犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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テールピースづくり やっぱダメ篇ていうか鳴り過ぎ問題

2020年09月20日 | なりもの
[あらすじ] 複弦バリトンウクレレのサドルが表板から剥がれてしまった。
もともと、表板の上に駒を乗せるように作って欲しいと依頼したのだが、
ハナさんが忘れて固定式で作っちゃったのだ。
ピンチはチャンスと考えて、自分で工夫してテールピースを作ってみたが、
針金でエンドピンに掛けるのは、ズレてしまったり
針金が表板の端に食い込んだりして、いけない。
今度は金属板を折り曲げて作ってみている。

結論から言うと、今のところ、うまくいっていない。
ただ、それがテールピースのせいかと言うと、
今回はそうでもなさそうな気がする。



さて。
銅メッキの何かの金属板を折り曲げて、
弦を通す小さい8個の穴を開け、エンドピンをくぐらせて引っ掛ける穴を開けた。

そして、板の端を二重に折り曲げたところをさらに直角に曲げて、
ボディの裏側の角に引っ掛かるようにした。
これなら、弦のテンションでひっぱられた時、
エンドピンを軸に回ってしまわないだろう。ふっふっふ



ところで、
エンドピンの根元の径に合わせて穴を作ったが、
その少し上でエンドピンは一番細くなっている。
だから、
なんとか一番根元のところから板が浮かないように固定しなければならない。
のだけれど。
なんとなく、そのことを忘れて、弦を張ってしまった。
早く弦を張りたくて、気持ちがはやって忘れちまったのだ。

何本目かの弦を張った時に、ついに張力が勝って、
テールピースがちょいと浮いて、エンドピンの細いところへと、ズレた。
あーあ。
板はブサイクに浮いている。
けっこう厄介な作業をしてなんとか曲げた部分は
なんの意味もなしていない。

ただ、今回は針金ではなく板なので、
表板の角に食い込むことは無いし、
摩擦が多いためか、エンドピンを軸に回ってズレることは
どうやら起きていないようだ。

せいぜい、板が張力に負けて少々たわむくらいか。
それはチューニングの不安定さになりそうだが、
ちょっと様子を見てみよう。



なんとか、チューニングできる。
全ての弦を合わせて、弾いてみる。
張りたての弦は、すぐに伸びる。
だから、はじめは不安定なものだ。

弦が張りたてだから不安定なのか、
テールピースがアヤシイから不安定なのか、
よく分からない。



しかし、問題はそこではない。

音が、ゴワンゴワンとやたらに響く。
なんだか、コンクリート打ちっぱなしの何も無い大きな部屋の中で
何個かの適当な鐘をいっぺんに打ち鳴らしたような音がする。

地獄である。

音量がやたらでかく、
そして音が濁りに濁っている。

たかだかバリトンウクレレから、
地獄のような響きがとどろくのである。
おそろしい。



どうやら、
鳴り過ぎているようだ。

一本一本の弦をチューニングしていると、
特に2弦をBに合わせている時に、
第6倍音であるF#がよく聞こえる。

こんなに倍音が鳴ってしまう状態で、
コードを弾こうものなら、
そらもう、余計な音も同時にものすごい数というよりたぶん無限に鳴る。
鳴った音と鳴った音が影響し合って、また新しい音が鳴る。
低音から高音まで、いろんな音が一斉に鳴る。
地獄の叫びである。



楽器は、鳴ればいいってもんじゃない。
と、よく分かった。
うまく倍音をミュートしてやる必要も有るわけだ。

それなら、と思って、
長過ぎると思っていた駒に換えてみた。
接地面の大きい長い駒は、ミュートの効果も期待できる。
三味線の練習用の駒は、すごく細長い。

それでもダメだった。

あっちを押さえてみたり、こっちを挟んでみたり、
トーンホールを塞いでみたり、してみたが、
なんだか第7倍音もキンキンと聞こえはじめて
もう阿鼻叫喚。



この過度な鳴りを適度に抑えるためには、
やはり、
表板にサドルを接着するのが良いのではないか…。
つまり、
サドルを接着する前提で作ってある楽器だから、
駒を立てるだけでは鳴り過ぎてしまうのではないか。

というのが、今朝のところの考察。



これが結論となりますと、
ここ数ヶ月の奮闘は無に帰して、
やっぱり楽器屋に持って行って元通りに修理してもらう、
ということになりますかな。

新しく注文した楽器の製作の進捗や、
ハナさんの体調の様子も見たいし、
今度、行くとするか。

とほほ



わかった。
駒を立てるウクレレは、
「フルアコのエレキギターみたいな仕様で
バリトンウクレレを作ってよ」
と言えばいいんだ!
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