犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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喧噪の中のダンボ

2019年09月16日 | からだ
十年ほど前から、左耳に耳鳴りを持っている。

当時、鍼灸学校の学生だった。
自分に耳鳴りが出たなんて、こんなに興味深くいじくり放題な患者はいない。
しかし、うまく治すことができず、なんだか諦めモードになってしまって、今に至る。



聴力検査をすると、左耳だけある周波数のところに聴力が低い部分が有る。
「そこの音域で耳鳴りが鳴っていて、邪魔で聞こえにくいんでしょう。」
と、近所の爺医が言う。
ジジ咽喉科か。

おそらく、順番が違う。
そこの周波数に聴力の低下が有る。感度が低いのだ。
それを補うべく、脳の側で出力の増幅をする。
すると、かすかなノイズも増幅されてしまう。

この、増幅されてしまったノイズ成分が、耳鳴りとして聞こえている。
と、考えられる。



ある居酒屋で。
店員が冷蔵庫にビールジョッキを片付けている。
ジョッキがぶつかり合って、きついガラスの衝突音がする。

隣のテーブルで話していた60前後の男性の一人が、声をかける。
「ちょっとちょっと。
耳が痛いよ。」

「はあ。」
曖昧な返事をして、店員は作業に戻る。
ジョッキがぶつかる音は静まらない。

思うに、若い店員は何を注意されたのか、分からなかったのだろう。
「耳が痛いよ。」では、何が原因で耳が痛いと訴えているのか、伝わらない。
「お兄さん、もう少し静かに作業してくれないかな。
けっこう音が大きくて、耳が痛いんだよ。」
くらい、説明しないと分からない。



若者がアホなわけじゃない。と、思う。
耳が痛い、という感覚は、なってみないと分かりにくい。

それに、人は得てして、自分のたてている音は気にならない。



私も、耳が痛いと感じることが有る。
大きい音、堅い音、きつい声、突然の拍手、などなど。

ある居酒屋で。(また呑んでんのか)
隣のテーブルの四人組のうち、向い側の男の声がきつい。
狭いスペースにぎちぎちにテーブルを並べているので、隣席が近い。
ただ、反対側の隣の客の声がまったく気にならないところ見ると、
やはりこの男の声がきついのだ。

ただ大きい声というのではなくて、声質も関係しているようだ。

幸い、数分後に彼らは精算をし始めた。
おうおう帰れ帰れ。



ほっとしたのも束の間。
空いたその席に来たカップルの女性が、早口な上に声質が堅い。そして、高めだ。
これはまずい。

けたたましい声が攻撃してくるので、
何も集中できない。
参った。
メニューの文字が頭に入ってこない。

私は向いの席の連れの声も聞き取りづらい。
連れも私の声が聞き取りにくいと言う。
こうしてごらん、と私は耳に両耳の後ろに手を当てた。

すると、周りの声はカバーされ、
自分の声と、正面にいる連れの声がぐっとクローズアップされる。
まるで耳元に音源が有るような聞こえ方になる。



聴力が落ちていることが原因で耳鳴りがしてしまうなら、
その聴力を補ってやれば良い。

では、私の左耳に集音器をいつも付けておけば良いのではないか。
マギー審司さんのみたいな耳。
百円均一ショップの手品コーナーで売っているだろう。



いやそれでは全ての音域の音が拾われてしまう。
やはり、聴力が落ちている周波数のところだけを上げてやらないと、
別の問題が起きそうだ。

だからつまりそれって、
特定の周波数帯だけ上げることのできる補聴器ってことだわね。
そういう機器は有りますわね。

何?まず飲み過ぎをやめろ?
はいはい
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