犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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バリトンウクレレの駒を挟む

2020年09月25日 | なりもの
[あらすじ] 複弦バリトンウクレレのサドルが表板から剥がれてしまった。
複弦だから8本の弦が通っている。張りに耐えられなかったのだろう。

もともと表板の上に駒を立てて使う仕様で注文したのだが、
ハナムラ楽器のおじさんが、んなこと忘れて貼り付けて作ってしまったのだ。

剥がれてしまったピンチはチャンス、
自分で駒を削って作ってみた。
サドルが剥がれているのだから、弦を張るためにはテールピースが必要で、
これも木を削ったものを針金でエンドピンに掛けて作ってみた。

しかし、弦を張ると、針金がボディの角に食い込んでしまい
チューニングが決まらない。
食い込み防止に金属板を挟んだら、
エンドピンを軸にズレてしまってなおさら決まらない。

そこで、エンドピンに掛ける形でテールピースを金属板で作ってみた。
ボディの裏の角に引っ掛けて回転しないようにした仕組みは、
はずれてしまって失敗したが、
面で接触しているおかげで、エンドピンを軸にズレるという問題は起きない。

ところが、
この方法だと、楽器の鳴りが良過ぎて、倍音が鳴り過ぎる。
倍音が鳴り過ぎると、一つの音が一つに聞こえない。
一つの音でもニョワンニョワンと定まらないのに、
8本の弦でコードでも弾こうものなら、
共振が共振を呼んでゴワンゴワンとそれはもう地獄の阿鼻叫喚のような音がする。

やはり、この楽器は表板にサドルを貼り付けて駒を乗せるように
設計されているのだから、そうすべきなのだ。
楽器屋に持って行って、サドルを貼り直してもらうしかない。

やれやれ。
何ヶ月も回り道をしてしまった。



と、ここまでがあらすじ。

楽器屋に持って行くにあたって、剥がれたサドルを久しぶりに取り出した。
そして、楽器を見た。

あれ。
弦はなんとか張れているのだから、
このサドルとブリッジを挟めばいいんじゃん?

表板に立てていた自作の駒よりも、
サドルとブリッジのほうが少し高さが低いくらいなので、
簡単に挟まる。
且つ、緩くて落ちてしまうということも無い。
うまく弦で押さえられている。

弾いてみる。
駒を立てた時よりも、ずっと倍音がミュートされる。
いける。

そりゃあ、接着したほうがより良いには決まっているが、
とりあえずこれで弾けるではないか。



それに、接着しても、また弦の張力に負けて
サドルが剥がれてしまいかねない。
サドルが剥がれなかったら剥がれなかったで、
弦の張力でサドルごと表板が引っ張られて、
板がうねってしまう。
以前作ってもらった小さめのバリトンウクレレは、
剥がれたサドルを貼り直す時にネジも入れて丈夫にしてくれたが、
その代わり、表板が波打って、ヒビが入ってしまったのだ。

このまま、サドルは適当に接着してしまえば、
それで良いのではなかろうか。
どうか。
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