旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

LCCで2泊5日 基隆へ

2019-02-17 10:00:00 | 台湾日記

臺灣鐵路管理局 縱貫線 基隆車站(北)
(臺灣省基隆市仁愛區文昌里港西街)

駅に北口と南口があって、利用客が少ない方の北口に出た。風邪をひいて寒気がしていたので、冷房の車内から出て外気に触れると暖かく感じる。


駅頭の様子!

フェリーターミナルが見える。かつて神戸・門司からの船はこの辺りの岸壁に着いていたものと思われる。今も航路があればと思うが、10年程前まであった那覇航路は廃止されている。


經濟部標準檢驗局基隆分局 (臺灣省基隆市仁愛區港西街)

駅を出て、郵便局の隣に古いお役所の建物が見える。後日、検索してみるが、建築年とか判らなかった。隣の建物と同時期なのだろうか。




海港大樓 (臺灣省基隆市仁愛區港西街)



こちらは複数のお役所がはいる合同庁舎。銘板があるので来歴が判る。


歴史建築 海港大樓

歴史建築登録年度:2002年 興建年代:1934年(昭和9年)

舊稱:基隆港合同廳舎 設計者:鈴置良一
建築特色:海港大樓是基隆港市近代化的重要里程碑、也是臺灣近代建築史上具代表性的辦公廳舎範例、其建築特色包括:強調使用機能的建築計劃、鋼筋混凝土框架結構系統及耐震壁、簡潔明快的表現主義外觀、種類繁多且拼貼多様的面磚、表現豐富的金属装飾、應用廣泛的近代化設備等。



昭和9年竣工の基隆港合同庁舎。今も昔も合同庁舎なのだ。歴史建築として登録されている建物だが、これを見るために基隆に来たのではない。




陽明海洋文化藝術館 (臺灣省基隆市仁愛區港西街)

見たかったのはこちらの建物。基隆の地図を見ていて、日本郵船の基隆支店の建物が今もある事に気付いたのだ。事前に調べてみて、この建物で間違いないと思うのだが、合同庁舎にあったような銘板が見当たらないので心許ない。


基隆舊火車站 (臺灣省基隆市仁愛區港西街)

民國56年(1967)建築の旧駅舎。民國94年(2005)、初めて台湾に来て、臺北から初めて臺灣鐵路管理局の列車に乗ってやって来たのが、基隆のこの駅舎だった。民國99年(2010)、野柳に行く時に基隆を訪れた時もこの駅舎だった。駅の機能は新駅舎に移ってしまったが、テナントのヤマザキが営業している。




駅の背後の山には、KEELUNG SIGN が見えるkirakira2


麗星郵輪寶瓶星號スタークルーズスーパースター アクエリアス〕 (基隆)

港にクルーズ客船が停泊している。この船が配船されるのか知らないが、基隆から石垣島へ往復するクルーズがあるそうで、民放の世界の不思議を発見するクイズ番組で紹介されていた。クルーズ船だが、料金はあまり高くないという話であった。基隆発着で日本から台湾への片道では利用出来ないが、基隆経由で石垣島を観光するのも面白そう。捷運の車内でもクルーズ船の広告を見掛けた。


基隆の新駅舎が見える!

こちらは南口にあたる。


臺灣鐵路管理局> 縱貫線 基隆車站(南)
(臺灣省基隆市仁愛區文昌里港西街)




旧駅舎の駅頭の様子!

南口の新駅舎から通り渡った北側に旧駅舎配置する。


旧駅舎の中を垣間見る!

もぬけの殻である。旧駅舎の並びに基隆市旅遊服務中心があったので入ってみる。郵船の建物を確認するためである。日本語で尋ねると、高齢の男性が応対してくれる。日本語世代の方なのだろう。話はよく判るが、じいさまは海港大樓も郵船の建物だという。そんな筈はないと思う。日本語は解るが、戦前の基隆をご存知ないのかも知れない。何か腑に落ちない感じだが、じいさまによくお礼を言って服務中心を後にした。


駅頭を一回りして再び陽明海洋文化藝術館へ戻ってきたが…

もうこの建物の人に聞くしかない。



正面の入口はテナントの飲食店の入口のようだ。通用口が芸術館の入口になっている。意を決して受付の人に、元の郵船の建物なのか尋ねる。日本語で尋ねるものだから、内線で担当者を呼んでくれることに。芸術館の学芸員の方だろう、若い女性が階段を降りて来た。何かお手数を掛けて申し訳ない。やはりこの建物が日本郵船基隆支店だったそうだ。現在は陽明海運という海運会社の建物になっており、海洋関係の展示がされている。そろそろ閉館の時間だそうだが、女性が見て行かれますかと尋ねる。日本の旅券を提示すれば、何か優待があるそうだが、時間もないし、風邪をひいて体調は悪いし、今日は中は見て行かない事にする。基隆には一度ゆっくり観光に時間を取らなければと思う。

基隆のこの建物を訪れたのは、内田百先生が台湾旅行で訪れているからである。臺南の安平城址にも行かれたそうだが、旅行中に結滞の発作が起きたそうで(不整脈?)、基隆に来た日が一番苦しかったそうである。日本郵船の基隆支店の階上で講演をされるのだが、苦しい中を二階へ上がったのはこの階段であったろうかと、昭和14年の事に思いを巡らせてみる。79年前の事である。先生の曾遊の地を訪れて満足である。階段を上がって展示を見るのは次の機会にしよう。応対して下さった陽明海洋文化藝術館の方々にお礼を言い、大正4年5月4日竣工の建物を後にした。ちなみに郵船の隣には大阪商船の基隆支店があったそうだが、その建物は現存していない。


建物の一階にはイタリア料理店が!



リノベーションだか、改修だか知らないが、洒落た感じである。




新駅舎(南口)の駅頭の様子!

旧郵船ビルから基隆駅に戻る。利用客の多い南口から列車に乗る。


開放感ある駅舎

さて、急いで臺北に戻っても仕方がないし、コーヒーでも飲んで休んでいこうと思うが、新しい駅舎に飲食店が見当たらない。旧駅舎の並びにはパン屋や寿司屋を見掛けだが。コンコースのある2階から1階に下りてみると、7-ELEVENがあった。店内飲食が出来る席がある。ここで一休みする。


拿鐵 Cafe' Latte(55元)

日本のセブン‐イレブンでは、コーヒーはレジでカップを受け取り、自分で機械のボタンを押して淹れているが、台湾の7-ELEVENではレジで注文した商品が出てくる。日本語で「ブレンド下さい」では通じないだろうから、「一杯咖啡」と言ってみる。しかし出てきたのはカフェラテであった。「咖啡(カーフェイ)」と言ったつもりなのだが。後でメニューを確認すると、美式咖啡 Americano、北海道風味特調咖啡 Blended Coffee がある。日本語で「ブレンド」とか「アメリカン」とか言った方がよかったかも知れない。カフェラテで暫し温まってゆく。(つづく)


cat2 駅構内で見掛けた猫