谷山浩子さんの紙ジャケシリーズの第三弾、これで全部そろいました。
ちょうど一カ月ほど前が発売日だったので、話題としては古くなってしまいました、すみません。
すべて90年代の作品です。この頃になるとほとんどシングル盤は発売されなくなったようで、
その分、「売れる曲を作らなければならない」から解放されたのか? アルバムの質は高まり、
充実した作品群が並ぶことになります。そしてこれらをステップに、2000年代には、
さらに優れたアルバムを連発して発表されることになります。
ですので、この中から1枚を選ぶのは難しいけど、まずおすすめは『Memories』でしょうか。
ライブ形式のベスト盤で、2枚組全31曲収録、2800円とCPも抜群ですよ。
ほとんどの伴奏がピアノ+シンセサイザーのみ、時々ギターやベースが絡むだけなので、
とてもシンプル、その分歌がストレートに迫ってきます。特に「船」「ピエレット」「再会」
「草の仮面」「夢の逆流」などでのボーカルは迫力満点、オリジナルよりもはるかに完成度が高くて、
こちらで聞く方が私は気に入っているのです。
オリジナル盤から1枚、『銀の記憶』を選びました。『僕は鳥じゃない』も双璧、やや渋めの曲が
多いけど、『カイの迷宮』『しまうま』もいい。
「ひとりでお帰り」「銀の記憶」「月見て跳ねる」などその後のベスト盤に収録される曲はもちろん、
谷山さんの最後のシングル曲?でもある「夜のブランコ」は私の大のお気に入りだし、
その他「月と恋人」「Miracle」「二人目の人類」等々レベルの高い曲が多数含まれています。
この『銀の~』の新旧盤を聞き比べてみました。音の透明度というか質感は増しているようですが、
やはりその差はそれほど顕著ではありません。私の耳がヘボいこともあるでしょうが、かなり
注意深く聞かないと音質がアップしたことは感じられないようです。この点はせっかくの
「ブルースペックCD」という高音質盤のよさを活かしきっていないと言えるかもしれません。
同時発売された最新盤『夢みる力』も購入しました。まだあまり聞き込んでいないんです。
斉藤由貴さん、持田香織さん、手嶌葵さんらに提供された曲のセルフカバーが多数含まれてます。
ついでに購入したのが私のお気に入りの名盤、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』のSACD
(スーパーオーディオCD)盤。これもまだあまり聞き込んでいないので、どれだけ音質が向上したのか
未知数なのですが、元々のオリジナルCD盤の音質が悪くてがっかりしていただけに、
こういった高音質盤で再発売されるのは大歓迎ですよ。
ピンクフロイドのリマスターシリーズも発売されていたけど、お目当ての『原子心母』が
売り切れていたので買えませんでした。また次回のお楽しみ。
世界遺産になる直前に知床連山を縦走したのを最後に、知床からは足が遠のいて
いました。その時すでに行くのは決まって大雪山や美瑛あたりばかりになってしまっていて、
連山を縦走したのも、わざわざそのためだけに知床に行ったって感じでした。
その後世界遺産登録後の盛況を伝え聞くと、ますます知床への興味は失せていたのですが、
今年たまたま知床にまつわる話が続いたので、まとめて記載します。
まずは春先だったか? 東京のHさんに定宿の羅臼の『民宿・本間』を紹介された話から。
元々漁師をやっていた方が始めた民宿で、とにかく料理(魚)がうまいからおすすめだと
Hさんが熱く語ります。5月に北海道に行くつもりだったので、この話を北海洋さんにすると、
彼もわざわざウニを食べるために5月には羅臼に行くとの返事が返ってきました。
これまでこのお二人とは写真や山の話しかしたことがなかったので知りませんでしたが、
お二人ともかなりの食通だということが次第に判明してきたのです。
話が長くなるのでできるだけ簡潔にまとめると、どうやら同じ北海道の魚でも、オホーツク海側の
魚がよりおいしくて、中でもさらに羅臼の魚やウニは別格らしいのです。ウトロの方もわざわざ
ホッケを買いに羅臼側へ行くんだとか。(羅臼のホッケはこれがまたうまい)
ウニは積丹の有名店でウニ丼を食べた時もあまり感動しなかった旨を北海洋さんに
言ったら、羅臼のウニは別格だからとこれまた熱く語られて背中を押され、それで5月に
わざわざ羅臼に出かけたのでした。
出来事や料理などすべて語ると目茶苦茶長くなるので、料理の紹介、写真などは本間さんの
HPを張り付けておくので、こちらで詳細はご確認ください。
私が泊ったのは10500円のコース。料理によって値段が変わり、このコースだとキンキ(メンメ)の
湯煮(ゆに)が付きます。キンキを出す宿は数あれど、湯煮で出すところは珍しいと聞いています。
初めて食べましたが、全身これコラーゲンって感じですごくおいしかったなあ。しかもこの日は、
たまたま泊り合わせた御家族が以前からの顔見知りだったからなのかとてもサービスが良くて、
毛蟹のかわりにタラバガニの大きな足がひとりに3本もついて、これだけでも腹いっぱい!
さらに仙鳳趾のカキの湯がいたのを2つも追加で食べさせてくれ、お腹はちきれそう~
そして、朝からなんとウニ丼… 海が荒れると漁ができず、いつもあるわけじゃなくて、GW中にわざわざ
ウニが食べたいとリクエストして訪れたお客さんは食べられなかったそうです。私は運が良かった。
いやいや、甘くてとてもおいしい。たしかにここのウニはものすごくうまいわ!
そしてホッケもうまかった。でもホッケが一番おいしいのは11月頃だそうで、行ってみたいけどなあ。
そしてこの秋の旅、行きの船でたまたまお話したのが羅臼で民宿を営まれている方でした。
『硫黄の華の宿・シリエトク』、ここのHPも張り付けておくので、詳しくはこちらでご確認ください。
オーナーの宮川さんは2代目だそうです。知床が好きで通っていたところ、先代から引き継ぎを頼まれ、
宿を継いだと話されていました。
羅臼の民宿では唯一温泉があるのが自慢だそうです。あの熊の湯と同じ源泉で、宿を改築した際、
風呂場の整備に一番力を入れたらしいので、温泉好きの方はぜひ訪れてみてください。
「温泉だけでも入りにおいで」とのお言葉をいただいたけど、なかなかどうして、知床は遠いよ~
こんな宿が大雪山の周辺にあればなあ…
宮川さん自身も単身で知床連山を知床岬(一番先端)まで縦走されるほどの冒険好きで、あと、
シーカヤックや釣りなどもされるようです。私自身もこの宿へ泊ったことはないし、お話を伺ったり、
HPを拝見したりだけでの感想を述べると、かなりのコアな知床ファンが集まってくる宿のようです。
団体観光客が訪れるようなありきたりの場所じゃなくて、「本当の知床に触れたい」とお考えの方には
うってつけの宿ではないでしょうか。アドバイスをもらえたり、場合によってはそんな秘境ツアーに
参加できるチャンスがあるかもしれませんね。シーカヤックであちこちの浜に上陸してキャンプして
知床半島を一周するなんてことをしてるか、もしくはこれからそんなツアーをしたいみたいに
おっしゃられていたので、興味のある方はぜひHPなどでご確認ください。
私も知床岬には行ってみたいんです。ただし、縦走したり、カヤックなどではとてもたどり着けそうに
ないので、ぜひ船で行く時に便乗したいなあ。
以上、どれだけ参考になったかどうかはわかりませんが、知床の民宿を2軒御紹介しました。
ひところの異常なブームが去りつつあるからこそ、知床に目を向けられてはいかがでしょうか?