六月五日(土)晴れ。
天気予報では、午後から雨、と言うことで、空を見上げたら曇っていた。十時、松本佳展君来訪。今日は、正午から青山墓地にある無名烈士の碑の前での法要があり、私も呼びかけ人の一人として出席した。
無名烈士とは、大正十三年の五月三十一日早朝、赤坂の米国大使館となりの空き地において、米国の排日移民法に抗議して自決した、氏名不詳の烈士の事である。
その自決に感動した頭山満翁らが発起人となり、青山斎場において、三万余の参加者を集めて追悼祭を挙行した。今年は、その烈士の自決より八十六年目を迎える。頭山満翁の子孫である頭山興助先生のご尽力で、戦後途絶えていた慰霊祭が復活した。幸いに天気予報がはずれ、真夏日となった慰霊碑の前で粛々と法要が執り行われた。
終了後は、南青山の蕎麦屋「藪」で直会。この店は蕎麦はもちろん酒のつまみも美味い。昼間から蕎麦焼酎を飲んだ。
意見交換が始まり、尊敬する山浦嘉久先生が、先日の韓国の哨戒艇の撃沈事件は、米国の原潜の仕業、と仰っていた。確かに、産経新聞などでも、山浦先生説を裏付けるように、海上自衛隊幹部の話として、水深の浅い場所から魚雷を発射することは、とても高い技術が必要で、比較的技術度の高い、日本の潜水艦でも難しく、北朝鮮の潜水艦乗組員の熟練度に驚いている。というような記事も出ていた。
しかし、私は、米国の原潜の仕業とは、にわかに信じがたい。それは、現地で捜査なり、当事者達に取材したならともかく、日本にいての資料だけでは、断定すること自体に無理があるのでは、と思ってしまう。確かに、言われてみれば、米国の仕業であり陰謀のような気もする。民族派を代表するような頭脳の持ち主である山浦先生がそう仰るのだから、それなりの根拠があるのだろう。それでもブッシュの時代ならともかく、オバマ政権になって、そんな冒険主義的なことを実践するのだろうか。
もし、米国の仕業ということが、ばれた時に、米国とその国民の受けるダメージは計り知れない。恐らく、国際社会からそっぽを向かれ、国連も安保理も、米国の言うことなど聞かなくなるだろう。国際社会は、陰謀が渦巻いているのは良く分かる。先日のドバイにおけるモサドの暗殺事件などは、その氷山の一角かもしれない。それでも私は、無学ゆえ、決定的な証拠や科学的な裏付けのない理論は、参考にはするが、そのまま信じることはどうしても出来ない。何かと勉強になった直会であった。
その後、有志で近くの「ライオン」に転戦。夕方に帰宅。そのまま寝てしまった。