カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

ピロリ菌と靴屋と茨木のり子

2016-10-27 14:42:13 | おでかけ
 9月から実施していた、相方のピロリ菌3次除菌の結果が本日判明した。

 「除菌成功!!」である。

 2次までで除菌成功の私に引き替え、相方は2次除菌でも20%程度が残り、3次除菌は暫く見合わせる事になっていたのだ。

 喉だか鼻だかの不具合で耳鼻咽喉科から抗生物質の薬を処方されて長期間飲んだためにピロリ菌に耐性が出来た恐れが有るし、3次除菌以降は保険適用外になるので新しい除菌薬が出来るまで待って、再挑戦することになっていたのだ。

 晴れて無罪放免となった余勢をかって、靴屋まで足を伸ばした。

 秋の備中松山城は天空の城で山登りとなるので、足に優しい靴と暑さ寒さの両方に対応する着るもが必要なのだという。

 「例の本屋で待つ」との合い言葉を発して靴屋へ向かう相方と別れ、私は本屋に向かう。

 
 (日本語を味わう名詩入門16「茨木のり子」萩原昌好(編)あすなろ書房2015.3二刷発行 1500円+税)

 詩というのは独特の雰囲気があって、意味不明だったり大袈裟だったりで近寄りがたい面もあるが、自分にピタッとはまる詩に出くわすと、以後その詩人の他の作品も読んでみたくなる。

 Twitterに載せられていた「自分の感受性くらい」という詩を読んで、初めて作者を知った。

  「自分の感受性くらい」  茨木のり子

 ぱさぱさに乾いてゆく心を
 ひとのせいにはするな
 みずから水やりを怠っておいて

 気難しくなってきたのを
 友人のせいにはするな
 しなやかさを失ったのはどちらなのか

 苛立つのを
 近親のせいにはするな
 なにもかも下手だったのはわたくし

 初心消えかかるのを
 暮らしのせいにはするな
 そもそもが ひよわな志にすぎなかった

 駄目なことの一切を
 時代のせいにはするな
 わずかに光る尊厳の放棄

 自分の感受性くらい
 自分で守れ
 ばかものよ

 作者は大正15年生まれで、多感な時期を戦争の中で過ごしている。

 そして70歳を過ぎての「倚りかからず」にはただう~んと唸らされてしまう。

 自分への水やりを忘れないようにしよう。

 そして、今日は相方がピロリ菌の除菌成功に喜んでいるので「ピロリ記念日」。

 
にほんブログ村    

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする