白雲去来

蜷川正大の日々是口実

われに憤怒 あれども涼し紺朝顔

2018-07-09 15:50:54 | 日記
七月八日(日)晴れ。

はげしかった昨夜来の雨は小気味よく晴れ上った。昼少し前、何気なく空を見上げると純白の夏雲が見事に聳えていて、その輝々きはまばゆいばかりだった。颱風が近いせいか真青な空だ。私は鉄格子に頬を寄せて、暫時放心してその夏雲に見惚れていた。野村先生の『銀河蒼茫』の夏の「俳句日記である。はっきりした日付は分からないが、「快晴 午後より暑し」とある。今日の青空は、先生の見た青空と似ているだろうか。

群青の会の大熊雄次氏より「朝顔」が届いた。入谷の朝顔市のものだと思う。この朝顔は懐かしい。昭和六十二年の夏、ちょうど入谷の朝顔市の時に、北海道へと押送された。野村先生の獄中句集『銀河蒼茫』には、「朝顔」を詠んだものが三句ある。
 競い咲くどの朝顔も機嫌よし
 朝顔や 母への思慕は人にはいはず
 われに憤怒 あれども涼し紺朝顔

早朝に、休刊日を忘れて新聞を取に玄関に出ると、大熊氏から頂いた朝顔が、先生の句ではないが、競い咲いているどの朝顔も機嫌が良さそうに感じた。いや、朝顔を見て機嫌が良くなるのは、私の方だ。

朝食は、マグロの味噌漬け、大根と人参の千切りサラダ、豆腐の味噌汁。昼は抜いた。夜は、自宅でお好み焼き、カツオのタタキ、お供は「黒霧島」。機関誌の第一稿が上がった。何故か嬉しくなって、飲み過ぎた。

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