旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

「自由は土佐の山間より」 … 高知の旅で触れたいもう一つの側面

2012-11-03 14:28:32 | 

 

 6日からの高知の旅は、高校時代の旧友を訪ねる旅であり、もう一つは、何回か行ったにもかかわらずもうひとつ極めつくしていない高知を十分に味わいたいというものだ。曰く「四万十川」、「桂浜やはりまや橋」、それになんといっても「鰹料理や美味しい酒」、それに連なる[酒蔵巡り]などである。中でも今回は、旅館『黒潮本陣』に泊まり、高名な「汐湯の露天風呂」から太平洋を眺める、という目玉商品も組み込んである。
 しかし高知、というより土佐の歴史はそのようなことにとどまらない。桂浜では当然そこに立つ坂本龍馬像から龍馬記念館などに赴くが、明治維新を主導した坂本龍馬、中岡慎太郎、武市半平太などだけでなく、土佐は明治の自由民権運動、つまり日本最初の民主主義運動を主導した人物をも多く輩出した。中江兆民、板垣退助、植木枝盛、…などがそれである。
 昨夜、高知の馬路村出身の友人T君と一杯飲んで、高知に行くことを告げると、彼は、「高知にはいろいろあるが、『自由は土佐の山間より』と叫んだ先人たちの資料館『自由民権記念館』だけは訪ねてくれ」と熱っぽく語った。
 特に、酒を飲みながらの話でもあったので、植木枝盛の話に花が咲いた。植木は板垣退助などとともに土佐自由党の闘志であり、明治政府の酒税引き上げに反対する酒屋たちの「全国酒屋会議」(明治14年)を指導した人物である。T君の意見によれば、「自由は土佐の山間より」という言葉は植木枝盛の言葉ではないか、ということだ。土佐に行くならば、何とか植木の資料の一端にでも触れたいと思っていたのだが、幸いにも土佐出身の友人と直前に杯を酌み交わしたのは幸運であった。何としても自由民権記念館には立ち寄ろう。

 このようなことを詰め込むほどに旅は窮屈なものになり、いつもワイフなど同行者に嫌われるのであるが、これもまた旅というものであろうから…。
 いつものように天気予報を探っているが、おかげで雨の心配はそれほど無さそうだ。6日は曇り、降水確率30%、7日、8日は晴れたり曇ったりで降水確率は20%となっている。快晴とはいかないようだが、まあ、相応の天気のようだ。じっくり土佐を愉しんでこよう。

 


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