犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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ニューなタウン造成中

2014年12月16日 | 流民の窓
いまだに「ニュータウン」計画が続いているのが疑問だ。

高度成長、都市への人口集中から、東京都市郊外への移住。
その流れの中の乱開発は分かるが。
環境問題が言われ、生物多様性という言葉も知られてきた中、
里山風景は今もぶっつぶされ続けている。

地元では、高速道路を通した際に、谷戸の一部を埋め立てている。
しかし、それでもそこには里山的な景観が残っており、
最近になって市によって保存地区に指定された。

川向こうのお隣の市では、ここ数年開発が進んでいる。
東京で2番目に、つまり、高尾に次いで生物の種類が多いという調査のある、
南山をごっそり削って、開発している。
町に隠れて暮らす狸として、胸が痛む。

一年あまり前、ある谷戸を散歩した。
3軒ほどの民家にひと気は無く、田に稲が生えてはいるものの、
それは植え付けたものではなく去年の落穂から伸びたものの様子で、
果樹なども収穫された気配は無かった。

周辺にはニュータウン計画の立て札を立てて立ち入り禁止にした区域が
目立った。
http://blog.goo.ne.jp/photo/269712

昨日、久しぶりに再訪したら、惧れていた光景が眼前に。
絶句。

丘は切り崩され、法面はコンクリートで固められ、
田んぼは水を抜かれ、ダンプで運んできた土で埋め立てられていた。

はぐくまれていたものは踏みつけられ、ひそめていたものは暴かれ、
地面は平らに、空は低く、空気は流れを止めてしまったようだ。

赤はだかな丘の上に、柵で小さく囲われて、お稲荷さんが残されている。
しかし、周りがこうなっちゃ、神様たちはとっくに引っ越してしまったことだろう。
うるおいの無いところに神は棲めない。
神のいないところで人間は豊かになれない。

雑木林は伐り払われ、新しい舗装道路がまっすぐに食い込み、
道のわきの立て札に「←ふれあいの森」なんて書いてある。
そらぞらしい。
生活と切り離された市営の公園の森の中でバーベキューをして
「自然とのふれあい」なんて思うなら、それは実は破壊行為に与している。

宅地は必要だろうけれど、でもでも、何もこんなに美しく残されている
貴重な場所に手を付けなくても。という気持ちだ。

まあ、自分もどこかのスーパー林道を車で走って山へ行く。
欺瞞だらけよね。
私もそういう都会人だ。

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