★AIJ投資顧問㈱ AIJ investment advisors co.ltd。
闇に消えた2100億円、そして社長の浅川和夫は4,5日前、都内の超高級高層マンションを引き払い、行方をくらましたと本宮から連絡が入った。
代表・淺川和彦、元野村證券マン、1989年4月にAIJ設立、資本金2億3千万円、関東財務局長(金商)第429号登録。
しかし、実際には、投資会社AIJを運営し始めたのは2004年からだという。日本橋2丁目にある日本橋通り2丁目ビルの8Fに間借りしている。
なぜ、2100億円もの巨額資金が、歴史も浅い、信用力も低いAIJなる株式会社に流れ込んだのか。収益率が高いといっても、ハイリスク・ハイリターンの危険な投資に、なぜ踊らされたのか。安川電機のような名門企業も投資していたそうだが、大方は地方のトラックとか地方団体の弱小企業の年金資金であって、そういう資金がハイリスク投資に無条件に飛びつくだろうか。
資金を投入させる口利きと、そして金銭のキックバックが存在したのではないのか。
その金額も半端なものではなかった、としたら。そのコストはAIJにとって必要な営業コスト、仕入変動費であったのではないのか。AIJに加入した企業団体は約120社、一社あるいは財務担当者に1億円のキックバックをすれば120億円、集めた資金の5.7%にしか過ぎないし、AIJにとっては合理的なコストであったろう。
2000年代というのは、ITバブルの崩壊、リーマン・ショック、欧州危機という負の連鎖を引き起こした時期であったにも関わらず、AIJは毎月5~6%のリターンを計上、年間ベースでは何と60~72%の利益を生んだことになる。こんなことが可能であったのか、答えは否。
運用していたと主張する「私募投信」などは、「公募投信」と異なり、金融マフィアが巨額資金(兆円単位)と金融工学を駆使してデリバティブ商品を扱うもので、2000億円くらいのカネでは相手にされないし、カネ以上にAIJそのものが相手にされなかったろう。だからその2100億円は何に使われたのか、あるいは使われなかったのか。
今回、AIJの嘘が発覚したのは、ある団体が預け資金の回収を求めたところ、それに応えられなかったことにより、実態が明るみに出たのだが。
カネは、まずタックス・ヘイブンのケイマン諸島のファンドに送付され、それから香港の欧州系大手銀行へ送金された。ところが、その後のカネの流れが分からない。もちろんAIJの国内の銀行口座にも資金は全く残っていない。
さて、事業報告書を虚偽の数字で糊塗した訳だが、それは投資運用の失敗なのか、それとも計画的な詐欺だったのか。いすれにせよ事業報告書の虚偽作成によって、刑事訴追は免れない。しかし問題は、それだけで終わるのか、ということだ。
★AIJ異聞。
AIJ問題は、ネズミ講の類か、はなから計画的詐欺だな。
証券取引等監視委員会というか金融庁の責任は重い。
許認可ではなく自由登録制だと言うが、2100億円ものカネが闇に消えた。しかもそのカネは弱小の年金資金だ。それを取り締まるべき金融庁は機能しなかった。
カネを預けている方もプロのはず、という言い方をするが、実態はオヤジ経営者と家計簿課長がやっていることであり、高金利とキックバックに魅入られて、カネを搾り取られてしまった。その際、政治家と官僚役人の口利きは無かったのか。
仄聞では、このAIJ、タレントの清水国明がやっている「ワークショップリゾート」に出資していたそうな。
とまれ、AIJの代理人であり弁護士の高橋省は、どのように顛末を説明するのか。
★古市憲寿と大串博志。
2・26(日曜)のフジの報道番組。
元財務官僚で民主党の大串博志が消費税アップについてフジと一緒になって宣伝放送をしていた。増税反対の野党を呼ばず、ネズミ男の舛添要一をお飾りにしていたのは、増税賛成のキムチテレビがやりそうなことだ。
その中にあって、社会学者で27歳の古市憲寿が発言し、「消費税増税は、将来世代の為だと魔法の言葉のように使われているが、増税後は若い世代とか子育て支援にどのくらい使われるのですか」と、問い質したところ大串は、「1兆円弱であり、1%の半分に相当する」と述べた。
対して古市、「だいぶ少ないですね」。
さらに大串は説明を重ねたが、意味の無い言葉を羅列しただけ、それを聞いていた人はほとんど理解できなかったろう。大串は長い説明をしたが、彼の言った事を平たく言えば「まずカネだ。財務省はカネが必要なんだ。社会保障はそのあとで考えてやる」。
★3億円校舎
3階建て、横6教室並びの新品校舎3億円を燃やして、火事の実験をしました、という映像を流しながらテレビのコメンテーターたちは、一言も発しなかった。
原発と同じように、理不尽なことに対して発言しなければ、生きる価値は無い。
(ムラマサ、鋭く斬る)