この写真の地図は、一番最初に買った大雪山の登山地図、1994年製です。
使わなくなって本棚の奥に仕舞いこまれていましたが、先の旅でたまたま古い地図にまつわる
話題が二つあったので、引っ張り出してきたんです。
まずは黒岳山頂で北海洋さんと撮影していた時のことです。テン場で彼に、麓で噴煙らしきものが
上がっているのに気がついたと聞いていて、実際、確かに白い噴煙みたいなものが見えました。
私もこれまで気がつかなかったし、「何だろう?」となりましたが、古い地図にはその付近に
温泉のマークが記載されていたことを思い出して、たぶん大雨の影響か何かで水蒸気が
噴き出しやすくなり、噴煙(白い煙)が見えるようになったのだろうという推測に至りました。
最近の地図にはこの温泉の記載はないのです。私自身は温泉には人並程度の興味しかないけど、
ある温泉マニアの方が、ずいぶん昔「ここに行ってみたい」と語っていたのを覚えていたのですね。
そう言えば太い点線の道も記載されていて、まったく行けない場所でもなさそうですしね。
そのお方、白水温泉へたどり着いたのでしょうか?
次は地元セミプロOさんと緑岳から下山途中の出来事です。年輩のご夫婦に道を尋ねられた
のですが、その質問は「板垣新道は大丈夫なのですか?」みたいな感じでした。「わかりやすくて
問題ないですよ」とお答えすると、聞いていないのにその後の予定をペラペラとお喋りされ、
どうやら三笠新道を通って下山するつもりみたいです。「三笠新道は通行禁止です」とお教えすると、
驚いて広げて見せてくれたのがこの古いタイプの地図でした。
当時からすでに三笠新道はほとんど通行止めだったと思いますが、地図にはその注意書きがないし、
実線です。逆に板垣新道は点線ですし、やはりあまりにも古い地図を、特に初めての場所で使うのは
問題ありそうですね。しかし、御夫婦が考えた、「緑岳~高根ガ原~高原温泉ルート」は、確かに
紅葉最盛期にはベストコースなのですがね… 許されるものならば誰もが通ってみたいと願う道。
ご夫婦にはOさんが、銀泉台への縦走を勧められたので、そちらへ向かったと思います。
この頃、銀泉台付近の紅葉がまだマシだったみたいですからね。
二代目の現役の地図も古く、ボロボロになってしまいました。トムラウシ付近など道が変わった
場所もあり、知識としては頭に入っているとしても、そろそろ買い替え時期が来たようです。
次回は三代目を携えての山行となることでしょう。
*二日雨が続き、昨夜も激しく降っていたようですが、朝にはすっかり上がっていて、
日差しの強い、スカッとした晴天になりました。