飼っているドジョウの具合が悪い。
普段は水槽の中のお気に入りの場所にじっとしている。
いるのかいないのか分からない。
それが、泳ぎまわっている。
水面に向かって泳いでは、
力尽きて沈んで、
底で腹を上にしてしまっている。
もう、呼吸がうまくできていないのではないだろうか。
※
3年前、多摩丘陵某所で幼魚を掬ってきた。
数㎜のそれは、最初、何だか分からなかった。
育つにつれて、ドジョウの形がはっきりと見えてきた。
採った場所は小さな流れで、底はやわらかな砂だった。
※
2020年、
自宅で同居していた老母の要介護度の変更申請を1月にして、
要介護2から5に上がった。
特別養護老人ホームへの入居を希望し、
数軒のホームに申し込みをした。
特別養護老人ホームには要介護3以上で入ることができるのだ。
変更申請をすることによって、2から3になれば御の字、と思っていた。
それが、最高位の5が付いた。
要介護度の高いほうから受け入れられていく。
ちょうど、家から2㎞ほどという近さに、新しい特別養護老人ホームができた。
資料を貰いに行ったら、見学できますよと言う。
それでは今度、面接しましょう、となる。
診断書を準備する、
とんとん拍子で入居が決まった。
※
オープンしたものの、新型コロナウイルスの流行が始まってしまい、
ショートステイは中止するわ、事前の面談はできないわで、
入居が進んでいなかった。
入居希望者はいるのだけれど、
入院している場合、施設の人が面談しに病院に入ることができない。
新型コロナの影響で、我が家は助かったのだ。
※
その頃、前の飼い犬ジーロくんが、まだ生きていた。
腎臓を患っていて、毎日、自宅で皮下点滴をしていた。
てんかんの発作もたまに出るようになっていた。
それに、ジーロは独りになると不安で鳴いてしまう。
私が洗濯物を干しに出ている間にも鳴いてしまう。
留守にできない。
老母のホーム入居の直前に、
私は大好きな多摩丘陵の散歩に出かけた。
そして、とある谷戸の奥の水路で、小さな魚を掬ってきた。
小さな水槽に小さな魚を飼って、
谷戸の景色に思いを飛ばした。
※
10匹いたのが、すぐに半減してしまった。
若い5匹のドジョウが、みんなで同じ石の上にいたりして、
楽しかった。
5匹が3匹に減り、ついに最後の1匹になってしまった。
この1匹が、静かに生きのびた。
いつも、水槽の中の物陰にいて、見えない。
つ、つまらん。
つまらんけど、生きている。
※
そのドジョウがついに、死を迎えている。
さっきは苦しそうに泳いでいたが、
今、底で横たわって、動かなくなっている。
3年。
調べてみると、ドジョウの寿命は野生では3年程度と言われている。
飼育下では5年、環境が良ければ10年と言う人もいるそうな。
あんまり住み心地の良い水槽ではなかったか。
一旦、大々的に掃除することにしよう。
※
どじょえもん、なんて名前で呼んだのがいけなかったかな。
普段は水槽の中のお気に入りの場所にじっとしている。
いるのかいないのか分からない。
それが、泳ぎまわっている。
水面に向かって泳いでは、
力尽きて沈んで、
底で腹を上にしてしまっている。
もう、呼吸がうまくできていないのではないだろうか。
※
3年前、多摩丘陵某所で幼魚を掬ってきた。
数㎜のそれは、最初、何だか分からなかった。
育つにつれて、ドジョウの形がはっきりと見えてきた。
採った場所は小さな流れで、底はやわらかな砂だった。
※
2020年、
自宅で同居していた老母の要介護度の変更申請を1月にして、
要介護2から5に上がった。
特別養護老人ホームへの入居を希望し、
数軒のホームに申し込みをした。
特別養護老人ホームには要介護3以上で入ることができるのだ。
変更申請をすることによって、2から3になれば御の字、と思っていた。
それが、最高位の5が付いた。
要介護度の高いほうから受け入れられていく。
ちょうど、家から2㎞ほどという近さに、新しい特別養護老人ホームができた。
資料を貰いに行ったら、見学できますよと言う。
それでは今度、面接しましょう、となる。
診断書を準備する、
とんとん拍子で入居が決まった。
※
オープンしたものの、新型コロナウイルスの流行が始まってしまい、
ショートステイは中止するわ、事前の面談はできないわで、
入居が進んでいなかった。
入居希望者はいるのだけれど、
入院している場合、施設の人が面談しに病院に入ることができない。
新型コロナの影響で、我が家は助かったのだ。
※
その頃、前の飼い犬ジーロくんが、まだ生きていた。
腎臓を患っていて、毎日、自宅で皮下点滴をしていた。
てんかんの発作もたまに出るようになっていた。
それに、ジーロは独りになると不安で鳴いてしまう。
私が洗濯物を干しに出ている間にも鳴いてしまう。
留守にできない。
老母のホーム入居の直前に、
私は大好きな多摩丘陵の散歩に出かけた。
そして、とある谷戸の奥の水路で、小さな魚を掬ってきた。
小さな水槽に小さな魚を飼って、
谷戸の景色に思いを飛ばした。
※
10匹いたのが、すぐに半減してしまった。
若い5匹のドジョウが、みんなで同じ石の上にいたりして、
楽しかった。
5匹が3匹に減り、ついに最後の1匹になってしまった。
この1匹が、静かに生きのびた。
いつも、水槽の中の物陰にいて、見えない。
つ、つまらん。
つまらんけど、生きている。
※
そのドジョウがついに、死を迎えている。
さっきは苦しそうに泳いでいたが、
今、底で横たわって、動かなくなっている。
3年。
調べてみると、ドジョウの寿命は野生では3年程度と言われている。
飼育下では5年、環境が良ければ10年と言う人もいるそうな。
あんまり住み心地の良い水槽ではなかったか。
一旦、大々的に掃除することにしよう。
※
どじょえもん、なんて名前で呼んだのがいけなかったかな。
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