[あらすじ] 母87歳パーキンソン病ヤール4要介護5認知症状少々、
特別養護老人ホームに入居。
入居してから2週間経った。
その間、もう何回ホームに行っただろう。
週に2,3回、携帯が鳴る。
画面を見ると、特養からの電話である。
何が有ったんだろう?と、胸が騒ぐ。
おそるおそる電話に出る。
それは、
「枕が合わないので使っていた物を持って来て欲しいそうです。」とか
「歯磨きが上手にできていないので、下の歯茎が腫れて痛いそうです。
抗生剤を〇日まで服用していただくことにしました。
今日からパン粥とペースト食にしています。」とか
「歯と歯茎の間も磨ける、毛先の細い歯ブラシを、予備も入れて2本ご用意ください。」とか
「理容はご利用なさいますか?ご本人のご要望だけで決めてもよろしいですか?」とか
「教会へのお手紙を出して欲しいとのことで、云々」とかいった内容だ。
「帰りたいとおっしゃっています。」とか
「夜間に歩き回ってしまいます。」とか
「食事を拒否なさいます。」とか
「深夜に大声をあげてらっしゃいます。」とか
「ここはどこ?とお訊ねになります。」とか
そんなことは、無いのだ。
最初だから多いのだ、と言えそうな部分も有るけれど、
なんだかこのままこんなペースで用事が有り得なくもないような
どうも落ち着かない気持ちになる。
※
雨が止んだらすかさず洗濯物をして、干す。
外に出たら、玄関の前に訪ねて来た人がいた。
母の友人だ。先日も来てくださったばかりなのだが。
「今日は、お父様の日でしょ」
あ、そうだった。命日だ。
※
何か用事を言われて、届けなければならない物が有っても、
一日くらいグズグズしてみることにした。
すると、次の電話がかかって来る。そして用事が増える。
まとめて行けば良い。グズグズしてみて良かった。
いくら車で10分の近さとは言え、週に2度も通うようではずいぶん忙しい。
※
飼い犬ジーロくん去勢オス慢性腎不全癲癇あり。
14歳11ヶ月2週、つまり、あと2週間で15歳になる。
14歳まで生きてくれれば良い、と思っていたが、
15歳の誕生日は迎えて欲しい、と思うようになり、
それも達成が目の前になってきた。
※
寝顔がむさい。
目蓋が半開きである。
中の瞬膜も上がりきっていない。
口も半開きである。
歯石の付いた歯が見える。
肛門も半開きである。
自分で起き上がれないことが多い。
ちょいと手を貸してやれば立てる。
起き上がれないと、持ち上げた頭がまた床にゴトンと落ちる。
2,3時間眠って、起きる。
起きたらオシッコしたいものだ。
身体を支えてやって、トイレへ行かせる。
待ってもオシッコしない様子なので諦めると、
トイレから出た床でジョボジョボとし始めたりする。
ウンチの姿勢が保てない。
尻餅をついてしまう。
尻餅をつくと、ひどく慌てて脚をバタつかせるので、
余計にウンチに触れる危険が増す。
ウンチの姿勢に入る様子を見付けたら、駆け付けて
腰を支えてやる。
眠くても、自分で横たわることができないらしい。
どこかで立ち止まって、ふらふらしている。
目蓋が重そうだ。
眠そうな時には、犬の寝床まで支えて連れて行って、
座らせて、前脚を持ち上げて、身体をぐるりと回すような感じで
横たわらせる。
眠りたくない時はちょっと抵抗してくる。
眠くないと、横たえてもすぐにまた起き上がりたがる。
たいていの場合、横たえて目の周りを撫でてやっていると
数秒で寝付く。
※
そんな調子なので、目が離せない。
寝付いたのを見計らって、外出する。
ある時、ちょっと不安が有った。
ウンチもそろそろだし、さっきまで寝ていたから今度は長く寝ないかもしれない。
帰宅したらひどいことになっているかも?と思って出かけた。
家に戻ったら、案の定、
食卓の下にウンチが有って、
足で踏んだ形跡が有る。
そして、室内にちょこちょことウンチの欠片が落ちている。
予想どおりか。
まあ、ウンチの上で暴れて全身クソまみれとか、
起き上がれなくて寝床がクソまみれとか、
そういうことでなくて良かった。
※
いつ、それくらい弱ってもおかしくない。
下痢するようになったらもっと始末がたいへんになる。
おむつを使うようになるかもしれない。
昼となく夜となく、数時間ごとに寝起きする。
その世話をするので、私もまとまった時間眠り続けることができない。
どうも脳みそがシャキッとしない。
特別養護老人ホームに入居。
入居してから2週間経った。
その間、もう何回ホームに行っただろう。
週に2,3回、携帯が鳴る。
画面を見ると、特養からの電話である。
何が有ったんだろう?と、胸が騒ぐ。
おそるおそる電話に出る。
それは、
「枕が合わないので使っていた物を持って来て欲しいそうです。」とか
「歯磨きが上手にできていないので、下の歯茎が腫れて痛いそうです。
抗生剤を〇日まで服用していただくことにしました。
今日からパン粥とペースト食にしています。」とか
「歯と歯茎の間も磨ける、毛先の細い歯ブラシを、予備も入れて2本ご用意ください。」とか
「理容はご利用なさいますか?ご本人のご要望だけで決めてもよろしいですか?」とか
「教会へのお手紙を出して欲しいとのことで、云々」とかいった内容だ。
「帰りたいとおっしゃっています。」とか
「夜間に歩き回ってしまいます。」とか
「食事を拒否なさいます。」とか
「深夜に大声をあげてらっしゃいます。」とか
「ここはどこ?とお訊ねになります。」とか
そんなことは、無いのだ。
最初だから多いのだ、と言えそうな部分も有るけれど、
なんだかこのままこんなペースで用事が有り得なくもないような
どうも落ち着かない気持ちになる。
※
雨が止んだらすかさず洗濯物をして、干す。
外に出たら、玄関の前に訪ねて来た人がいた。
母の友人だ。先日も来てくださったばかりなのだが。
「今日は、お父様の日でしょ」
あ、そうだった。命日だ。
※
何か用事を言われて、届けなければならない物が有っても、
一日くらいグズグズしてみることにした。
すると、次の電話がかかって来る。そして用事が増える。
まとめて行けば良い。グズグズしてみて良かった。
いくら車で10分の近さとは言え、週に2度も通うようではずいぶん忙しい。
※
飼い犬ジーロくん去勢オス慢性腎不全癲癇あり。
14歳11ヶ月2週、つまり、あと2週間で15歳になる。
14歳まで生きてくれれば良い、と思っていたが、
15歳の誕生日は迎えて欲しい、と思うようになり、
それも達成が目の前になってきた。
※
寝顔がむさい。
目蓋が半開きである。
中の瞬膜も上がりきっていない。
口も半開きである。
歯石の付いた歯が見える。
肛門も半開きである。
自分で起き上がれないことが多い。
ちょいと手を貸してやれば立てる。
起き上がれないと、持ち上げた頭がまた床にゴトンと落ちる。
2,3時間眠って、起きる。
起きたらオシッコしたいものだ。
身体を支えてやって、トイレへ行かせる。
待ってもオシッコしない様子なので諦めると、
トイレから出た床でジョボジョボとし始めたりする。
ウンチの姿勢が保てない。
尻餅をついてしまう。
尻餅をつくと、ひどく慌てて脚をバタつかせるので、
余計にウンチに触れる危険が増す。
ウンチの姿勢に入る様子を見付けたら、駆け付けて
腰を支えてやる。
眠くても、自分で横たわることができないらしい。
どこかで立ち止まって、ふらふらしている。
目蓋が重そうだ。
眠そうな時には、犬の寝床まで支えて連れて行って、
座らせて、前脚を持ち上げて、身体をぐるりと回すような感じで
横たわらせる。
眠りたくない時はちょっと抵抗してくる。
眠くないと、横たえてもすぐにまた起き上がりたがる。
たいていの場合、横たえて目の周りを撫でてやっていると
数秒で寝付く。
※
そんな調子なので、目が離せない。
寝付いたのを見計らって、外出する。
ある時、ちょっと不安が有った。
ウンチもそろそろだし、さっきまで寝ていたから今度は長く寝ないかもしれない。
帰宅したらひどいことになっているかも?と思って出かけた。
家に戻ったら、案の定、
食卓の下にウンチが有って、
足で踏んだ形跡が有る。
そして、室内にちょこちょことウンチの欠片が落ちている。
予想どおりか。
まあ、ウンチの上で暴れて全身クソまみれとか、
起き上がれなくて寝床がクソまみれとか、
そういうことでなくて良かった。
※
いつ、それくらい弱ってもおかしくない。
下痢するようになったらもっと始末がたいへんになる。
おむつを使うようになるかもしれない。
昼となく夜となく、数時間ごとに寝起きする。
その世話をするので、私もまとまった時間眠り続けることができない。
どうも脳みそがシャキッとしない。
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