カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

情報社会の虚と実

2018-01-10 12:43:33 | 本と雑誌
 年末年始を読書三昧などと初夢のような計画をしたがけっこう大変だった。

 返本期限の10日までには読み上げるぞ等と三昧には程遠かったが、取り敢えず読み終えた。

 返納に図書館に向かうと、隣の体育館はメインもサブも両方とも無くなっていた。

 
 (暮れの頃のメインとサブの体育館)

 
 (消えてしまった体育館の建屋)

 ガタゴトと重機は音を立てているので、もう基礎部分の解体に入ってるのだろう。

 2年後には立て替えが完了する等と冗談だろうと思っていたが、どうやら本気らしい。

 肝心の町の中心部の復興は計画がスムーズにいかずに、仮設の入居期限内には再建は無理のようだ。

 計画でも実行でも、虚と実が入り混じって訳が判らない事態はよくある話。

 今日返す本の中でも「ヌメロ・ゼロ」はその虚実入り混じった複雑な内容だった。

 

 小間使いが語る物語は謎に包まれたまま終わり、最後は読者の想像に委ねるという手法。

 1992年イタリアを舞台に繰り広げられる真偽入り乱れた政財界・マスコミ他諸々、ムッソリーニの死までからんだ大騒ぎ。

 実際の事件や実在した人物名が大量続出で読み手の頭を混乱させるが、最初と終わりでちゃんとつながって、私でも判る設定になっていて助かった。

 新聞・テレビその他メディアの報道内容を鵜呑みにするなとおっしゃる。

 「ゴースト・ストーリー傑作選」は英米女性作家による8短篇。

 私的に三つ星は、死ぬべき人を祈りによって奇跡的に生き返らせた女の悲劇と生き返った男の悲劇を描いた「祈り」。
 死んでいく女性から読まずにそのまま焼くようにと託された手紙の束を、読んでしまう男の悲劇「手紙」がよかった。

 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」や、落語の「死に神」に似たところもあって、人の欲望とか業というようなものを思い知らされる。

 今日から寒波がやってきて平地でも積雪がある予報なので、雪の降らないうちに本を返し、相方の買い物を手伝った。

 雪に備えて分厚い本を一冊借りてきた。

 温かい図書館で「極北」という表題の本を借りて、面に出ると冷たい風と今にも雪になりそうな雨がショボショボ。

 我ながらよくもまあ・・・「極北」などという寒そうな本を借りたりして・・・。

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コメント (2)
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