「○○のために進化した」という説明は 「〇〇のため」という目的に則った進化を選択可能であることを意味するものである
しかし 遺伝的進化というものは目的に基づいて進化を選べるようなものではなく あくまで偶発的 且つ 結果的に繁殖が継続可能だった現存生物をヒトが生物として分類しているに過ぎず
あらゆる生物や その遺伝的進化の全ては自然現象であり 目的も選択可能性も存在し得ない
どんなに数学の成績が良くても こうした極めて基本的な論理すらも誰も理解認識できないのであり 数学の成績は論理思考能力とは相関がない
例えば
セイバンモロコシの葉にガラス質のトゲが形成されているのは 「食べられないため」といった目的のためにセイバンモロコシが自らの遺伝子を都合よく改変させたわけではない
あらゆる生物は 後天的都合に基づいて自らの遺伝的変異を選ぶことなどできないからである
遺伝的変異は自然現象としてランダムに生ずるものであって 偶発的に葉にガラス質のトゲが生じた個体以外が草食獣によって駆逐されることによって淘汰圧力による収斂進化の結果である
「収斂進化」の説明では あたかも「哺乳類のイルカが魚類の姿に似てくる」ことだけを収斂進化であるかのように説明されている場合が多いが これは生物学者共による「はぐらかし」であり あらゆる遺伝的進化の全ては淘汰圧力による収斂によってもたらされるものである
草食獣の逃げ足が速くなる進化においても 逃げ足の遅い個体から天敵に喰われ淘汰されることによって 逃げ足の速い個体への収斂することによって生ずるものであり 淘汰圧力による収斂なくしてあらゆる遺伝的進化は生じることはない
単に変異が起きるだけではバリエーションが拡大するだけであって ヒトにバリエーション拡大が見られるのはヒトの社会の中では淘汰圧力がほとんど働かないためである
故に ヒトはここ数万年はほとんど遺伝的進化をしていないのである
伊集院光が笑い話として 「カニは数億年の進化によって強靭な殻やハサミを獲得したのに 美味しくならない進化はできていない」という話をしていた
あくまで「笑い話」「ギャグ」として言っていたのだが
そもそも捕食者が「美味しい」と感じるのは捕食者側の進化によるものであり 栄養豊富なカニを好んで食べる行動習性を促される上において「美味しい」と感じるように進化したのであって 「美味しい」かどうかはカニの都合ではない
好き好んで「おいしくなろう」とも「おいしくないようになろう」とも カニは選ぶことはできない
遺伝的変異によってカニの美味しさが正規分布的にバリエーションを拡大したとして どの程度美味しいかは食べてみるまでわからないものであって もしあんまり美味しくない変異種がいたとしても 生き残れる収斂進化のメカニズムもプロセスも存在しない以上は「美味しくないように進化」は生じないのである
カニに限らず 後天的に「食べられたくない」かどうかも遺伝的進化には関係なく あくまで生態系全体のバランスの上において「繁殖が継続」可能でありさえすれば 何頭喰われようが「どうでも良い」のが遺伝的進化というものである
イワシが大量繁殖するのは イワシが生態系のピラミッドにおいて底辺を結果的に担っているからであって 絶滅駆逐されない程度に捕食され続けることによってイワシを含めた生態系バランスが保たれるのであり
生態系バランスが崩れるような個体種変異や進化は 生態系ごと淘汰対象となってしまい繁殖を継続することもできなくなり 絶滅せざるを得ない
イワシはほとんどが喰われてしまうことによって生態系の中で繁殖が継続できるのであって 「食べられたくない」といった後天的都合や目的が遺伝的進化に影響を及ぼすメカニズムもプロセスも存在しない
バカ生物学者共は いつまでも「○○のために進化した」といった説明を続けようとするが これは遺伝的進化のメカニズムやプロセスを論理的には理解認識していない故の頭の悪さによるものであり
記憶能力が高いと 一度信じ込んだ話に異常執着する脳の傾向性はネズミを用いた実験でも立証されているものである
物覚えの早いネズミは 迷路の中からエサの在処への経路をすぐに「学習」することができるのだが 同時にエサの在処が変更された場合でも「学習」された経路に執着してしまう
ヒトもまた 記憶能力が高ければ短絡的に「頭が良い」と錯覚しがちだが カルト宗教だの詐欺ペテンを信じ込んでしまうのも 「学習」された経験への執着によって短絡的に詐欺師の嘘を信じ込んでしまうのであり 「丁寧な言葉遣いだったから本物だと思った」などという主観的感想が優先してしまい 客観的な論理的検証を一切しなくなってしまうのが原因である
学生時代などに記憶力が高ければ学力偏差値もさぞかし高かったのであろうが その記憶力の高さこそが客観的論理検証性を阻害し 主観的感想だけで物事を判断してしまうバカに陥る原因でもある
テロリストや通り魔の多くに学生時代の学力偏差値の高さが見られるのも 記憶能力の高さ故の短絡的で主観的判断が優先してしまうが故に 主観に基づいた身勝手な「動機」によって暴力破壊という非合理な最終解決行動選択に至ってしまうのである
ヒトという種の生物は 暴力破壊によって何かが解決するものだという先天的な認知上の重大な欠陥を持っている
それは 進化の過程において 暴力破壊こそが「繁殖を継続」する上において有利に働いたという「結果」であり 「ユダヤ人を絶滅させればゲルマン民族の存続においては有利」だとか 「ウクライナなどの近隣諸国の領土を略奪すればロシア民族の存続において有利」といった非合理な倒錯は 別にドイツ人やロシア人に限って見られるものではなく 太平洋戦争時の日本政府や中国の習近平体制やカンボジアのポルポト政権下など あらゆる民族において普遍的に見られるヒトの認知上の重大な欠陥による倒錯である
現存するヒトという種の生物が 一体どれだけの他のヒト科生物を駆逐絶滅させてきたのかは もはや誰にも検証不可能なものであり ほんの15年前のひき逃げ犯すら特定できないこともある以上は数万年 数億年に渡る遺伝的進化の過程における殺戮生存競争の結果的な先天的本能習性もまた選択不可能なものである
自分の身の安全が保てないかも知れない不安に陥った場合に 都合の悪い相手を皆殺しにしておいた方が 個体の生存において有利であり 繁殖を継続する上においても同様である
ヒトがヒト科の生物に進化したのは数百万年前と言われるが それ以前の数億年の進化によって組み込まれた本能習性が全てリセットされたわけではなく
「いくら説明しても理解できないバカは面倒臭いので全員殴り殺してしまいたい」と主観的感想として「思う」こともある
だが 私は自分の主観を一切信じてはいない
「欲望そのものを欲することはできない」以上 それは何ら「自由」意思でも何でもないことを 私は理解しているからである
ヒトの大半はバカで 「刑法判決は解決」だと誰もが信じて疑うことがない
通り魔を何人死刑にしても通り魔事件の根源的原因究明にも再発防止にもならないし
強盗殺人で懲役25年の刑期を終えて出所した直後に殺人事件を引き起こしても 中国では麻薬取締法違反は極刑であるにも関わらず麻薬事件がなくならないとしても ヒトの大半は「厳罰化は犯罪の再発防止だ」と信じて疑わない
「そういうものだ」という固定概念を一切疑わなくなるのは ネズミがエサの在処に至る経路に異常執着するのと同じ脳のメカニズムに起因するものである
だからヒトは騙される
Ende;