旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

アフリカの未来を開くか、新世代“チーター”たち

2010-05-11 11:52:53 | 時局雑感

 

 昨夜のNHKクローズアップ現代(テレビ1930分~)は、「未来変える? アフリカ新世代」という番組であった。対象となった「新世代」とは、“チーター”と呼ばれるアフリカ各国の人々で、彼らはアメリカやヨーロッパで学び、高度な技術や経営学と欧米企業での事業経験を持ち、それをアフリカの祖国のために生かそうとしている人たちのようだ。
 チーターといえば、アフリカ原野を獲物を狙って時速100キロで走る猛獣だ。ところがこの新世代人たちは、欧米の最高学府などで学んだだけでなく、各企業で高度な技術や先進的な事業経験を身につけ、それを持って祖国の自立、興隆に身をささげようとしているようだ。
 これまでの若者たちは先進国で学んで、その地の企業に勤めて祖国を遠くから見てきた。しかし、その目に映る祖国は一向に成長しない。先進国からの援助を受けるが、それは一部富裕層を潤すだけで最下層には及ばない。むしろ貧富の差は広がり、援助の成果は援助した先進国や諸企業に吸い上げられていく。


 「援助に頼っていてはダメだ!」
 
「自立して、自らの事業として蓄積しなければだめだ!」
 「技術を身につけよう。事業を起こそう!」

 こう呼びかけて、彼らは先進国での栄達の道を捨て祖国に帰り、起業の先頭に立っていた。彼らは先進国での豊富な経験を全てさらけ出し、住民を教育し、その教育を生かす術を起業した事業の成果の中で示していた。そこに学び働く人たちは、自ら学んだことが成果として生きる喜びに目を輝かせていた。
 そして何よりも、チーターのようにきびきび動き回る新世代人の瞳は、アフリカの未来を確信するように美しく輝いていた。


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