白雲去来

蜷川正大の日々是口実

盟友の命日、朝顔忌。

2022-09-21 17:02:46 | 日記

9月20日(火)曇り後雨。朝顔忌。

今日は、盟友だった折本満さんの御命日。今日で満六年、七回忌となる。季節外れだが勝手に朝顔忌と名付けている。何度か書いたことがあるが、忘れ難いのでまたアップしてみる。

折本さんが、今から六年前の九月にすい臓癌で亡くなられた。六十四歳だった。折本さんが、すい臓がんを患って入院手術した折に幾度か彼を見舞い、退院した時は、友人らと「激励会」を行い、何とか元気な体に戻ってほしいと願ったが、薬石の効なく、亡くなった。奥さんから、「余命二三ヶ月」ということを聞いた時は、ショックだった。最後に大熊雄次氏と一緒に、自宅に彼を見舞ったのは、亡くなられる一月ほど前の八月四日のこと。すっかり痩せてしまい、一回りも小さくなった姿を見て、不覚にも落涙しそうになった。

折本さんの寝ているベッドから見えるベランダに、大熊氏が送った朝顔の鉢植えが置いてあった。奥さんが、折本が、毎朝目を覚ますと、「ああ今日は沢山咲いている。昨日は、一つだけだった」と、いつも楽しみに見ています。と話をした時に、彼の手を握って、声を上げて泣きたかった。このお見舞いから一月余りが過ぎた九月の二十日の正午過ぎに、折本さんの奥さんより電話が入り、午前中に折本さんが家族に見守られながら、眠るように息を引き取ったと、連絡を頂いた。折本さんは、亡くなられた日の朝も朝顔を見たのだろうか・・・。

野村先生の『銀河蒼茫』から三句。

競ひ咲くどの朝顔も機嫌よし

朝顔や 母への思慕は人にはいはず

われに憤怒 あれど涼し紺朝顔

 


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事務所の片づけ。

2022-09-21 16:37:38 | 日記

9月19日(月)雨。敬老の日。台風が接近中。

朝起きて、おーいと声を掛けようと思ってやめた。そうか家には私だけか。食事を作るのが面倒なので、ホカ弁へ。「特のりタル弁」と「豚汁」。午後に、夜に帰ってくるはずの愚妻と上の子からラインが入り、「バスに乗った。もうすぐ家に着きます」。聞けば、新幹線が不通になる前にチケットを変更したとのこと。大正解である。横浜も時折、強い雨と風が吹く。

一時過ぎに、二人が帰宅。お土産は、好きなキュウリの奈良漬けと「関西限定」の「東京ばな奈ミニオン」。笑われるかもしれないが、トトロとミニオンが好きだ。置いておく場所があれば、デーンと二つのぬいぐるみを置いてみたい。なぜか癒される。あっ「猫バス」のオルゴールを持っていたが、子供に取られたままだ。

午後、志村馨、松本佳展の両君と待ち合わせて事務所へ。片づけを手伝ってもらった。本や資料を入れておいた山のような空の段ボール、捨てがたかったが思い切って処分した様々な雑誌。松本君が持ってきてくれた台車で何度往復しただろうか。二人とも大汗をかいていた。また完全に片付いたわけではないが、とりあえず足の踏み場が出来た。感謝しかない。二人と別れてから、夜の肴の買い出し。カツオのたたき、ちゃんぽん麺、ナスと豚肉の炒め物。お供は、「黒霧島」。家族で安着祝い。


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旅の友は『唐詩選』。

2022-09-21 10:53:04 | 日記

9月18日(日)雨。台風が近づいている。

五時半に起きた。7時過ぎの新幹線に乗る愚妻と上の子供を乗せて6時に家を出た。6時半に新横浜着。崎陽軒のシウマイ弁当を買って来て貰い、一路平安を祈って(大げさか)見送った。七時半に自宅に戻り、本当に久しぶりに「シウマイ弁当」を食べた。昔は、美味しいと思ったが、出来立ての「ホカ弁」の方がいいなと思った次第。

電車に長時間乗ったり、海外に出た時には『唐詩選』を旅の友として久しい。『唐詩選』の詩の総数は四百六十五首、詩人の数は百二十八人。作品を最も多く選ばれたのは杜甫の五十一首を筆頭に、李白三十三首、王維三十一首、岑参二十八首と盛唐詩に重点が置かれており、中、晩唐を代表する韓愈や白居易、李商隠、杜牧などの詩はなぜか選出されていない。

『唐詩選』は、白居易の社会詩などを全く無視して、懐古・送別・旅愁といった日本人ごのみの情感に訴える詩が多く選ばれていることが、多くの人たちに愛された理由ではないだろうか。
 そして、『唐詩選』の中の詩人の多くが、妬みや嫉み、あるいは上司の罪に連座して、辺境の地に左遷され、失脚し不遇のうちにその生涯を終えた人が圧倒的に多いのに驚かされる。その人たちの失意や絶望の中の叫び、あるいは一筋の希望を見出だそうとする思いが、国を越えて日本人の魂をゆさぶり、その情念や不屈の精神に共感したに違いない。ある意味で『唐詩選』は、私の人生の中の一冊と言っても過言ではない。

社友から彼岸花の写真が送られてくる。彼岸花の別名は曼珠沙華。先生のお墓の近くでこの花を見ると、いつも思い出すのが横浜にゆかりの中村汀女の句、曼珠沙華 抱くほどとれど 母恋し 。種田山頭火の句にも彼岸花を詠んだものが幾つかある。

曼珠沙華咲いて ここが私の寝るところ
いつまで生きる 曼珠沙華咲きだした
歩きつづける 彼岸花咲きつづける

夜は、昨夜に続き「オアジ」にて友人らとの一献会。いい酒だった。※伊勢原の先生のお墓の近くに咲く彼岸花。


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子供の誕生日。

2022-09-21 10:20:57 | 日記

9月17日(土)晴れ。

朝食は取らずに、久しぶりに中華街の「菜香」にて愚妻とランチ。50年来の親友のY氏と久しぶりに会う。一応定年退職をしているのだが生き字引のような人なので、現役でお店を手伝っている。聞けば最近、心臓の手術をしたとか。共通の友人らの消息を聞けば、「死んだよ」が多かった。年内に飲みに行くことを約束した。飲茶を堪能して帰宅。中華街は人で溢れていた。

夜は、下の子供の誕生日のお祝いを西横浜の「オアジ」にて家族水入らずで祝う。オーナーシェフの三ちゃんが、下の子供がハンバーグを好きなことを知っていて、笑っちゃうような大きさの特製ハンバーグを作ってくれた。お手製のケーキも。子供たちがどんどん大きくなって、嬉しい反面、寂しさもある。明日、愚妻が上の子と滋賀県の大津という所に一泊で出かけるために、九時には家に戻った。とりあえずは家族四人健康で、恙なし。※特製ハンバーグ。子供は一人で完食した。


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