[あらすじ]東京郊外に残された里山もニュータウン計画で消えて行く。
ほんじゃそんなにお好きな里山ってどんなところか。
まず、丘陵地特有の地形がある。
東京郊外で言えば、狭山や多摩だ。
なだらかな山が連なり、その間(かい)の浅い谷に水が湧く。
こういう浅い谷を谷戸(やと)と呼ぶ。
谷戸の両側の斜面の下から水が湧き、谷戸は湿地になる。
この湧き水をうまく水路を作って流せば、水は澄み、湿地は田になる。
流路を作らないと、谷戸全体に水が赤錆色に澱み、
枯れ草が朽ちて油が浮く。ひどい場合は腐敗臭までする。
人が田を作ることで、水が生きる。
流れには小魚や川蜷(かわにな)や沼えびや、
ヤゴやカゲロウの子がいる。
何もいないように見えても、川底はけっこうな繁盛だ。
谷戸の奥は次第に上るので、湧き水より上は小さな畑になる。
その更に上は、梅や栗や柿などの果樹が植えられる。
その更に奥の斜面は、竹林が良い。
タケノコは適当に明るいところに出る。
孟宗竹の繁殖力は強い。
竹林の中の大きくなった竹は伐って、籠や箕(み)などの材料にしたり、
細工物をこしらえたりできる。
伐って積んだ竹は、虫たちの棲家になる。
虫は花粉を運び、果樹が実る。
地面や土の中の虫たちは、落ち葉を食み、分解し、また土ができる。
その更に奥はもう雑木林だ。
クヌギやシイなどの木は、数年でほだ木になり、きのこが作れる。
サクラやカシやクヌギなどは良い炭になる。
夏にはアマガエルの声でにぎわい、蛍が飛び交う。
山はいつも鳥の声に満ちている。
谷戸全体が生きていて、潤い、なぐさめがある。
静かだが、にぎやかな場所だ。
ほんじゃそんなにお好きな里山ってどんなところか。
まず、丘陵地特有の地形がある。
東京郊外で言えば、狭山や多摩だ。
なだらかな山が連なり、その間(かい)の浅い谷に水が湧く。
こういう浅い谷を谷戸(やと)と呼ぶ。
谷戸の両側の斜面の下から水が湧き、谷戸は湿地になる。
この湧き水をうまく水路を作って流せば、水は澄み、湿地は田になる。
流路を作らないと、谷戸全体に水が赤錆色に澱み、
枯れ草が朽ちて油が浮く。ひどい場合は腐敗臭までする。
人が田を作ることで、水が生きる。
流れには小魚や川蜷(かわにな)や沼えびや、
ヤゴやカゲロウの子がいる。
何もいないように見えても、川底はけっこうな繁盛だ。
谷戸の奥は次第に上るので、湧き水より上は小さな畑になる。
その更に上は、梅や栗や柿などの果樹が植えられる。
その更に奥の斜面は、竹林が良い。
タケノコは適当に明るいところに出る。
孟宗竹の繁殖力は強い。
竹林の中の大きくなった竹は伐って、籠や箕(み)などの材料にしたり、
細工物をこしらえたりできる。
伐って積んだ竹は、虫たちの棲家になる。
虫は花粉を運び、果樹が実る。
地面や土の中の虫たちは、落ち葉を食み、分解し、また土ができる。
その更に奥はもう雑木林だ。
クヌギやシイなどの木は、数年でほだ木になり、きのこが作れる。
サクラやカシやクヌギなどは良い炭になる。
夏にはアマガエルの声でにぎわい、蛍が飛び交う。
山はいつも鳥の声に満ちている。
谷戸全体が生きていて、潤い、なぐさめがある。
静かだが、にぎやかな場所だ。
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