5月17日に、高血圧症で外来で診ている83歳男性が発熱で受診していた。慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、現在は禁煙)があり、これまで数回肺炎で入院したことがある。4月は軽度の肺炎で外来治療していた。
午後の外来を担当していた先生が診察して、右上葉の肺炎と診断して入院治療とた。別の患者さんを救急室で診ている時だった。
ふだん外来で診ているのであとは診ますとお伝えしたが、外来で診たのでそのまま診ますといわれた。抗菌薬はセフトリアキソンでいいでしょうかと訊かれたので、これまではそれで軽快していましたと伝えた。
入院後は解熱軽快して、1週間の治療で退院していた。(入院後ちょっと忘れていたが、思い出して確認した)CTで経過をみていたのが意外だった。
入院時は右上葉(S1・S2)に浸潤影を認めている。気腫性変化があるので、漉いたような形態になる。
5月17日入院後に、5月19日と5月23日にCTが施行されていた(左→中→右)。浸潤影が薄くなり、さらに縮小して薄くなっている。
通常は、病状が悪化したり細菌性以外の原因が疑われたりしなければ、胸部単純X線で経過をみる。(胸部X線も不要とされるが、やはり3日後くらいに確認はするだろう)
短期間に軽快していく肺炎像をCTで見ることはないので、それで変化を確認するのは珍しいことになる。(この先生が肺炎すべてにおいてCTで経過をみているわけではないがと思うが)
年齢的には軽度肺炎でも入院になるが、連例の割に元気か患者さんなので、外来治療でもいけたのかもしれない。(酸素吸入は必要なかった)初日にセフトリアキソンを点滴静注して、その後はレボフロキサシン内服になる。(受診当日からの急な発熱なので結核ではないだろう)