スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ニシノフラワー&対比

2023-01-09 19:11:05 | 名馬
 中山大障害を勝ったニシノデイジーの3代母はニシノフラワーです。母はデュプリシト
 2歳の7月に札幌でデビュー。ダート1000mの新馬を4馬身差で勝つと当時は芝の1200mだった札幌2歳ステークスに出走。3馬身半差のレコードタイムで優勝。早々に重賞制覇を達成。さらに11月に行われていた芝1400mのデイリー杯3歳ステークスも勝つとシンコウラブリイらを相手に阪神3歳牝馬ステークスも勝って大レースを制覇。4戦4勝の成績でこの年のJRA賞の最優秀2歳牝馬に選出されました。
 3歳の初戦となったオープンだったチューリップ賞は2着。これにより主戦騎手が変わった桜花賞は3馬身半差の快勝で大レース2勝目。オークスは7着に敗れました。
 秋の初戦のローズステークスは4着。当時は3歳牝馬限定であったエリザベス女王杯は3着。この一連の成績を考慮して当時は暮れに行われていたスプリンターズステークスに出走すると中団から差し切って優勝。大レース3勝目をあげました。この年のJRA賞では最優秀3歳牝馬と最優秀スプリンターをダブル受賞。
 4歳初戦のマイラーズカップは3馬身半差で快勝。安田記念は着差は大きくはないものの10着に敗れました。なぜか宝塚記念に出走してメジロマックイーンの8着。
 秋初戦のスワンステークスと続くマイルチャンピオンシップはいずれもシンコウラブリイの3着と13着。連覇を狙ったスプリンターズステークスは前年は6着に降していたサクラバクシンオーに逆転されての3着。これで競走生活から退きました。
 繁殖牝馬としてはオープンの勝ち馬や重賞の2着馬は産んだのですが,重賞勝ちには手が届きませんでした。ニシノデイジーの札幌2歳ステークスが,子孫の初めての重賞制覇でした。

 第五部定理四二備考の無知者について語られている場面で,無知者が存在することをやめるといわれているのがどのような意味を有しているかは,概ね理解することができました。前もっていっておいたように,『はじめてのスピノザ』の中では,その具体的な事例が著者である國分によって説明されています。ただしここではそのことの前に,國分がそこで語っていない事柄の考察を先に済ませておくことにします。
                                         
 同じ備考Scholiumの中で賢者について語られている部分では,賢者は賢者としてみられる限りでは存在することをやめることはないという主旨のことがいわれています。なぜ賢者は存在することをやめないとはいわれずに,賢者としてみられる限りでは存在することをやめないといわれているのかという点についてはすでに考察してありますから,今はそのことは繰り返しません。ただ,ここで存在することをやめないといわれているのは,明らかに無知者が存在することをやめるといわれていることの対比です。この対比をどのように理解すればよいかということが,ここからの考察の中心的課題となります。
 まず,受動感情に刺激されているとき,無知者が存在することをやめるといわれるのは,第四部定理七の様式である受動感情から別の受動感情へ移行するとき,移行する前の感情affectusについてそれにとらわれるつまり刺激を受けるaffici存在であることをやめるという意味でした。これとの対比で考えると,賢者は,能動的感情から別の能動的感情へは移行することがないので,存在することをやめないという意味になるでしょう。僕はこのように解釈しても間違いではないと思いますが,第四部定理七というのは,受動感情だけに適用される定理Propositioであるというわけではなく,能動的感情にも適用されるのですから,あまり好ましくない解釈であるとも思います。能動的感情が受動的感情を抑制したり排除したりするのは,その能動的感情が受動的感情よりも強力である限りにおいてです。ということは,現実的に存在するある人間が何らかの能動的感情を抱いているときに,それよりも強力な受動感情に刺激されれば,その能動的感情もまた抑制されまた排除されるからです。

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