他に論議することが山のようにあるので、北朝鮮問題はとりあえず今日で一休みにしよう。
この間、北の金ちゃんによって日本外交の手腕が問われていると何度も述べたが、第一幕が終わってみると、日本の大根役者ばかりが目立ってしまった。ボルトンは駆け引きを楽しんでさえ見えたし、チャイナはモテモテ男振りであったし、北朝鮮はイカレタ悪役を演じていたのが印象的であった。そして日本は国際外交において主要国には相手にされていないというのがよく分かった。
アメリカの尻馬に乗って険しい表情をしているしかなかった。
我が外務省はフランス産高級ワインを大量に購入して日本へ送るのは得意技であるが、本当の外交、つまり国際情報戦の重要性をどのくらい認識し、実践しているのだろうか。その意味では、日本の商社マンや企業駐在員のほうが情報収集や国際関係構築に真剣に取り組んでいると思う。外務省海外公館はビザの発給業務や政治家先生の接待案内に忙しくて、本来するべき国益を守るための情報戦にどのくらい取り組んでいるのだろうか。
なぜこんなことを言うかというと、今年9月にアメリカ議会下院において、アジア関係公聴会が開かれた。この場に中国派のM.コトラー女史が日本を辛辣に批判している。内容的には、日本は官僚支配であり民主主義的ではない、第二次世界大戦の敗北の観点から戦争の反省が足りない、靖国参拝から帝国主義へ進もうとしている等の発言をしている。
こういう発言を許し、また日本側の発言者がいないというのは外務省外交の致命的な敗北である。恐らくフランス高級ワインを飲み過ぎて寝ていたのだろう。
チャイナを歩いてみると、戦争の硝煙の匂いがまだ残っているようなところがある。そして人々の目が獲物を狙うようにギラギラしている。まるで生存を賭けた動物のようだ。そうだ、あの時の写真、日本の戦後闇市に似ている。 現在、チャイナは共産党によって支配されているが、それは独裁体制の下、軍事統制と秘密警察によって支配されているのだ。日本の平和ボケ国民とは決定的に違う。日本はチャイナの特務工作機関と工作員についてもっと研究したほうがよい。チャイナは戦略的指令を基にした緻密な情報戦と工作活動を行っているようだ。工作活動とは物理的な破壊活動ばかりではない。日本の大物政治家そして財界人の醜聞を狙っているとか聞こえてくる。スキャンダルをネタに口封じと恫喝である。
中国の兵法家孫子はこう述べた 「平和は戦争の一形態である」と。 油断をしたり、隙を見せると平和から戦争へと状況は変転することを示唆したものである。平和は戦争という舞台の上で回っているのである。
安倍さんは就任早々泡食って外務省の使い走りで韓国、中国を訪問し,臣下の礼をとったが、それをするのだったら、まず最初にアメリカを訪問し、ライスさんとブッシュ大統領に会うべきであった。
北の問題が発生したとき、中国の外交最高責任者である唐氏がすばやくワシントンへ急行し、ライスさんとブッシュに会ったのは敵ながらさすがである。会えば良くも悪くも情がわいてくる。それが生きた情報である。
安倍さんの若さが経験不足、指導力不足にならなければ良いが、小泉さんなき今、一番喜んでいるのは森さんであろう。森さんと中川さんの長老ベテラン議員のお人形さんにならなければいいがと心配する。
さて、小泉さん今頃何をしているのだろうか。肩にかけた妖刀ムラマサが危機を察して震えているだろうか。
ニヒルな目で静かに鯉口を切ってムラマサ一閃すれば、北の金ちゃん桜吹雪に散るかぁ~、デデンデン