三本の矢という話がある。
毛利元就が、子どもたちを集めて、一本の矢なら折られやすいが、
三本が束になった矢なら、折られにくい、と話したという故事だ。
一本じゃあ弱いけれど、三本の力を合わせればより強くなる。
単純に、3倍になったからではない。
一本の太い鉄筋を入れるのではなく、細い鉄筋を幾筋も入れるように、
束というものは構造的に、強い。
※
構造として、力学的に強い。というだけではなく、
三本の矢には他の強さもあると思う。
※
身体のどこかが痛いとか、熱が出たとかいった症状があると、
ひとは原因は何かと考える。
しかし、ひとつの理由を見つけたら、それで満足する場合が多いのではないだろうか。
「腰が痛い。」
どうして?
「昨日、大掃除をしたから。」
以上。
これでは、原因を考えたことにならない。
なぜか。
では今後、腰が痛くならないように予防するためにはどうしたらいいか考えると、
「大掃除をした。」が原因なのだから、
「大掃除をしなければ良い。」ということになってしまう。
すると、
「でも、大掃除をしないわけにはいかない。」
「だから、腰が痛くなるのはしかたない。」
という理屈が通る。
こうやって、ひとつの理由だけを見つけて、そのせいにしてしまうと、
行き詰まりやすい。
※
腰が痛い。たくさんの原因が考えられる。
大掃除をして腰に負担をかけた後、よくほぐした?
お風呂に入って温めた?
掃除中、無理な身体の使い方をしなかった?
そもそも腰に充分に筋力は付けてある?
ふだん、姿勢が悪くない?
便通は良い?
おなかに冷えは無い?
足は冷えてない?
くよくよしりいらいらしたりむかむかしたりしてない?
こういったことが複数絡み合って、腰痛を生み出している。
よく自分の身体や生活を観察して、いくつもの原因を考えて、
ひとつひとつを変えて対策することで、結果つまり症状は変わる。
※
ひとつの原因によって、何かの症状が出てしまうほど、
身体だってもろくはない。
いくつもの原因が重なって、いまの状況ができて、症状が出る。
症状が出る時がそうなら、治していく時も同様。
いくつかの対策によって、たくさんの原因のうちのいくつかが改善し、
状況がマシになって、症状が引っ込む。
『○○を△△すれば、××は治る!』なんていうタイトルの本が、実に多い。
○○のところが、いくつもの原因の中の大きな要素となっている人の場合は、
この本に従えば、なるほど治るということが起きるだろう。
○○が大きな原因になっている人が多い、ということで、
自信を持ってこういった本は出されるのだろう。
ただ、××の原因は○○(だけ)だ、という誤解が生まれると、
ちょいと困る。
身体は、暮らしを守るために、複雑なシステムを持っている。
ひとつの目的のために、手段はひとつだけでなかったり、
一箇所に行くためにも、経路がいくつもあったり。
複数の方法を持つことで、ひとつがダメになっても
全体が円滑であるようになっている。
三本の矢を思い出す。
毛利元就が、子どもたちを集めて、一本の矢なら折られやすいが、
三本が束になった矢なら、折られにくい、と話したという故事だ。
一本じゃあ弱いけれど、三本の力を合わせればより強くなる。
単純に、3倍になったからではない。
一本の太い鉄筋を入れるのではなく、細い鉄筋を幾筋も入れるように、
束というものは構造的に、強い。
※
構造として、力学的に強い。というだけではなく、
三本の矢には他の強さもあると思う。
※
身体のどこかが痛いとか、熱が出たとかいった症状があると、
ひとは原因は何かと考える。
しかし、ひとつの理由を見つけたら、それで満足する場合が多いのではないだろうか。
「腰が痛い。」
どうして?
「昨日、大掃除をしたから。」
以上。
これでは、原因を考えたことにならない。
なぜか。
では今後、腰が痛くならないように予防するためにはどうしたらいいか考えると、
「大掃除をした。」が原因なのだから、
「大掃除をしなければ良い。」ということになってしまう。
すると、
「でも、大掃除をしないわけにはいかない。」
「だから、腰が痛くなるのはしかたない。」
という理屈が通る。
こうやって、ひとつの理由だけを見つけて、そのせいにしてしまうと、
行き詰まりやすい。
※
腰が痛い。たくさんの原因が考えられる。
大掃除をして腰に負担をかけた後、よくほぐした?
お風呂に入って温めた?
掃除中、無理な身体の使い方をしなかった?
そもそも腰に充分に筋力は付けてある?
ふだん、姿勢が悪くない?
便通は良い?
おなかに冷えは無い?
足は冷えてない?
くよくよしりいらいらしたりむかむかしたりしてない?
こういったことが複数絡み合って、腰痛を生み出している。
よく自分の身体や生活を観察して、いくつもの原因を考えて、
ひとつひとつを変えて対策することで、結果つまり症状は変わる。
※
ひとつの原因によって、何かの症状が出てしまうほど、
身体だってもろくはない。
いくつもの原因が重なって、いまの状況ができて、症状が出る。
症状が出る時がそうなら、治していく時も同様。
いくつかの対策によって、たくさんの原因のうちのいくつかが改善し、
状況がマシになって、症状が引っ込む。
『○○を△△すれば、××は治る!』なんていうタイトルの本が、実に多い。
○○のところが、いくつもの原因の中の大きな要素となっている人の場合は、
この本に従えば、なるほど治るということが起きるだろう。
○○が大きな原因になっている人が多い、ということで、
自信を持ってこういった本は出されるのだろう。
ただ、××の原因は○○(だけ)だ、という誤解が生まれると、
ちょいと困る。
身体は、暮らしを守るために、複雑なシステムを持っている。
ひとつの目的のために、手段はひとつだけでなかったり、
一箇所に行くためにも、経路がいくつもあったり。
複数の方法を持つことで、ひとつがダメになっても
全体が円滑であるようになっている。
三本の矢を思い出す。
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