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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

なんにも鑑定人

2013年12月26日 | 日々
骨董に興味が無い。
たぶん、金銭的価値に興味が無いからだろう。
美術には興味があるけれど、真贋だの値段だのという話になると、
まったく食指が動かない。
あのテレビ番組も、見てもさほど面白く感じない。
出品者と共感して意外だのがっかりだのという感情が動かないからだろう。



折り紙をたくさん折った。
ちょくちょく読んでくださっている方ならご存じでしょうが、
The Kinksの'You really got me'を「おりがみ」という歌詞で歌うついでに
折り紙を折ったのだ。
http://youtu.be/X6XRQoOXTH4

クリスマスツリーのオーナメントになるような、
聖誕の物語に登場する物を折りたいので、図書館へ行って
さまざまな折り紙の本を見た。
折り紙本は非常に数が多いので、開架ではなく書庫に入っているものも多い。
「おりがみ」というキーワードで検索し、気になったものを出してもらった。

そのうち、『離れ折り紙』というタイトルの本を見つけた。
なんだろう。
離れ技を使った変わった折り紙だろうか。
貸し出し中だったので、予約した。

後日、録画も済んで折り紙熱もすっかり冷めた頃に、
「予約の本が確保できました」と、お知らせメールが来た。
受け取ってみたら、小説だった。
骨董の鑑定にまつわる短編集だ。

刀の品質保証書とでも言おうか、誰がいつ作った刀か、ということを
書いたものを、折り紙と言う。
よく「折り紙付き」という言い回しで使う。
保証書が刀と別れわかれになってしまったものを、離れ折り紙と言うのだそうな。

古美術商や美術館のキュレーターが、贋物をつかまされて見抜けずに支払った後に気付く、
という、どれもどんでん返しが面白い作品で、興味の無い私もついつい読まされた。



そんな折、寄席へ行った。
すると、ある落語家の演目が、「猫の皿」だった。

骨董屋にもいろいろいて、店を構えるのは「店師」、
金を懐に地方を回り、旧家の蔵などから掘り出し物を探すのを「ハタ師」と呼ぶ。
なんてことを前述の小説で読んで知ったところが、
この「猫の皿」の枕(話の導入)で語られて、うんうんとうなづいて聞くことができた。

落語はオチを知っていて見ても面白いものだが、
知らなきゃ知らないまま聞いた方が良いと思うので、筋は書かないでおく。
これも短編で意外な結末。

古今亭志ん朝による「猫の皿」はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=3og1lI93bgo


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