旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

イギリス風のパブでリアル・エールを飲む

2012-09-13 10:43:59 | 

 

 わが社のある浜松町スクェアビルの裏側にパブが開店した。開店準備中からドアに書かれた「PUBLIC HOUSE」という看板が目につき、GUINNESS(ギネスビール)などの文字も並んでいるので、てっきりアイリッシュ・パブと思っていた。
 開店が日曜日だったのでその日は行けなかったが、三日後にさっそく訪問したが、アイリッシュではなくイングランドスタイルのなかなか落ち着いた雰囲気のパブであった。ちょっと狭いのが残念だが、場所代の高価さから言って仕方ないだろう。それでもカウンター席7,8席、4人掛け丸テーブル二つ、奥には10人ぐらいの個室もあるので立派なものだ。

 何よりも驚いたのは「リアル・エール」を飲ませることだ。もちろんイギリスのリアル・エールというわけにはいかないが、長野県佐久市の某ブリューワリーから毎朝樽で発送され、午後4時に店に持ち込まれ、5時の開店に間に合わせている。
 持ち込まれた樽は、(イギリスや、アイルランドのように)地下に据え付けるところまではいかないが、カウンターの下に置かれて、長いポンプで吸い上げられ瓶に注がれて客に供す。その名も「よなよなYona Yona」と言い、ポンプの前には写楽風錦絵が下がっている。ザ・日本のリアル・エールだ、というところだろう。
 隣には「ギネスGUINNESS」のポンプが並んでいる。キリンあたりが樽で輸入したものらしいが、こちらはもちろんリアル・エールというわけにはいかず、せいぜい「ケグビア(酵母などをろ過・殺菌したもの)」であろう。あちこちで飲む黒ビールだ。

 それにしても「Yona Yona」は美味しかった。香りも豊かで、何とも生きている酵母をそのまま飲んでいるという感じで、イギリス定番の「フィッシュ・アンド・チップス」などで立て続けに3杯飲んだ。
 いいパブができてこれからも楽しみだが、通いつめ、飲みすぎる危険も感じている。

 
   ギネスを注ぐマスター
         「よなよな」のポンプ

   
       


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