編曲のやりくちにいくつかある。
・副旋律を加える
・合いの手を入れる
・伴奏のリズムを何か特徴的なものにする
・おっしゃれーなコードをあてる
・メロディーのリズムをちょいと変える
・メロディー自体をちょいと変える
・副旋律を加える
ステキになること間違いなしなのでウデの見せどころである。
・合いの手を入れる
私がやり慣れた、ファンクバンドでのブラスセクションの役割は
ここが主である。
副旋律的なアレンジも可能でかっこいいのだが、
他との音量と音質のバランスをうまく取ってもらえる環境じゃなきゃ危険。
・伴奏のリズムを何か特徴的なものにする
見砂直照(みさごただあき)と東京キューバン・ボーイズが日本民謡をラテンリズムで演奏するとか、
寺内タケシとブルージーンズも日本民謡をやっているとか、そういうハイブリッド。
・おっしゃれーなコードをあてる
テンションをじゃんじゃん乗っけるとか、ベースの動きを変えるとか。
いかにも上手なアレンジって感じがして、憧れる。
・メロディーのリズムをちょいと変える
・メロディー自体をちょいと変える
それぞれの歌手が自分の歌いまわしとしてやって良いと思う。
※
’千鳥のクセがスゴいネタGP’には、
歌ネタの芸人がけっこう登場する。
日谷ヒロノリさんの歌は’アニメソングっぽさ’を過剰に押し出す
執拗なキメの反復が肝となっている。
堅く解説してみたが、ただただ笑えるのよ。
そして今や大好きなのが、狩野英孝さんである。
面白いねえ。色々有ったけど続けてこられて良かったねえ。
さきほど私は「それぞれの歌手が自分の歌いまわしとしてやって良いと思う」と
書いたが、
やっていいことと悪いことが有る。
とは言わない。
やればやるほど面白いことが有る。
狩野の歌いまわしは嫌味に面白い。
私なんぞ、実は元の歌を知らないものも有る。
すると、どうということも無い。
ただ、狩野英孝が気持ち良く歌っているだけの歌に聞こえる。
それくらい、やり過ぎていない。
けれど、元を知っていると「うえっ」となる。
そういう勘所を押さえて狙い撃ちしてくる。スゴい。
※
ほぼ月に一度のペースで、お仲間と一緒に
金管アンサンブルを練習している。
全員揃えば6人だが、欠席もOKとして続けている。
自分たちの編成に合った譜面なんて
世の中に在るわけもない。
どうせ自分で譜面を書けるのだから、と
私が毎回、何かしらを参加メンバーに合わせて編曲して準備している。
*
トランペットのメンバーが、出産のため休むという。
戻ってくるだろうか。分からない。
明瞭な音色かつ高音だからメインとなる楽器である
トランペットがいなくなるというのは、ちょと困る。
困っている場合じゃない。
まずはお祝いだ。
「普通に’ハッピーバースデー’をやりましょう」
とメンバーが言う。
そうだ。普通に’ハッピーバースデー’を演奏して贈ろう。
*
でも普通に一回やっただけじゃなー。
どうせなら主旋律を全員に回して、4回演奏するか。
あ、いちいち半音づつ上に転調して盛り上げるか。
金管楽器は♭系なので、♭系の調だとしっくりなじんで豊かに響く。
一番しっくり来るB♭から始めて、→Hdur→Cdur→Des durと、
最後はまた♭多めで終わると落ち着くだろう。
2回目は調が#てんこ盛りになるから、キリッと合いの手を入れるとするか。
#が多いとSちゃんはてんてこ舞いになるから、メロディーはチューバ(私)にしよう。
低域でやわらかいメロディーの上にキラキラ合いの手、と聞こえたら良いな。
あ、どうせなら合いの手をしつこくしつこくしつこく入れちゃおーっと。
3回目は副旋律を入れよう。美しいホルンのオブリガートよありがとうって感じで。
主旋律はバストロンボーンで、なんならパリッと吹いてもいいな。
あ、どうせなら他の人はみーんな副旋律にしちゃおーっと。レガーティッシモ~~
*
結果。
やっぱりやり過ぎは良くないのである。
たかだか8小節の短い歌で、いちいち転調というのは、
切り替えがムズかし!
そして予想どおり、みんなで副旋律のところはカオス!
糸が絡まり合い、レガートっていうより泥沼!
あはは!わけわからん!
※
録音するとどうしても「響き」の部分が伝わりきらないのが残念。
B dur での響きの広がり、続くH dur での明るく引き締まった響き。
鮮明な違いに、吹いていてなかなかの感動でした。
https://www.youtube.com/watch?v=syRC_ZjomsI
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