光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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レイアウトのダイヤ運転に思うこと

2014-06-02 06:40:51 | 思いつくままに・考察
 久しぶりの土曜休ですがこういう時に限って色々な用事が入り、昼寝が出来たのは夕方4時。
 そんな訳で最近無闇に暑い中ゴロゴロしながら68年頃のTMSを読みふけります。

 今回はそこで感じた事から

 個人的にですが昭和39年頃からTOMIX登場直前位までのTMSは本当に面白いと思います。
 16番の車両工作は図版が豊富で読んでいるだけで作った様な気分になれますし(笑)Nゲージは勃興期で製品の充実度の少なさに反比例するかのように創意工夫で車種を増やして行く記事が多いです。
 レイアウトも最近では絶滅状態の組み立て式レイアウトや庭園鉄道もまだまだ見られますし、Nのレイアウトもアイテムの少なさを(以下略・爆)

 中には今読んでも目から鱗の落ちるような記事にもまだまだ当たります。

 今回特に感銘したのは河田耕一氏の「スケール運転を楽しもう」(68年7・8月号)
 これまでレイアウトに於けるダイヤ運転について私自身「1日を60分に縮めたスケールタイムでダイヤグラムを組んで、遅れを出さないように正確に運航する」とかずいぶんと堅苦しいイメージを持っておりました。

 いや、実際のダイヤ運転はそれ位堅苦しい物なはずなのですが。

 ですがこの記事でも述べられている事ですが、趣味で運転するダイヤ運転ならば時間を定めなくても「列車を動かす順番」を決定しそれを追ってゆくだけでも十分面白いという事です。
 ここで言う順番とは必ずしも複数の編成の行き違いや入替のみを意味しません。7月号ではある駅での混合列車の貨車の連結と順序の入れ替えをフォトストーリー風に追っていましたがこういうのでもなかなかリアルでかつ鉄道模型の醍醐味を味わえる感じがします。

 考えてみたら、レイアウトが1/150だからと言って時間まで1/150になる訳ではありません。
 ファーストクロックなどなくても「朝起きぬけに運転するときは通勤時間帯を想定し、昼間の閑散時間帯はそれにふさわしい短縮編成などをちょこっと流し、夜寝る前の運転なら最終列車とそれに伴う明朝への準備としての車両配置をする」という形でユーザーの生活時間帯に合わせてレイアウトの運転形態を変えるというだけでも十分に「鉄道のシステムを物にしている」気分が味わえるのではないでしょうか。

 こういう楽しみ方も小さいながらレイアウトを私有しているからできる事ですし、その魅力を持続しうる要素だと思います。
 


 ですが、以前も触れましたがミニSLレイアウトの棚幡線は本来そういう楽しみ方をすることを前提にした物です。
 だからこそエンドレスで終わらず外部との2本の連絡線を持ち自作のアンカプラーまで装備させ、旅客と貨物の二つの駅まで設置したはずなのです。

 それなのに上述のような堅苦しいイメージに私自身が縛られていたからなかなかそれを生かし切れていないのが現状でした。
 本当に目から鱗の気分でこれなら少し気楽にダイヤ運転を捉える事も出来そうです。

 ただしそれを楽しむには運行上の設定(ルール作りの基礎となる部分です)だけはしっかりさせなければなりませんが。
(写真は本題とあまり関係ありません)

思い出の一冊から「Let's Play Layout」

2014-06-02 06:38:39 | 書籍
 これまで何冊か私の趣味の自分史にシンクロして影響を与えてきた本をいくつか取り上げて来ましたがこれを取り上げないのは文字通り「画竜点睛を欠く」と言う奴で。

 なぜなら、この本だけは「記事を見ながら実際にレイアウトを作った」一冊だからです。

 「Lets Play Layout(NEKOパブリッシング)」
 私が趣味の再開時(つまりレイアウトの着工時)に書店で普通に手に入るレイアウトの入門書は実質この一冊だけでした。
 元々中断中はTMSは読んでいてもRMMやNなんかはあまり手に取って見ていなかったので趣味の再開直前まで本書の存在も知りませんでした。

 が、趣味の再開直前のまさにその時期、ショッピングセンターで地元のクラブ(現在私も所属していますが汗)の運転会を見ていた時に隣で食い入るようにモジュールや列車を眺めていた中学生くらいの観客の手に明らかに読み過ぎてボロボロになった「Lets Play Layout」が握られているのを見て「ああ、こんな入門書もあったのか」と認識したのが最初です。

 その観客が実際にレイアウトを作っているかどうかはわかりませんでしたが、ここまでボロボロに出来る本なら使いでのある本に違いないと感じ、趣味の再開時に真っ先に買いました。

 実際その印象には間違いはなく、バラストの敷設、地面の製作、ウェザリングの技法や植生の仕方等最初のレイアウトの製作中は本書を片時も手放せない状態(そう考えると『開きっ放しで手元に置けない』本書のサイズの小ささは結構なウィークポイントだったのですが)でした。

 その後もレイアウトの拡張やモジュールの製作などで折に触れて参考にさせて頂きましたし、今読み返しても十分名著だと思います。

 ノウハウ本として有難いポイントは「1技法1ページ」で要領良く作り方が紹介され、専門誌の製作記の様に流れになっていないので必要な所を必要なだけ拾い読みできる」点にあります。
 これはこれまでTMSはもとよりとれいんの様な専門誌や、他のビギナー向けの入門書でも成しえなかった所と思いますが、要するに「こういう本作りが必要になるほどレイアウト製作が特殊でなくなってきた」と言う事なのでしょう。
 それでいて作例紹介も当代一流のレイアウトビルダーを揃え、レイアウトへの夢をかきたてる構成になっているのも見逃せません。

 これは今でも入手可能な本であると同時に、今でも十分にお勧めできる入門書の一冊と言えます。

ジャンクの玉手箱から・「EF65・またまた」

2014-06-02 06:36:46 | 車両・電気機関車
 今月に入ってからずっと続いているジャンクの玉手箱ネタから

 今回はKATOのEF65です。
 以前から「偉大なる凡庸」と呼んでいるEF65ですがこれだけ在籍数が増えている背景のひとつとして「ジャンク袋の中にかなりの確率で入っている」という要因があります。
 今回のメガ盛りジャンク箱の中にも当然の様に入っていた訳で(笑)
 同じKATOの20系と同様に黎明期から普及期にかけてもっとも普及したモデルのひとつだからなのでしょう。

 今回紹介するのはKATOの65としては3代目に相当するモデルでこれまで私が持っていなかったバージョンです。確か78年か79年頃のモデルだったでしょうか。
 これが出た当時はかの「ブルートレインブーム」の時期でNゲージでも20系の他に24系がリリースされ同じ65でも1000番台はそれまでの500番台よりもグレードアップされたものがKATOはもとよりTOMIX(香港製)やエーダイから続々リリース。EF65全体の質的な底上げがなされていた時期でした。

 それゆえに10年前のままの500番台も何らかのグレードアップに迫られていた時期のビッグマイナーチェンジだったと言えます。

 特徴としてはKATOのEF65、あるいはEF65の500番台としては初めて「ライトが点灯する」こと。EF70と違って初代のEF65は10年近くライトなしでした。
 その他はこれが発売された当時に当のKATOが盛んに自慢していた「EF65専用台車の採用」があります。それまでは足回り、特に台車はEF70と共用でしたがここへきてようやく専用の足回りとなった訳です。
 また現在では絶滅しましたが関水金属用の電磁マグネットカプラーが装備されていた事も大きな特徴です。

 外見では前面Hゴムや側面モニタ窓に色刺しがされている事で容易に判別出来ます。
 当時はこれだけでもそれ以前のモデルよりかなりグレードアップした様な印象がありました。当時出ていたTOMIXの24系やエーダイの14系15形と組み合わせてもそれほど古臭さは感じなかったと思います。
 恐らく当時もこのタイプは一種のステータスシンボルになっていたのではないかと思います。

 このジャンク箱の他のモデルも大概そうでしたがこの65も走行性はかなりくたびれていました。
 全く走らない訳ではないのですがこのモデルもそれなりに使い込まれていた様です。

 とはいえ、これまで持っていなかったバリエーションでもあるので当面は改造などは考えずに温存する積りでいます。