4月21日に記載した「膵性糖尿病の透析導入」で記載した患者さん(66歳女性)のその後。
4月13日に大学病院腎臓内科から当院の腎臓内科に転院していた。血圧が70~100mmHgと低く、低蛋白血症で胸水・腹水・浮腫の改善は難しかったが、それでもなんとか血液透析を継続していた。
シャント造設はできず、カテーテルでの透析が続けられていた。蛋白製剤の輸注も繰り返していた。
当初は食事を半分くらい摂取していたが、5月に入ってからは経口摂取はできなくなっていた。5月15日に家族に病状を説明して、腎不全・心不全の末期として病状増悪時はDNARの方針に同意された。
治療は継続されたが、5月22日の早朝に亡くなられた。CT像その時の撮影で、胸部X線は亡くなる前日の撮影になる。
当方は、2010年手術予定の整形外科からの血糖コントロール依頼からかかわっている。それからだと長いお付き合いになるが、7年くらいの治療中断があり、また2021年からは慢性腎不全・ネフローゼ症候群で腎臓内科にお願いしているので、実質は4~5年くらいだろうか。
元々膵性糖尿病は興味のある疾患で、何とかしたかったという気持ちはある。他にも膵性糖尿病は、著しい高血糖からインスリン強化療法を導入した患者さんや、小児期から膵炎発作を繰り返した若い患者さんがいる。(いずれも膵内に著明な石灰化)