5年ぶりくらいか。歯医者に行った。
7月の終わりに、副鼻腔炎になった。
煮詰めたようなハナが出る。
出ると言うより、かんでもかんでもなかなか出ない。
こってりと濃いからどこかにくっ付いてるんだか引っ掛かってるんだか。
やっとのことで出てみると、
黄色という言葉では言い尽くせない色のハナである。
左の鼻だけそうやって詰まる。
そして、左上の歯が痛む。
いや、痛いような感じがしているだけで、実はこれは
鼻の奥の感覚なのではないか。
あるいは炎症で腫れて圧迫されて痛むのか。
それとも実は虫歯から歯の根に菌が入ってそれが原因となって
副鼻腔炎になっているのではないか。
あれこれ考えたが、耳鼻科に行った。
抗生剤を2週間服用して、ある日突然ハナが透明になった。
※
先日のこと。
左の鼻の奥が、じーーーんとする。
痛むほどでもないが、何か有る。
翌々日の朝、鼻をかむと、あの濃縮黄色のハナがコポッと出た。
またか。
すぐに耳鼻科に行った。
抗生剤を処方してもらった。
2週間でハナの色は薄らいで、詰まりも解消した。
その間、歯の痛みの感覚はうっすら続き、時に強まった。
※
耳鼻科に行く前に歯科にも行った。
7月の時に、耳鼻科医にも「歯が原因かもしれない」と言われていたし、
実際、左上には治療してかぶせものをしている歯が有る。
しかも、そのかぶせものと歯茎の間に妙に隙間が有るので、
掃除しにくいのだ。
他にも、右下の奥歯の詰め物が、数週間前に欠けた。
全体的に診てほしいということも有る。
「学会で連休なので、前後が立て込んでおりまして」と
予約は2週間後になった。
ひええ
歯医者というのはなかなか足が向かない所であり、
決意したらどんどんやっつけて欲しいものだ。
2週間というのは、その決意の炎が絶えるに充分な時間である。
※
歯医者に行くのがめんどくさくなっちゃうんじゃないかなー
と思っていたが、杞憂であった。
ずっとなんとなく痛いんである。
※
副鼻腔炎であろう、鼻の奥のじーーーんとした感覚を持った最初の日、
その日の2日前、
実は、母の通院の日であった。
母は6月の末に特別養護老人ホームに入居した。
ずいぶん介護の荷が肩から降ろせた、と思ったが、
その後1ヶ月ほどは、3日に1ぺんくらいは施設に行かねばならないほど、
何かと要求が続いた。
なんじゃこりゃ、こんなのが続くのか。ぞっとした。
今まで4週に1度、大学病院に通院していた。
パーキンソン病ヤール4度なのである。
ホームには隔週で医師が来てくれるので、
パーキンソン病のための通院は2ヶ月に1度ということにしてもらった。
8月もその予定であったが、暑さと新型コロナのことを考慮して、
本人を連れて行くのはやめにした。
だから、7月頭の通院以来、8週間ぶりに母に会った。
※
たまにしか会わずに済むのはとても楽なことだとは思う。
が、たまにしか会わないものに会わねばならぬのは、たいへんなことであった。
毎日聞かされていた言葉なら毎日聞き流していたのだろうが、
4ヶ月ぶりに会うと「話してあげなきゃ」という気持ちが加わる。
母の一言ひとことが引っ掛かる。
ホームに迎えに行って、ホームに送り届けるまで、
3時間程度のことであったが、
帰宅すると私は疲れきっていた。
※
その日からどうも肩がこる。
顔がこわばる。
気付くと歯を咬みしめている。
※
自宅から一番近い歯科医に初めて行ってみることにした。
ものごしのやわらかな女性の医師だった。
ひととおり口の中を診て、レントゲン室へ移動しようとすると、
先生が言う。
「お仕事はなさっていますか?」
いえ、ここんとこ無いですが。
「では、家事で何か重い物を持ち上げることが多いですか?」
あ、あー。咬みしめてますか。
「思い当たることがおありですか?ご家族に言われたとか?」
いえ、一人住まいです。いやここんとこ肩が凝るなと思って。
「ご自分の咬む力で歯をいためてしまっている部分が有るようです。」
※
レントゲンは、口の中に小型のカメラを入れる方法だった。
これは初めてだ。たいへんだなこりゃ。
口を大きく開けて、機械を入れてもらう。
思えば、顎関節症だった頃は指2本の幅も口が開かなかった。
あの頃だったらこの機械は無理だ。
ああ、
あの頃も咬みしめていたんだろうな。
※
先生、言われてみれば、副鼻腔炎の症状が出始めた数日前に
すごいストレスが有ったんです。
「ストレスは免疫力を低下させますからねえ。」
ですよね。いろいろ工夫してるんですけどね。
虫歯は無く、膿の溜まっているような所も無かった。
※
医者の不養生と言うが、
鍼灸師のストレス病なんざ、かっこがつかない。
「それはけっこう強い症状ですね。
咬みしめる方は顎関節症にもなりやすいですからね。
その時は何か治療なさったんですか?」
そういえば治療はしなかった。
唇は合わせたままで、上下の歯は開くようにするため、
舌先で唇の内側に触れているようにする。
という方法を、自分で考えて実践して治したのだった。
25年くらい前か。
その後も、思い出してはそのような表情でいるようにしている。
また、あらためて意識するようにしよう。
※
歯科医的には、痛みを感じている位置の歯の歯冠をわづかに削って、
咬み合わせでぶつからないようにしてくれた。
そう言えば、これで頭痛を治してもらったことも有ったっけ。
25年くらい前に。
7月の終わりに、副鼻腔炎になった。
煮詰めたようなハナが出る。
出ると言うより、かんでもかんでもなかなか出ない。
こってりと濃いからどこかにくっ付いてるんだか引っ掛かってるんだか。
やっとのことで出てみると、
黄色という言葉では言い尽くせない色のハナである。
左の鼻だけそうやって詰まる。
そして、左上の歯が痛む。
いや、痛いような感じがしているだけで、実はこれは
鼻の奥の感覚なのではないか。
あるいは炎症で腫れて圧迫されて痛むのか。
それとも実は虫歯から歯の根に菌が入ってそれが原因となって
副鼻腔炎になっているのではないか。
あれこれ考えたが、耳鼻科に行った。
抗生剤を2週間服用して、ある日突然ハナが透明になった。
※
先日のこと。
左の鼻の奥が、じーーーんとする。
痛むほどでもないが、何か有る。
翌々日の朝、鼻をかむと、あの濃縮黄色のハナがコポッと出た。
またか。
すぐに耳鼻科に行った。
抗生剤を処方してもらった。
2週間でハナの色は薄らいで、詰まりも解消した。
その間、歯の痛みの感覚はうっすら続き、時に強まった。
※
耳鼻科に行く前に歯科にも行った。
7月の時に、耳鼻科医にも「歯が原因かもしれない」と言われていたし、
実際、左上には治療してかぶせものをしている歯が有る。
しかも、そのかぶせものと歯茎の間に妙に隙間が有るので、
掃除しにくいのだ。
他にも、右下の奥歯の詰め物が、数週間前に欠けた。
全体的に診てほしいということも有る。
「学会で連休なので、前後が立て込んでおりまして」と
予約は2週間後になった。
ひええ
歯医者というのはなかなか足が向かない所であり、
決意したらどんどんやっつけて欲しいものだ。
2週間というのは、その決意の炎が絶えるに充分な時間である。
※
歯医者に行くのがめんどくさくなっちゃうんじゃないかなー
と思っていたが、杞憂であった。
ずっとなんとなく痛いんである。
※
副鼻腔炎であろう、鼻の奥のじーーーんとした感覚を持った最初の日、
その日の2日前、
実は、母の通院の日であった。
母は6月の末に特別養護老人ホームに入居した。
ずいぶん介護の荷が肩から降ろせた、と思ったが、
その後1ヶ月ほどは、3日に1ぺんくらいは施設に行かねばならないほど、
何かと要求が続いた。
なんじゃこりゃ、こんなのが続くのか。ぞっとした。
今まで4週に1度、大学病院に通院していた。
パーキンソン病ヤール4度なのである。
ホームには隔週で医師が来てくれるので、
パーキンソン病のための通院は2ヶ月に1度ということにしてもらった。
8月もその予定であったが、暑さと新型コロナのことを考慮して、
本人を連れて行くのはやめにした。
だから、7月頭の通院以来、8週間ぶりに母に会った。
※
たまにしか会わずに済むのはとても楽なことだとは思う。
が、たまにしか会わないものに会わねばならぬのは、たいへんなことであった。
毎日聞かされていた言葉なら毎日聞き流していたのだろうが、
4ヶ月ぶりに会うと「話してあげなきゃ」という気持ちが加わる。
母の一言ひとことが引っ掛かる。
ホームに迎えに行って、ホームに送り届けるまで、
3時間程度のことであったが、
帰宅すると私は疲れきっていた。
※
その日からどうも肩がこる。
顔がこわばる。
気付くと歯を咬みしめている。
※
自宅から一番近い歯科医に初めて行ってみることにした。
ものごしのやわらかな女性の医師だった。
ひととおり口の中を診て、レントゲン室へ移動しようとすると、
先生が言う。
「お仕事はなさっていますか?」
いえ、ここんとこ無いですが。
「では、家事で何か重い物を持ち上げることが多いですか?」
あ、あー。咬みしめてますか。
「思い当たることがおありですか?ご家族に言われたとか?」
いえ、一人住まいです。いやここんとこ肩が凝るなと思って。
「ご自分の咬む力で歯をいためてしまっている部分が有るようです。」
※
レントゲンは、口の中に小型のカメラを入れる方法だった。
これは初めてだ。たいへんだなこりゃ。
口を大きく開けて、機械を入れてもらう。
思えば、顎関節症だった頃は指2本の幅も口が開かなかった。
あの頃だったらこの機械は無理だ。
ああ、
あの頃も咬みしめていたんだろうな。
※
先生、言われてみれば、副鼻腔炎の症状が出始めた数日前に
すごいストレスが有ったんです。
「ストレスは免疫力を低下させますからねえ。」
ですよね。いろいろ工夫してるんですけどね。
虫歯は無く、膿の溜まっているような所も無かった。
※
医者の不養生と言うが、
鍼灸師のストレス病なんざ、かっこがつかない。
「それはけっこう強い症状ですね。
咬みしめる方は顎関節症にもなりやすいですからね。
その時は何か治療なさったんですか?」
そういえば治療はしなかった。
唇は合わせたままで、上下の歯は開くようにするため、
舌先で唇の内側に触れているようにする。
という方法を、自分で考えて実践して治したのだった。
25年くらい前か。
その後も、思い出してはそのような表情でいるようにしている。
また、あらためて意識するようにしよう。
※
歯科医的には、痛みを感じている位置の歯の歯冠をわづかに削って、
咬み合わせでぶつからないようにしてくれた。
そう言えば、これで頭痛を治してもらったことも有ったっけ。
25年くらい前に。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます