映画や演劇、またオペラなどでも酒はつきものである。NHKの連ドラ「カーネーション」にしても、子供を含めた家族みんなで見るようなドラマであうが、なんと酒を飲むシーンの多いことか。人生の機微、特に庶民の生活の哀歓が酒とともにあるからだろう。
観劇の喜びを高めるのも、またその興奮を鎮めてくれるのも酒である。私は「ミャゴラトーリ支援者の集い」の酒の担当を娘に頼まれて、何としても参加者に喜んでもらおうと心を込めて酒を集めた。ここ数年、冷蔵庫の中に大切にしまっておいた酒も全部出した。そのラインナップか以下の通り。
乾杯の酒(発泡酒4種)
「エルネス・ラペノー」 フランス、シャンパン
「ボッテーガ」 イタリア、辛口スパークリング
「ドゥエ・グラーディ」 イタリア、甘口微発泡酒
「獺祭、寒造り早槽(はやぶね)」 日本、しぼりたて生
メインの酒
「トカイ・アスー」“6プットニョス” ハンガリー
「リースリング・アウスレーゼ」 ドイツ“ラインガウ”
「キューベー」 オーストラリア、シャンドン社の発泡酒
「トゥラサン」 トルコワイン・カッパドキア
「シャトー・アルコ」 ボルドー“オー・メドック”
「浦城本丸」純米吟醸と発泡酒
秋田五城目町「福禄寿酒造」
「獺祭」純米大吟醸3割9分 岩国市「旭酒造」
「山桜桃(ゆすら)」純米大吟醸 笠間市「須藤本家」
「西の関」23年古酒 大分国東市「西の関酒造」
自慢をするわけではないが、これらの酒は喜ばれた。まず珍しがられた。トカイワインの「アスー・6プットニョス」とドイツワインの華「アウスレーゼ」はデザートワインでは世界の双璧と言っていいだろう。フランスの「ドン・ぺりニョン」の向こう張る「キューベー」は、昨年のオーストラリア旅行の際購入して、赤道を越えて持ち帰った酒だ。日本酒も東北、関東、中四国、九州から代表酒を選んで世界に負けない。
料理は前回書いたように寿し以外はほとんど手作り、デザートのお菓子「ティラミス」も、イラストレーターで娘の友人Mさんの手作り差し入れだ。因みに「ティラミスTiramisu]の語源は、イタリア語で「Tira=引っ張る、mi=私を、su=上に」で、「私を引っ張り上げて…私を元気づけて!」となり、Mさんは「ミャゴラトーリを元気づける」思いを込めて作ってくれたという。
このような心遣いが通じ合ったパーティであったと思っている。
乾杯の酒4種
思いを込めた手作り料理