三月二十四日(水)小雨。
まるで冬に逆戻りしたような寒い朝。ガッツで六時に起きて、朝食とお弁当の準備。堕落しているせいか、朝食を食べたら眠くなり、読みかけの本を持ってまた布団に入った。あっという間に寝てしまい、玄関のチャイムで起こされた。何かと思ったら、インチキ宗教の勧誘だった。「間に合ってます」と追い返したが、寝ているのを邪魔された腹立たしさと、自堕落な自分とに腹が立った。起きて仕事の準備に取り掛かろうと思ったが、病院の定期健診に行くのを思い出し、慌てて家を出た。
二時から歯医者。今日は病院のハシゴである。その後、事務所に行き郵便物やファックスの確認などして自宅に戻った。事務所に、四宮正貴先生が編集した新刊書「伝統と革新」が届いていた。「正論」や「月刊日本」などとは少々趣の違う、真の日本主義の理論誌である。執筆者もこれまた刺激的な理論を展開し、勉強材料には最適な本である。
創刊号の特集は、「現代皇室論」。竹田恒泰氏や高森明勅氏、斎藤吉久氏、中澤信弘氏、中村信一郎氏、伊曽乃東雄氏などが皇室と国体問題について書いている。民族派からは、森田忠明氏、木村三浩氏、犬塚哲爾氏らが参加している。内容の濃い本である。
しかし、編集者の端くれとして、敢えて難点を言うと、構成とデザインが悪い。まるでシロウトの仕事のようだ。文末の余白もそのままだし、驚いたのは、最終頁までに原稿が載っている。まあ読む人たちは、そんなことにこだわらないかも知れないが、デザインが悪いと、中の文章も色褪せて見えてしまうから、気をつけなければいけない。
例えば、CDなどの、いわゆる「ジャケ買い」である。ジャケットのデザインが良いと、アーチストに余り興味がなくとも、つい買ってしまう、それである。単行本や月刊誌でも同じことが言える。だからこそ全体の構成やデザインには気を使う。私が編集している「大吼」も、原稿はもとより、そういったことに注意して作っている。まあ老婆心ながら・・・。
それは別として、「伝統と革新」のような本が売れることにより、正しい世論が構築されて行くのだから、街へ出て、書店に行き、本を手にしましょう。
夜は、久し振りにテレビドラマを見た。浅田次郎原作の「シューシャインボーイ」である。結論から言えば、とても良かった。こんな良い映画をただで見れたことに感謝。