朝から曇ってはいたものの、降りだしそうな様子はない空模様。
かねて体調や天候等で引き延ばしていた玉名市の山田日吉神社の藤を見にいくことにした。
お握りに漬け物や残り物のおかず等、努めて手軽で負担にならない弁当を携行してGO!
▲(山田の藤)
神社の裏手の駐車場に車を駐めて、参拝したあと藤棚に向かう。
な~んと藤の花はほとんど終わっていて、辛うじて藤色を残している花の下で弁当を食べた。
長雨などの影響で訪れる時期が遅れた人もけっこう多くて、駐車場にはそれなりに車が多かった。
その分、ガッカリした人達も多かったということで私達もその仲間。
せめて、山鹿の日輪寺のツツジの様子はと、寄り道したらこちらもツツジはほぼ終わっていた。
あきらめて帰ろうと帰路についてしばらくして、相方が「トビカズラ」を見て帰ろうと言い出した。
山鹿市菊鹿町にある「相良観音」の近傍や境内に「アイラトビカズラ」という葛がある。
何年ぶりになるか忘れてしまったが訪れたことがある。
▲(アイラトビカズラ)
棚が作ってあってトンネル状の棚の下は薄暗い。
花が咲いているのも判然としないほど暗い。
フラッシュを使わないとまともには映らない。
▲(アイラトビカズラの花)
棚の入り口付近を振り返って上を見ると・・
▲(トビカズラの花)
帰りに棚の外を眺めていたら、大きな蔓の幹の部分から直接花がぶら下がっているのが見えた。
花がぶどう状にぶら下がっているのである。
さて、説明によれば「アイラトビカズラ」は国の特別天然記念物に指定されている。
被子植物類マメ科の蔓性常緑木本植物で、我が国にはただ1箇所だけしかも1本だけ自生している。
樹齢1000年以上で幹周りは50cm。
種は中国からの渡来であるらしい。
昔はこの辺りは相良寺の敷地内で、竹などに絡みついて数年に一度しか開花しない状態だったらしい。
棚を設置し管理をするようになって以降は、毎年4月下旬から5月上旬にかけて花を咲かせているという。
現在の相良寺にも株分けされたものが、1本だけ管理されていて花を咲かせていた。
せっかくなので、相良の観音様もお参りすることにした。
寺の境内の一角に見覚えのある百日紅の木が今もあった。
▲(境内の百日紅)
百日紅の枝を曲げたものが、接ぎ木のような状態で繋がって不思議は形が出来上がっている。
この不思議な形が印象に残っていて、後日真似をすることになってしまった。
▲(我が家の百日紅)
数年前に我が家の百日紅は、幹の中心部をカミキリ虫の幼虫に食われて枯れてしまった。
幹を切断したあと、根元付近から伸びていたヒョロヒョロの小さな脇芽3本を寄り合せた。
その際、3本の枝のそれぞれの接触部分だけ皮を剥いて密着させテープと紐で固定しておいた。
ヒョロヒョロの3本の枝も、毛利元就の3本の矢のごとく支え合って強くなった。
放置していたら、そのうちに枝同士が繋がったまま成長しガッチリ固まってしまった。
我が家の百日紅は、20年くらい前に訪れた相良観音の境内の百日紅に助けられた。
花梨、サクランボとカミキリ虫の幼虫にはやられたが、百日紅だけは辛うじて生き延びた。
観音様のご加護ということで手をうとう。
「失った言葉の多さ日の長さ」・・・しろ猫