スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

報知オールスターカップ&存在論的意味

2025-02-05 17:26:48 | 地方競馬
 高知から1頭が遠征してきた川崎記念トライアルの第61回報知オールスターカップ
 発馬後はランリョウオー,ヘラルドバローズ,ヒーローコール,ライトウォーリアの4頭が並びその後ろにキャッスルブレイヴ,プラセボ,シシュフォス,ジョエルの4頭。この後ろは6馬身ほど離れてデルマルーヴルとマンガン。テンカハルがその直後。3馬身差でペルマナントとゲンパチハマジ。2馬身差の最後尾にドスハーツ。前の4頭からヒーローコールが前に出て単独の逃げとなり,ライトウォーリアが2番手。3番手となったランリョウオーの外に,2列目にいたプラセボが並んで1周目の正面を通過。超ハイペースでした。
 単独の先頭に立った後,ヒーローコールのリードは1馬身から2馬身の間で終始。3コーナーでは1馬身くらいになり直線の入口ではライトウォーリアがほぼ並びました。ライトウォーリアがやや外に出たので,直線は離れた2頭の競り合い。どちらも一杯になっていましたが,ヒーローコールが逃げ切って優勝。ライトウォーリアが半馬身差で2着。これ以外の前にいた馬は直線入口の時点ですでに離れ気味。中団から外を追い込んだテンカハルが4馬身差で3着。
                       
 優勝したヒーローコールは一昨年の戸塚記念以来の勝利で南関東重賞5勝目。年上の世代と対戦するようになってからは勝てていませんでしたが,それなりに安定した成績を残していました。ここは無理にでも先手を奪ったのが勝因で,現状はスタミナ勝負にした方が好走しやすいということなのだと思います。父はホッコータルマエフロリースカップサンマリノの分枝で,母の2つ上の半兄に2001年の函館2歳ステークスを勝ったサダムブルースカイ
 騎乗したJRAの内田博幸騎手は2010年の羽田盃以来となる南関東重賞制覇。第38回,42回を制していて報知オールスターカップは3勝目。管理している浦和の小久保智調教師は南関東重賞71勝目。報知オールスターカップは初勝利。

 それでは吉田の論考に戻ります。
 第一部公理一の意味は,自然Naturaのうちに存在するものは実体substantiaであるか,そうでなければ実体の変状substantiae affectioすなわち様態modiであるかのどちらかであるということです。しかるに第一部定理一四により,自然のうちに実在する実体はDeusだけなのですから,自然のうちに存在する神以外のものはすべからく様態であるということになります。ですからネコもイヌもウマもすべて様態であるというのがスピノザの考え方です。そして様態というのは実体の変状,すなわち神の変状ですから,ネコというのは神がネコのようなあり方をとった状態,あるいは同じことですが,ネコのような状態をとった神であるということになります。吉田のいい方に倣えば,ネコとはネコモードの神であるということになります。
 当然ながらこのことはネコにだけ限定していえることではありません。この世界を構成している諸々の個物res singularisは,それが生物であろうと無生物であろうと同じように神である実体の様態として存在していることになります。これは第一部定理二五系でいわれていることです。吉田はこのような考え方をすることで,スピノザは世界そのものの存在論的な意味での位置づけを大きく変更したといっています。ことのついでですから,この点についてもみていくことにします。
 ユダヤ教あるいはキリスト教的な位置づけ,あるいはデカルトRené Descartesもそれに倣っているといえる神と個物の位置づけ,これは何度も繰り返すようですが創造主creaturaと被造物creatorという位置づけですが,創造主の意志voluntasによって被造物が産出されるという発想は,世界の存在existentiaの恣意的な性格が強調されることになると吉田はいいます。これはデカルトが採用した連続創造説のことを思い出せば明白であるといえるでしょう。この発想だと,そもそもこの世界は存在しなかったということもあり得たし,またいつなくなってしまったとしてもおかしくなかったのだけれども,神がその気になったことによりこの世界は産出されることになったし,また今もその気になっていることによって現にこの世界が存在し続けているということになるからです。この場合,潜在的には世界の存在は余計なものになります。

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