なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

膀胱癌術後再発

2023年06月23日 | Weblog

 2022年12月25日に記載した症例のその後。

 後腹膜リンパ節が一塊となって、両側水腎症を呈していた。12月22日に通院している糖尿病外来を受診して診断されたが、腎機能障害・高カリウム血症があり、腎臓内科で入院した。

 12月23日の泌尿器科外来に診療に来た大学病院泌尿器科医に相談した。週明けに大学病院泌尿器科外来を受診することなって、そのまま入院となっていた。

 

 2023年2月に大学病院から当院外来に戻ってきた。大学病院では生検で膀胱癌術後再発・後腹膜リンパ節転移(腸腰筋浸潤・腰椎浸潤)と診断された。経過中に、多発性肝転移・多発性肺転移も生じていた。

 右腎瘻造設が行われた。予後1~3か月とされ、癌化学療法は効果が期待できず、行わないことになった。できるだけ自宅で過ごすことが目標となっていた。

 腎瘻の管理を泌尿器科外来で行って、緩和ケアは内科外来で行うことになった。別の内科医が担当していた。(当方でもよかったが、自信をもって診ておられたのでお任せした)

 5月になって、疼痛コントロールと食欲低下・体動困難で入院した。医療用麻薬が使用されていたが、フェントステープ10mg/日まで増量された。レスキュー薬の内服ができず、オキファスト持続静注で調整された。結局、先週の日曜日に亡くなられた。

 

 膀胱癌手術(全摘、回腸導管)は2003年なので20年経過している。術後に化学療法を行って、11年半外来で経過をみて終了になっていたのだった。組織診が行われているので診断は確かだ。

 20年目の再発という驚きの結果だった。

 

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