ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

定休日。

2012-10-29 19:24:59 | Weblog
残念ながらマーニは定休日だった。

三人のおばさまが先客。お店の前でお喋りをしていた。
僕がバイクを停めると。
あら?遠くから来たのね。やっぱりあれ?映画を観ていらっしゃったの?

その後も続々とと言うと大袈裟ではあるが、チラホラと、幸せのパンファンが訪れてはマーニの写真を撮っていた。

洞爺湖を見下ろす丘の上。なんとも素敵なカフェですこと。
次回は定休日じゃない時に、ぜひ来てみたいものです。

紅葉。綺麗だね。

2012-10-29 18:50:33 | Weblog
北海道の中でも一番温暖な地域。道東も大雪も、今年は紅葉無しで終わりと言われているのに、ここら辺は紅葉真っ盛り。とても綺麗だ。

洞爺湖畔、よくよく考えてみると、初めて通った。いつもは帰り道に上からながめだけだ。
湖マニアではないのだけれど、なかなか良いと思われる。

幸せのパンのマーニ。

2012-10-29 16:25:50 | Weblog
幸せのパンという映画をご存知だろうか?
原田知世と大泉洋主演の映画である。

その映画の舞台となった虻田郡月浦にい行ってきた。

マーニという名の食堂を舞台に繰り広げられる人間模様を描いた作品なのだが、このマーニがカフェゴーシュという名で実在している。

月浦は喜茂別からそう遠くない。雨に打たれる覚悟をして出発。実際、行く道はほとんど雨だった。

洞爺湖畔、昭和新山の標識。あっ、学校で習ったやつだ。と寄ってみる。
駐車場が有料なのと、それほど観たいわけじゃないので、遠くからパシャりと写真を撮って終了。

再び月浦へと洞爺湖畔を進む。

レッツゴーサムの助の巻。

2012-10-29 15:56:54 | Weblog
今、ニセコビレッジのヒルトンホテルにいます。貧乏人にはなかなか近寄り難い受付を抜けて、露天風呂です。

あぁ、極楽極楽。

なぜヒルトンホテルにいるのか?これには訳があるのです。もちろん、訳というほどの訳ではないけどね。

話は斜里のクリオネに戻ります。

クリオネには数人の長期滞在ライダーがいた。ファンキーけいすけ、ダル君、人参バイトのキャロットカンタ。そしてもう一人、日本一周中の鹿児島のライダーサムの助君。

このサムの助君、北海道の外周一周を早々と成し遂げ、クリオネに何をするでもなく二週間滞在中。毎日、地図を見ながら、あぁ、全然時間が足りねぇ~と呟いて今後の日程を検討している。・・・面白い奴だ。

このサムの助君、とにかく薄着なのである。
サムの助君がバイクで出かける時に、あれっ?上着着ていかないの?寒いよ。と言うと、えっ?これ上着ですよ。
えっ?それはジャージでしょ?
ジャージじゃないですよ、ほら、裏地が付いてます。

・・・薄いスカジャンの裏地くらいの裏地がジャージの裏にくっついていた。
その上着はかなりのボディフィットなフォルムである。中に何を着ているのか聞くと、ヒートテックちゃんと着てますよ。だって。

外は一桁の気温、バイクで風を切る。死ぬな・・・こいつ。

ある夜、そのサムの助君が、僕とカンタにヒルトンホテルの温泉無料招待券をくれたのだ。

サムの助君は面白いヤツで、ガイドブックの写真に騙されるタイプ。
この夕陽、すごくないっすか?ここ行きたいんすよ!
この温泉のこの夕焼け、すごくないっすか?ここ絶対最高ですよ。

時間とか天気とかタイミングとかが全部合わないと、こんな風には見えないんだよと言うと・・・
そうっすよねぇ、絶対ここ行くっす!
といった感じ。

ヒルトンの温泉の写真も見せてくれ、ここ最高じゃないっすか?と言っていたが・・・
今日は生憎の小雨。夕陽も星空も見えそうもない。

せめて、サムの助君が来た時には晴れてくれるように祈るばかりだ。

僕はみんなより一日早く斜里を出発した。
その夜は多和平でキャンプをしたわけだが。
翌日、降りしきる雨が止んだ頃、牧場の方、遠くに手を降る姿が。・・・サムの助君である。
サムの助君は、あまりの寒さに上下ともカッパを着ていた。そりゃぁそうだ。

僕の片付けと準備を待っていてくれ、一緒に出発した。
一緒に出発したのはいいのだけれど、二キロほど行った先の分かれ道で、二人は別れる。

良い旅を!

そう言い合って僕らは別れた。

今頃何処を走っているのだろうか・・・。
ヒルトンホテルの温泉に浸かりながら、約束を果たしたような、そんな心地良い気持ちに包まれているのである。

金なんか望むな。幸せだけを見ろ。

2012-10-29 11:19:26 | Weblog
富良野の話。黒板五郎の遺言。

富良野には、「北の国から」ファン必見の観光名所がたくさんある。

よくこういう言葉を耳にする。ラベンダーの時期を逃したら、北の国からのファンではない人には魅力的な場所ではないよ。

僕はファンなのであるからして、その言葉の真意を理解することは出来ないが、一理ないこともないとは想う。
でも、道は気持ちがいいし、星は綺麗だし、十勝岳は雄大だし、アンパンマンはいるし・・・あまりある魅力があると、僕は想う。

北の国からの名所、たくさんあるのだが・・・やはり、番組に思い入れのない人には、なんてことのない場所になってしまうのは当たり前の話で・・・。

でも、一箇所だけ、そんな人にも通ずる場所がある。
それは、「拾って来た家、やがて町」である。

劇中、田中邦衛扮する五郎さんが、人が捨てた様々なモノを拾って来て、カンカントントンと作った家。
廃バスを使い、ゴンドラを使い、公衆電話のボックスを使い、卵パックを断熱材に使い・・・基礎には車のホイールを使っていたりする。

拾って来た家が三軒。どれもこれも素晴らしい。完全なるアートだと言えよう。

エコだエコだと叫ばれるご時世。だけど、ちっともエコな世界には向かっていないような気がするご時世。
誰が行っても、感嘆のため息と、自省の念に駆られる素敵な場所が、富良野にはあるんだよ。

そしてきっと、北の国からを、観たくなるんだな。

プロトタイプ。

2012-10-29 10:20:39 | Weblog
今日も喜茂別にいます。雪月花廊のキャンプ場です。
朝方まで吹き続けた風、降り続けた雨は止み、雲間から太陽の光が薄く射し込んでいます。
風向きが変わり、今日は北風。少し寒いです。

キャンプ場は廃校の裏側にあります。そこに一軒の風変わりな建物。トトに聞くと、アイヌの住居を自分なりに復元してみたということです。つまり、チセです。
チセは萱葺きだけど、トトは全て廃材を使って作ったので屋根も壁も板葺きです。窓枠にはスキー板が使われていたりして、とても可愛く出来上がっています。斜めについた窓が、特に可愛い。
中にはちゃんと囲炉裏があって、ロフトもついています。
将来的には、ここにお客さんを泊まらせたい。キャンプ場のさらに奥の林の中に、あと四棟ほど作る予定だそうです。

今日は少し出かけてみようかと思います。では、また後ほど。

あっ、と驚いたんだよ。

2012-10-28 19:23:39 | Weblog
平取にはアイヌの人がたくさん住んでいる。
昨日のお風呂で出会った木村さんもそうだったしね。

チセでおじさんと話した。色々なことを教えてくれた。
北海道にはアイヌのコタンがいくつもあって、木彫りをしている人がたくさんいるが、本物のアイヌの木彫りをしている人はほとんどいないと言う。

阿寒湖のお土産屋さんには店頭で木彫り細工をしている職人さんがたくさんいる。
そのことを言うと、「あれはね、お土産用の木彫りなんだよ」

なるほど、そうだ。

お土産用と伝統の木彫りは違うということだ。お土産屋さんは売れるものを彫る。伝統的な木彫り職人は、売れなくても伝統のまま彫る。

なるほど、そういう事だ。

もうおじさんしかいなくなってしまったらしい。という話。
おじさんは貴重な存在だ。

で、驚くのはここから。

アイヌが虐げられてきた歴史や、現状。これからどう受け継いで行くべきか・・・などなど、長々と話した。

そこで、驚愕の事実。

アイヌの伝統的な木彫りを受け継ぐ唯一の職人のおじさん。・・・東京出身。

えっ?えっ?どういうことですか?えっ?あれ?

聞くと、30年前に北海道に移住して来て、アイヌの木彫りの師匠に弟子入りしたそうだ。
二風谷の人たちにとても可愛がられ、お嫁さんを紹介されたそうだ。そうやってアイヌの人と結婚するケースは多いらしい。
でも、おじさんは断った。おれ、付きあっている子がいるから。だって。
そうして、おじさんは彼女を二風谷に呼び寄せ、そこで結婚をしたってわけ。
奥さんは今、アイヌの伝統的な織物を織っているそうだ。

この地区でお嫁さんを紹介されて、断った人は初めてだったという。

てっきり、アイヌの人と喋っていると思ってたから、それはとてもとても驚いた。笑ってしまった。おじさんも笑っていた。

ここはね、本当に面白いんだよ。みんな優しいしね。

おじさんはそう言っていた。

昨日出会った木村さんの話をしたら、あぁ、ヒデのことだね。アイツはまだ若いのになかなかすごいヤツだぞ。と、集落の重鎮みたいなことを言っていた。

移住して・・・特に、スペシャルな地区に移住して、こんなに馴染んじゃっている人を初めて見たよ。

継承者であり、伝道者。素敵なおじさんと過ごした一日でした。

おしまい。

トンコリ。

2012-10-28 17:31:04 | Weblog
おじさんは、木彫りの作業を中断して、アイヌの伝統楽器「トンコリ」を演奏して見せてくれた。

トンコリは五本の弦を張った弦楽器。その特徴は、フレットを押さえないということ。五本の弦を一本ずつ爪弾いて奏でる。至ってシンプルな楽器だ。
フレットを押さえないということは、五つの音階しか出ないということ。
沖縄音階にレとラがないように、アイヌ音階というのがあるのかもしれないな・・・などと想う。

このトンコリもおじさん作のモノ。トンコリは人を象ってある。
ギターのヘッドにあたる箇所が頭。ちゃんとトルコ石の瞳が付いている。
弦が張ってある箇所が身体なのだが、なんと、トンコリには魂が入っている。傾けるとカラコロと音がする。それが魂の音なのだ。
おじさんが作ったトンコリには心臓もつけてあるそうだ。

弾かせてもらった。これがなかなか難しい。いや、簡単なんだけど難しい。
一から五まで、弦の音程の高さが順番にはなっていないのだ。
弦を弾くだけの楽器なのだ、弾くのは簡単だが、出したい音を奏でるには慣れと練習が必要だ。

ちょっと遡ってみる。

2012-10-28 16:53:45 | Weblog
ちょっと遡って、二風谷の話の続き。

鮭の産卵の瞬間を捉えることを諦めて、アイヌ文化博物館へと向かった。

アイヌの住居、チセが立ち並ぶ。新しいチセがいくつかあり、それらは20代30代の若者が最近建てたものらしい。
伊勢神宮の式年遷宮と同じ、20年毎の伝統技術の継承を目的としている。

文化博物館で、アイヌの文化と歴史に触れ、少し学び、次に幾つかのチセを巡ってみた。

伝統工芸実演中の文字があるチセに入ってみると、なんと・・・

クマのウンチ、鮭の産卵、今朝から二度もご一緒したおじさんが、木彫りをしているではないか。

こんにちは、また会いましたね。てな感じ。

決断は廊下から。

2012-10-28 15:40:41 | Weblog
トトに聞いてみた。
なぜ雪月花廊を喜茂別に作ったのか?
トトはこう答えた。
廃校になった校舎を見に来た時、鍵が閉まった扉の窓から中を覗いた。100メートルもある長い廊下が目に入った時に、ここなら何かが出来る。ここで何かをやろうと決意した。

ここには100メートルの長い廊下がある。
移動用にキックボードが数台置いてある。昨日は宿泊の親子が廊下でキックボード競争をしていた。

廊下には、往年の品々がそのまま飾ってある。例えば歴代校長やPTA会長の写真、小学生が書いた標語やポスターや習字。卒業製作の手形。などなど。
それに加えて、トトのコレクションが所狭しと飾られている。

ここもまたとりとめもなく、そのとりとめの無さが、また素晴らしいのである。

礼儀知らずな僕なのに。

2012-10-28 14:43:12 | Weblog
ゆうべ、団欒室にて。

トトが言う。まだお腹いっぱいか?

お腹いっぱいです。

そうか、俺は夜食を食うけど、食うか?

いや、俺はいいです。

少しなら食えるだろ?食え。

・・・じゃあ、いただきます。


エゾシカシチュー&オムライスが出て来た。結構なボリュームで驚いた。
頑張って食べた。美味しかった。

縁もたけなわ、そろそろ解散。食器の片付けをかって出た。
いいよいいよと言われたが、片付けくらいはと、グラスや皿を洗い始めた。

トトの一言。
「あなたは礼儀を知った人だ」

あぶねぇ。やっといて良かった。礼儀知らずな僕の胸に、少し刺さった一言だった。

風の目覚まし。×2。

2012-10-28 14:17:13 | Weblog

風の音で目が覚めた。正確には、風が引き起こす様々な音で目が覚めた。
テントもタープもバタバタと凄い音を立てている。
遠くから風がやって来る音がする。轟音。こっちに向かい音をあげてやって来る。まるで、地震の前の地響きのように。轟音。

とりあえず、テントとタープのガイドロープを強化する。風速10メートルを優に超えて吹き続ける風に耐えられるのか・・・微妙。

雨も降って来る。気温はさほど低くはないはずだが、風に伴って雨も降って来れば・・・寒い。
寒いので、テントに入った。テントの中も寒いので、寝袋に入ったらうつらうつらと眠ってしまった。

また轟音と揺れで目を覚ます。せめて風だけでも止んでくれればなぁ。
本格的に降り出した雨に、ブーツを濡らされてしまった。悲しい。

強風の中、お昼ご飯を作って食べ、団欒室に避難してきた。
暖炉の前に座って、濡れた靴下を乾かしている。

明日のお昼頃までは、この風が止まないみたいだ。
時折吹き付ける恐ろしいくらいの突風に、テントが破壊されないことを祈るばかりだ。