雨を見たかい。

七月九日（月）通り雨後晴れ。

八時に少し前、大学に行く子供を見送ったら、なにやら頭上の雲が怪しい。遠くの空は晴れているのに、我が家の周りだけに雨雲がいる。子供に、傘を持たせてから五分ぐらい後に、ザァーっと来た。ＣＣＲのHave You Seen The Rainの覚えている所だけ歌ってみた。

五月に、中国は寧波に行った時もそうだ。お国で経営していると言うモデル農場に見学に行った時のこと。もう一ヵ所を見学と言う時に、にわかに暗くなり、頭上には雨雲がかぶさっている。喫煙所でタバコを吸っている人達に、「早くバスに乗って」と急かせて、ポカンとしている人達を、全員バスに収容した。その途端にバケツをひっくり返したような雨が落ちてきた。

あっと言う間に、道路に水が溢れ、危険と判断した運転手が、バスを止めて、その場で雨が小降りになるまで待機。幸いにも十五分ぐらいで、小降りとなり帰路に就いたが、この時ばかりは、同行の皆さんに感謝された。北海道で、二年ほど農業をやらされていたことの経験から、天気の変化には敏感となった。今では、その感覚も酒で腐っているから、風の中に「雨の匂い」など感じなくなったが、その頃は、それが分かった。農場を歩いていると、ムッとするような草の匂い。林を歩けば、木々を渡る風が運ぶ木の葉の匂い。遠くの雨雲からくる雨の匂い。冬になれば、霜柱を踏む、サクッと言う感覚。そういう「自然の感覚」から縁遠くなって三十年近く。それでもまだ記憶の片隅に、当時経験したことが、ほんのちょっぴり残っている。

午後、お世話になっている方が来訪。大好物の物を沢山頂き恐縮する。天下の禄を食む、と言えば聞こえが良いが、ほとんど人の情けとご厚意で生活している。頂いた花を少し、仏壇の両親におすそ分けした。

夜は、月に一度の仲良しさんとの食事会を、西横浜の「リストランテ・オアジ」にて開催。料理はとても美味しかった。後一年ほどすると、予約の取りにくい店に必ずなると思う。カメちゃん推薦の「シラスのピザ」は、皆にも評判が良かった。その後、有志にて関内へ転戦。十一時に帰宅。