梅は咲いたか

　頭を捻ってもいい句が浮かぶはずもないのに、締め切りが迫って強制的に頭を使ったら、とうとう痛くなってしまった。

　一時休止して、冷たい風に頭でも冷やせば正常に作動するかもと思い散歩に出た。

　この頃ウオーキングをサボりがちで、自然の微妙な変化を見逃しがちなので丁度いい。

　

　里山を望む田んぼは、雑草もそれなりに青い芽を吹いているが、麦の緑が際立っていた。

　昔は二毛作は当たり前だったが、麦の価格の不安定さや輸入物に押されて消えてしまった時期があった。

　最近は国産の麦が見直されて、復活してきているようだ。

　一面の緑を見ると、確かに春遠からじを感じる。

　街中の散歩コースの中で、一番に梅の花が咲くお宅があって、そこの梅の状態を見るためコースを変更した。

　通りがかりの途中の梅は、どこもまだ枝だけが伸びていて蕾も見えなかった。

　目的のお宅の庭の梅も、ちょっと見には蕾などなさそうに見えたが、例年南側の水の流れる小川沿いの部分が早いので近寄ってみた。

　

　丁度小川の上に張り出した部分の枝だけに蕾が膨らみかけているのが見えた。

　その場所は、持ち主のお宅の庭の方からは死角になっていて、手前に他の常緑樹が茂っているので尚更見えない位置になっている。

　

　何個かの蕾は、もう直ぐにでも咲きそうな膨らみ具合だった。

　桜などは酷寒を経ないと、開花が遅れるなどと聞くが梅はどうなのだろうか。

　今シーズンはまだ一度も雪が降っていない。

　霜の降りるような冷たい朝は、年が明けて二度くらいあったが全般に暖冬のようだ。

　冷たい風で頭を冷やすつもりが、久しぶりに歩いたら、汗をかいてしまった。

　家に帰って着替えていたら、頭痛は治まりかけていたので目的は達成したということか。

　後は冷たいビールか、温かい焼酎かで完治するはずだが・・・。

　
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