書店に行くと、何年も前に出たはずの本
「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)がいまだに
ベストセラーの棚に。
この本が出たとき、ある猛者の知人(男性)に
「00さんは、(嫌われるのに)勇気、いらないでしょ」
と聞いたら、
「いや、ほんとに」に相槌を打たれた。
そのあと、
「そんなこと言う、君がのほうが嫌われるよ」
まさに。
そんな会話を交わしたものですが、
最近、「好かれる、嫌われる」ことに関して
面白い本を読みました。
村上春樹さんの
「ウオーク・ドント・ラン」(講談社・絶版)
これは村上春樹と龍さんの初期の対談集。
春樹さん側の要望により絶版になっているそうですが、
「絶版」ということで気になって!
図書館で借りました。
そのなかの春樹さんの言葉。
「好かれる、嫌われる割合って
10人いたら、そのなかの一人に好かれる、
3人には嫌われる、
残りの6人はどっちでもいい、だと思う」
この割合は彼がジャズの店を開いていたときに
感じた割合だそうです。
1:6:3
「店に来る人たちで本当に気に入ってくれるのは一人、
3人はなんだこんな店と思う、
あとはまあ、誘われたら行くかという程度」
さすがの観察力です。
この比率、うなづけるものがあります。
ブログでそれを実感。
100人見ても、ね。
ワタクシ本当は、気が弱いのよ。
それにしても「嫌われるのが怖い」人が
こんなに多いとは。
高校生カーストとかママ・カーストとか、
「桐島~~」を読むと、
今の時代、「嫌われる」ことが生存を左右するのかも。
「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ
集英社文庫)
息子はサッカーしてたから、こういうこと考える暇
なかったけど、娘は「全方位外交」だったね。
今は「面倒くさい」となったようだけど。
まあ、当面その必要がなくなったってことですね。
それにしても、「春樹流好き嫌いの法則」
覚えておくと便利だよね。
「嫌われるのに理由はない」ってことだもんね。
「好きも嫌いも他人が勝手に決めること」
自分のこと考えてもそうだもの。
顔が嫌い、言っていることはいいけど言い方が嫌い、
態度がでかい、態度が卑屈~~。
意見を明確にすれば、それだけ「嫌う」人は増える。
そのぶん「好きになってくれる」人もわずかながら増える。
「自由とは他者から嫌われることである」と本の帯に。
ふーん、私が自由なのは、そのせいだったのね、
納得。
でも「好き」になってくれる人だけを、
「好きなもの」だけをみていればいい。
だって、自分を育ててくれるのは
「好きになってくれる人」「好きなもの」だもの。
あら、シニアだって、これからまだまだ育つのよ。