岸田劉生の作品(引用)
30年来の友人が、定年後美術商しているのでどんな仕事か散策しました
美術商の仕事は、作家と美術商が共に絵画を販売し、売上金を分け合います(比率は、力関係によります)
バブル期から比較すると、現在の市場は3割位に落ち込みました
バブル期に値付けされた作家の号数の価格下げるのも難しく、販売に苦慮しているとの事です
最近『松井冬子』さんの人気が高いそうです
昨年行われた『岸田劉生(黒き土の上に立てる)』巨匠の落札価格は、予想以下の3600万円でした
松井冬子作家絵画(引用)
松井冬子作家(引用)
美術商
美術家から美術品を仕入れ、それをコレクターなどの顧客に販売する業者です
百貨店の美術部や商社系ギャラリーなどの大手から、個人が営業するギャラリーまで大小さまざまです
画廊主は、自前のスペースを持ち、契約作家・美術家の育成します、
画廊主は、いい美術品を求める顧客と美術品を売りたい作家を仲立ちするのが仕事です
美術商と作家との関係
現存の作家を扱う美術商の場合、美術家と美術商との関係は専属契約が大半です
美術商は、販売したい作家を選び、その作家と販売契約や、口約束を交わします
美術商は、美術家のマネジャーのような存在である。
美術ブローカー
美術の振興や新しい作家育成といった目的は有りません
コレクターやオークションへの転売によって利益を目的とする美術商をブローカーと呼びます
オークション会社
大手オークション会社は、落札率の高さや全世界の富裕層の顧客を抱えているのが強みです
大手オークション会社の制作するカタログは、美術市場の一級の資料です
交換会
美術商同士が集まり美術品を持ち寄り、競りにかけて売買する「交換会」があります
これは魚市場や青果市場など同業者同士の市場に相当します
美術商の営業形態
オーナーの美術品に対する判断や嗜好、また顧客に対するオーナーの個性という要素が大きく作用します
個人営業が中心ですが、日本の場合、百貨店の美術部、商社系のギャラリーなどの例外も存在します
日本の美術商の歴史
江戸時代の茶道具や書画骨董の知識に秀でたものが、大名等の専属の美術商となったのが始まりです
書画を扱う書画屋、浮世絵を扱う浮世絵屋、武具や古道具を扱う道具屋などが大都市などで営業していました
現代美術の場合は、美術商が未発達の為、作家は貸し画廊で発表し、自分のつてで売り生活しています
力の有る若手作家は、市場開拓で海外のアートフェアに出展しています
画廊経験者の画廊の現況と課題
画廊オーナーと作家との話は芸術論先行、顧客には絵を飾る大切さを熱っぽく語り仕事を進めてきました
バブル崩壊後の美術界は、画廊が今までやってきた手法では通じなくなりました
美術品の売買に関して言えば、オークションが主流の時代で、ネット販売もしかりです
作家も画廊任せの展覧会では食べられなくなり、自主販売に近い作品展を考えるようになりました