犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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介護 マリーのバヤイ

2021年09月09日 | 介護ウチのバヤイ
[あらまし] 母88歳要介護5パーキンソン病ヤールⅣ認知症状少々。

今日は10週ぶりの大学病院受診。
朝、特別養護老人ホームにお迎えに行って、
病院に連れて行き、車椅子に乗っけて
血液検査してから1時間待って担当医の診察を受ける。

行きの車では
「調子が悪い」と言いながらも
あれこれしゃべる。
しかし15分くらいしゃべるうちに疲れてくる。
そして何か口の中でモゴモゴ言い始め、
よーく聞くと
「ずっとしゃべっててごめんなさい」とか言っている。
それを言わなければ「ずっとしゃべ」らなくて済むではないか
と思うが、そんな理屈はオババに通じるわけもない。

一所懸命聞こうとするとこちらが疲れるだけなので、
聞かないようにする。
しかし、人が何かを言っているのを聞かぬふりをするというのは、
自分の耳に入ってきている人の言葉を無視するということなので、
実は、人として自分が傷つく。
かと言って運転しながらオババのモゴモゴに耳を傾けるというのは
負荷が高い。

というわけで、ちょっと傷つきながら前進する。



母は甘いものの虜である。
ちょっと前だとこんな言葉を使っても伝わらなかったかもしれないけれど、
今ならけっこう知られているのではないか、
糖質依存と言って良いと私は思っている。

思い起こすと、
私が子供の頃つまり40年くらい前から、
母はよく「ひだるい」という言葉を使った。
言い換えれば、「小腹が空いた」ということになる。
ちょくちょく腹が空く。口さみしくなる。
さみしいことに耐えず、絶えず手元に何かを置いて摘まんでいた。
ポリポリポリポリ。

そういう食習慣が体質ひいてはパーキンソン病の一因となっている
と、私は考えている。
実際に、そういう観点から治療をしている医師たちもいる。

だから現在、老人ホームでのオヤツでは足りない。
常に何か欲しい。

同居している時、母のオヤツを切らさないように買うことで
私は疲弊してしまった。
自分は食べない甘いものを家に絶やさないようにするのは、
けっこう難儀だった。
特養に入居してひと安心と思ったが、
甘いものを買って届けねばならないことには変わり無く、
これは一層負担となった。

ちょっとサボってみた。
すると、我慢の限界を超えたようで、
相談員さんからメールが来た。
ご本人のリクエストと合わせて今ご提案しているのは
「月2000円の範囲で、本人の依頼で職員がオヤツを買ってくる」
というものだった。

月2000円のオヤツ。
って、
どうなんだろう。
私の食費の何日分になるだろう…。

「先生!月々のオヤツはいくらまでですか?」
と聞いたら、先生はたいそう困るだろう。
いまどき、遠足のオヤツはいくらまでなんだろう。
私が子供の頃つま以下同文は「200円」だった気がする。

でも遠足って「ハレの日」だから200円なのよね。
「ケ」の日は30円てとこかしら。
4個入りの丸いガムが20円だったっけなー。

もとい。
次に会った時に相談員さんが
「2000円というのは多いかな、と。
1000円で始めてみる、というのはいかがでしょう。」

で、ですよね…!
いやー、2000円のオヤツって聞いて、
マリーアントワネットかと思った。



今日。
病院に着いた頃には疲れていて、
何かしゃべる声も不明瞭であった。
これは、いつものことだ。

診察室でも、医師とあまり言葉を交わさない。
帰りの車でもぐったりした感じ。

だったのだが、
特養に着いて車椅子に移乗したら
急にしゃべり始めた。

お金が千円欲しい。と言う。

特養には売店が有るわけでもなし、
外出もできるわけでもなし、
お金を持っていても何もならない。
自分でお金を持つことはそもそも許されておらず、
事務局に管理してもらうことになり、管理費もかかる。

「それは分かっている。
分かったけど、持っていたい。」
と、譲らない。
自分が望んだことを主張して突っ張り続けるのは
この2,3年の傾向だ。
「分かったうえで」と言うが、
分かっていたら持てないのが分かるはずなので、
分かっていないのだろう。

そしてまた、
亡父の没後十年記念文集を作りたい、という構想が一年近く前から有ったが、
それを言い始めた。
何人かの人に依頼して文集を作ると言うのだ。

そういうことは、書きたい人がいて、書いて、
他にも書きたい人が書いて、
わーい文集ができるね♪
というのが流れだろうが、
それを無理くり作ると言う。

文章を書いてくださいという依頼の手紙を書こうとしては
書き改め書き改めを繰り返していると言う。

できないことはお金をかけて人に頼んででもやる、と言う。

えーと。
自分の身の周りのことができないのでお金をかけて人に頼んで生活している
というのが現状でして、
文集作りを他人に依頼して自費出版する
ようなお金は有りません。

たとえ有ったとしてもかなり非現実的だ。



受診が無事に済んで、特養に戻り、
車椅子に移乗もできて、
ホッとしたのも束の間。
謎の波が押し寄せて驚いた。

相談員だんがうまーーく切り上げてくれた。
頭が下がります。げんなり。



日記。
本日のホットでリアルなダイアリーでした。

おやすみなさい。

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