吉田修一さん原作で映画化された「悪人」。ヒロイン役の深津絵里さんがモントリオール
映画祭の主演女優賞を受賞するなど、ブレイクしそうな気配ですね。
私もこの小説は朝日新聞に連載当時、毎日楽しみに読んでいました。束芋(たばいも)
さんのインパクトのある挿絵も良かったです。
個人的にこの小説で一番印象に残ったシーンは、主人公たちが呼子でイカを食べる
ところ。私は無職の旅時代、バスを乗り継いで呼子に行ったんですが、海岸近くには
生(活け)のイカを食べさせるお店が何軒か軒を連ねていました。それぞれの店先に
イカを飼っている大きないけすがあって、元気よく泳ぎまわっている姿が脳裏に
焼き付いています。「さぞかしおいしんだろうなあ」と思いましたが、なにせ無職で
長い旅を続けている途中、金銭的に贅沢する余裕はなく、指をくわえて見てるだけ~。
出店でサザエの壺焼きを売っていて、その香ばしい匂いに我慢できず、一個だけ
買って食べた記憶があります。
「いつの日か呼子で生のイカを食べたい」とその時強く決意した…かどうかはともかく、
その後、ほぼ毎年のように九州を訪れていますが、なかなか呼子までたどり着けなくて
今日に至っています。あこがれはいつまでもあこがれのままにしておいた方が
いいのか? それとも即実行に移すべきなのか…
映画にもイカを食べているシーンが出てくるのか、ちょっと気になっているんです。
お話的にもかなり重要な場面だったと思うので、たぶんカットされていないと
思うんですが… 近いうちテレビで放映された時にでも、チェックしてみるかな?
*和歌山市は台風9号の影響は小さく、雨もほとんど降らなかったようです。
降らない時は降らないね~ もう一ヶ月くらいまとまった雨が降っていないんじゃ
ないかな? 関東方面はかなり被害が出ているようで、お見舞い申し上げます。