本日の東京は雨。
肌寒い~~。
先に漫画で拝読した
「繕い裁つ人」(池辺葵・講談社)
映画版が配信されていたの観ました。
すごくよかった
中谷美紀主演。
作品のテーマは洋服ですが、
むしろきものを着ている人のほうが
より納得するかも。
今、洋服はあとに遺すより処分する人のほうが多い~~。
マンガではあまり感じなかったのですが、
映画では、死の影が濃く漂っている
ように思いました。
特に前半。
志乃の葬儀のシーン。
マンガでも市江の祖母志乃の影響は
至るところにあるのですが、
こちらはもう全編ならぬ前編は「死の影」強く。
出演者の多くが志乃の同世代、
それを映像で見ることの
イメージの強さだと思います。
それとも私が「死」に近くなったからかな。
志乃さんを見送るシーン。
女性はベールをかぶっています。
そして、年に一度の「夜会」。
これは志乃さんが作ったドレスを着て楽しむ
イベントです。
普段はなりふり構わない人が
この夜だけはおしゃれして楽しむ~~。
それを覗いている娘たちが
「わあ。お母さんじゃないみたい」
普段は~~、
娘たちのその言葉を耳にした市江が言うの。
「お帰りください。
子どもの前では親の顔になる。
それでは楽しめませんわ」
なるほど、その通りだわ。
「たまには親の顔になって」と娘言い~~。
「夜会」には亡き人の衣装を飾って~~。
これがだんだん増えていく~~?
祖母の意思を受け継ぐために自分はいる、
とかたくなに自分の作品を
作ろうとしない市江。
「あなたは挑戦するのが怖いんですね」と
密かに思いを寄せる男性、藤井。
ちなみに藤井は三浦貴大、そう百恵さんの息子。
この人、目が百恵にそっくりなのね。
そっちですか、はい。
で、後半は市江の新たな道への再生~。
前半の黒、あいだのいろいろ、そして再生の白へ~~。
色彩が物語を作っているのはさすが。
藤井の妹のウエディングドレスを作る市江~~。
映画では藤井とパリに行くような結末で
それが私には不満(おい! 別にいいじゃないか)
でしたが、
映画では、そこまで行かなくて再生。
このエンディングもよかった。
この映画、むしろ着物を大切に思う人が観ると
すごく納得いくと思う。
何度も言うなよ。
それに夜会。
洋服でこんな風にはなかなか楽しめないけど、
きものではこんな風に楽しむ人多いもの。
夜会のシーン、ホントいいシーンです。
「夜会」は難しいけど、たまには親の顔も
日ごろの憂さも捨てて
おしゃれして楽しみましょう。
「親の顔、もう捨てているじゃないか」と娘言い~~。
おしゃれはまた心をも再生させるってこと。
映画も再生して何度も観ようっと。
というわけで、
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