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てらまち・ねっと



 「リコールで必要な署名数が集まらなかった責任」との旨を述べて辞職表明をした名古屋市の河村市長。
 そんな理屈は成り立ち得ない。
 到底賛成できない。
 ここのところ、愛知県知事選に河村氏が古くから親しいという「自民党の大村氏」を擁立できることが決まって、いっそう危険なことと私は見ていた。

 以前の「小泉政権」、郵政解散の選挙では「自身に反対する議員のところに『刺客』を立てた」ことは、象徴的だった。
 私は、小泉政権について、「政権交代がなかなか実現しない中、自民党を変えることで政府を変えるのでは」と思い、だから面白い政権と見た。でも、それは、ほんの最初だけで、すぐにそうではないと気がついた。
 小泉政権の挙句は郵政解散選挙。
 まさに同じ手法が繰り返されようとしている。

 このネライが、分かりやすく表に出てきた記事、例えば昨日の読売新聞の朝刊。
 「反対県議に『刺客』擁立へ…愛知知事選・大村氏」(26日・読売新聞)
 「自分についてこない県議には対抗馬を立てる」と“刺客”を放つ意向を示しているという。すでに地元市議らに県議選への出馬を打診。自身に同調する自民党県議らによる新会派の設立も持ちかけているという。
 河村市長も次の名古屋市議選で、自ら率いる地域政党から多数の候補者擁立を目指しており、2人は今後、県議選の候補者調整も進める考えだ。」


 河村構想は愛知県と名古屋市を独占したいととれるほどの怖いことと私には映る。

 昨日夕方の薄暗くなる頃、外で仕事をしていたら、報道の記者からケータイ電話があった。
 「河村市長が辞職することについて」の意見を求められた。

 「正式に辞職表明したの?」と訊くと
 「そういう方向」という旨。

 私の意見は、厳しい批判。
 夜、テレビのニュースでは、河村市長の会見を詳しく流していた。
 それらを見ながら、
 明日のブログは、「小泉政権と似ている」と書こうと思った。

 今朝、岐阜新聞を見て、私のコメントも出ていた。
 「岐阜県民の意見」と囲み記事で
 岐阜市民、西寺前多治見市長、私、岐阜市民、古田知事、細江岐阜市長の6人のコメントだった。(下記に掲載)
 なんと、西寺さんも「小泉元首相の郵政選挙と似て」とコメントしていた。

 私のコメントは、
 「寺町知正市議は『(名古屋市の)選管の厳しい判定には政治的な判断があったと疑念を持たざるを得ない』としながらも、河村市長の判断については『市民の票を味方にした危険な発想であり、首長独裁の行政になりかねない』と厳しい見方だ。」

 今日のブログは、そんな、岐阜からみた名古屋市長のことと、
 幾つかの報道や社説などを記録。

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 2010年11月27日 岐阜新聞
●愛知知事選陣営も戦々恐々 年内辞職表明
河村の乱 混迷極める 「市民に説明つくか」 
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


「強権的」 「公約守る姿勢評価」「岐阜県民ら賛否両論」


 名古崖市の河村たかし市長が26白、議会解散の直接謂求(リコール)の署名が法定数を下回った責任を取って辞脇し、出し市長選に再出馬する方針を示したことに対し、岐阜県内の市民からは「強権的な手鎮」と批判の声が聞かれた一方で、「公約を守ろうとする姿勢を評価する」との意見もあった。

 岐阜市大黒町、健康教室指導員水野俊彦さんは「無駄を省いて見直すことは賛成だが、河村市長の手法は強引で行数、市議会の私物
化に見える」と受け止めた。

 前多治見市長の西寺雅也山梨学院大学教授は「自分の政策が通らないと非常手段を取るのは、小泉元首相の郵政選挙と似ていて強権的。自分の考えとは異なる議会を受け入れない姿勢では二元代表制が危うくなる」と指摘した。

 市議選をめぐるポスター代水増し請求事件に絡み、当時市議候補だった県議のリコール運動が起きた山県市では、必要な署名数が集まらなかった。運動を進めた寺町知正市議は「(名古屋市の)選管の厳しい判定には政治的な判断があったと疑念を持たざるを得ない」としながらも、河村市長の判断については「市民の票を味方にした危険な発想であり、首長独裁の行政になりかねない」と厳しい見方だ。

 一方、岐阜市東材木町、会社員中尾新一さん(56)は「市民税減税は公約なので、けじめをつける姿勢を評価したい。周囲に流されない個性的なリーダーがいても良い」と一定の評価。

 古田肇元知事は「興味深く、注意深く見ている。国では署名期間や制度について見直しの議論も起こっている。今後、地域主権を進めていく中で住民自治をどう考えていくのか、大事な論点を提供している」と語った。

 岐阜市立岐阜商業高校を廃止して立命館を誘致する計画を争点に昨年1月、出直し市長選に打って出た細江茂光市長は「河村市長自身の政治哲学に基づいての決断だと思う。一方で、来年度予算の編成時期であり、しっかり対応されるのだと推察する」と賛否につい
ては明言を避けた。


 ●千載一遇のチャンス 河村市長の一問一答
        中日新聞 2010年11月26日 14時59分

 河村市長と報道陣との26日朝の一問一答は次の通り。

 -なぜ辞職か。

 リコールで必要な署名数が集まらなかった責任をとるということ。けじめです。大村(秀章衆院議員)さんも離党までして(知事選に)出るというすさまじい決意ですので。私も減税をはじめ一丁目一番地の政策を名古屋から愛知へと飛躍させる千載一遇のチャンスと思っている。

 -署名の異議申し立ての結果をなぜ待たないのか。

 一定の数が出ましたんで。その代わり選管には抗議を申し上げる。町名の「町」が抜けただけで無効。こんな厳しい審査は選挙でもない。

 -責任を取って再出馬はおかしい。

 もう1回やらせていただいてもええですか、ということ。

 -大村氏への援護射撃としか思えない。

 援護射撃ゆうか…。リコールで集まらなかったら辞めようと思ってましたから。

 -35万の有効署名で信任を得たといえるのでは。

 (改革を)大きく広げ、(提出署名の)46万5千の力を大きくしていくということです。

 -知事選狙いの批判にどう答える。

 狙いというより、たまたまあるわけですから。

 -辞めるなら、きょう辞めればいい。

 辞めません。それは(署名数の最終確定の)結果が出てから。

 -なぜ結果が出る前に表明したか。

 それは一定の数が出たので。

 -理解できない。

 そうですかねぇ。


●河村名古屋市長:会見でしどろもどろ 辞職表明
      毎日新聞 2010年11月27日 1時56分
辞職表明の会見で、記者の厳しい質問にぶぜんとする河村たかし市長=名古屋市役所で2010年11月26日午後5時13分、兵藤公治撮影 名古屋市の河村たかし市長(62)は26日午後の記者会見で、来月下旬の辞職を正式表明した。河村市長は辞職理由について、市議会解散請求(リコール)をめぐる署名問題での引責を再度強調したが、知事選に出馬を予定する大村秀章衆院議員(50)の選挙戦を有利に進める狙いは明白で、記者から理由を問われてしどろもどろになる場面もあった。

 河村市長は「署名された方の意思を自分なりに受け止めて、もう一回市長選の場で意見を聞きたい」と署名が法定数に届かなかったことを理由の第一に挙げた。開会中の11月定例会では、市長がこだわる市民税10%減税や議員報酬半減条例案に一部会派が歩み寄る動きも出ていたが、「(議案が)通ったとしても辞めたと思う」と説明した。

 現在支援団体らが進めているリコール署名の効力の異議申し立ての結果、一転して法定署名数に達した場合でも「一応こういう数字が出たので……」と辞職方針は変えない姿勢を見せた。【高橋恵子】

●河村名古屋市長:リコール支援者からも賛否
         毎日新聞 2010年11月27日
 名古屋市の河村たかし市長(62)の辞職表明に対し、市議会解散請求(リコール)の署名活動に取り組んだ「ネットワーク河村市長」などの支援者からも賛否両論の意見が相次いだ。

 同団体では、議会解散の賛否を問う住民投票に必要な法定署名数を下回ったことに対し、異議の申し立てによって再審査に持ち込もうとの意見も出ていただけに、市長の辞職表明ではしごを外された形。ある幹部は「ぎりぎりまで頑張ろうとしていただけに残念」と言葉少なく語った。


 一方、団体の平野一夫広報担当は「辞職表明は潔い。解散に必要な有効数を確保するため、異議申し立てを最後までやり切る」と表明。

 北区の受任者、足立保志さん(63)は「市選管の審査はおかしいので、出直し市長選で対抗しようとする姿勢は評価できる」、同区の受任者(68)は「(法定数を)達成できなかったら辞めろと議員に言われたのだろう」と擁護した。

●反対県議に「刺客」擁立へ…愛知知事選・大村氏
        (2010年11月26日15時49分 読売新聞)
 来年2月の愛知県知事選に、名古屋市の河村たかし市長と連携して出馬を目指す自民党衆院議員・大村秀章氏(50)(比例東海ブロック)が、自分を応援しない自民党県議に、同4月の県議選で対立候補を擁立する意向であることがわかった。

 一方、同党県連は25日、倫理党紀委員会を開き、大村氏の除名を党本部に上申することを正式に決めたが、大村氏は「処分は納得できない」と語り、徹底抗戦する構えだ。

 対立候補の擁立は、知事選での支持拡大を図る一方、選挙後の県議会でも主導権を握る狙いがあるとみられ、関係者によると、大村氏は地元・愛知13区(碧南など5市)の会合などで、「自分についてこない県議には対抗馬を立てる」と“刺客”を放つ意向を示しているという。すでに地元市議らに県議選への出馬を打診。自身に同調する自民党県議らによる新会派の設立も持ちかけているという。

 河村市長も次の名古屋市議選で、自ら率いる地域政党から多数の候補者擁立を目指しており、2人は今後、県議選の候補者調整も進める考えだ。


 こうした戦略に自民党県議からは、公約に反対する市議を全員クビにしようとリコール運動を始めた河村市長と大村氏を重ね合わせ、「自分に従わない者はみんな敵なのか」と戸惑う声も上がっている。

 元総務省課長補佐・重徳和彦氏(39)を知事選に擁立した同党県連は大村氏の処分上申について、「県連として態度を明確にすることが重要」(青山秋男・倫理党紀委員長)としている。

●【河村vs市議会】 賛否割れる市民 「理解できぬ」「意義ある」
     中日 2010年11月26日
 辞職、そして再出馬の意向を表明した河村市長。ふたたび“民意”を問われる名古屋市民からは賛同、反発の声がともに上がった。

 北区の飲食店員寺園風さん(22)は「自分が正しいだろう、ということを言いたいためだけに市長選をするのなら理解できない」と批判。同区の会社員女性(37)も「議会とガヤガヤやっているだけで、子育てとか私たちの実生活と離れた論議。実務をやってほしい」と訴えた。

 中村区の呉服店経営の男性(39)も「河村市長になって生活が変わった実感はない」と指摘。「市長も議会もどっちもどっち。市長選に出るのも計画性がないし騒いでいるだけでは」とあきれた様子。

 一方、北区の無職加藤新一郎さん(69)は河村市長の出直し選を評価し「このままではせっかくのリコール運動が中途半端に終わってしまう。市長が辞職し、市民の考えをもう一度問うことは意義がある」と話した。

 リコールに署名した中村区の無職押谷利隆さん(73)も「市民が関心を持っているうちに減税や議員報酬の削減を問うべきだ」と再出馬に賛同。港区の自営業花形和美さん(58)も「ここまで市政が滞った以上、市長も市議会も新たに選び直してすっきりした方がいい」と理解を示した。

◆何を問うのか
 <児玉克哉三重大教授(社会学)の話> 圧倒的な支持での当選から2年もたたず辞職し、再出馬して何を問おうとしているのか。市長としての成果はまだ出ておらず、まともに議論できない人という印象も与える。大村氏の知事選のために盛り上げる狙いにしか思えない。自民や民主はもし対抗馬を出せないと「腰抜け」と批判されるだろうから、市長の戦略としては意義があるのかもしれない。

●岡田幹事長:「究極の無駄遣い」河村市長の再出馬を批判
           毎日新聞 2010年11月26日 19時42分
 民主党の岡田克也幹事長は26日、国会内で開いた党代議士会で、名古屋市の河村たかし市長が来年2月6日の愛知県知事選と市長選のダブル選を狙い、辞職した上で再出馬する意向を表明したことに「大義のない選挙で究極の税金の無駄遣い。(前回河村氏を)民主党も推薦したが不明を恥じており、怒りを禁じ得ない」と批判した。

 河村氏は、知事選に立候補する自民党の大村秀章衆院議員=比例東海ブロック=と連携する方針。同県知事選で民主党は元総務省審議官の御園慎一郎氏の推薦を決めており、岡田氏は「一丸となって戦い抜く」と述べた。自民党愛知県連は前総務省課長補佐の重徳和彦氏の擁立方針を固めている。【横田愛】

●社説 議会解散騒動 学びたい名古屋の教訓
          北海道(11月26日)
 河村18件たかし名古屋市長の支援団体が市議会解散を求めた直接請求(リコール)は、不成立の公算が大きくなった。

 市選挙管理委員会は、提出された46万5602人分の署名のうち11万1811人分を無効と判断し、有効署名数は法定の36万5795人に届かなかった。

 河村市長は、市選管が名簿提出後に「氏名や住所に一部でも誤りがある署名は無効」とする基準を示したことなどを強く批判している。

 しかし、市議会は選挙で有権者に選ばれた議員で構成されている。その解散を求める以上、署名活動が適正に行われたかどうかは厳正に審査する必要がある。

 本来、住民の自発的な活動であるべきリコールを、議員と直接議論を交わす立場にある市長が主導したことにも疑問が残る。

 ただ、選管が有効と認めた署名がリコール成立まであとわずかに迫ったのも事実だ。市議会側は重く受け止めなければならない。

 名古屋だけの話ではない。民意をしっかりと把握して行政に反映させる不断の努力が、首長と議員の双方に欠かせない。

 名古屋市では、市民税10%減税恒久化や議員報酬半減の是非をめぐって河村18件市長と市議会が激しく対立。市議会は減税を1年限りとし、議員報酬半減は否決した。

 減税の期間限定は、財源確保に疑問を持つ議会がチェック機能を働かせた結果という見方もできよう。

 それでも、リコールで無効を含めれば46万人もの署名が集まったのは、市議会に対する不満や批判が渦巻いている証拠ともいえる。

 議員は議場の外で有権者に理解を求める努力を怠り、浮き上がった存在になっていたのではないか。

 選挙の時だけではなく、ふだんから議員活動の内容を市民に報告し、議論を重ねていれば、市長もリコールには踏み切りにくかっただろう。その点で、名古屋では議会の存在意義が問われたといっていい。

 有権者は選挙で、首長と議員に行政を白紙委任した訳ではない。独善に陥らず、有権者との間断ない対話を重ねることが必要だ。

 首長と議会の二元代表制である自治の現場ではまず、熟議でよりよい結論を導き出すことが望まれる。

 それでも結論に至らなければ、住民投票で有権者に判断を仰ぐことも有力な選択肢の一つだ。住民投票制度を常設する自治体も増えている。

 名古屋の事例を、分権時代の自治を考える教訓としたい。

 大切なのは、首長、議員、有権者がそれぞれの立場で自治にかかわっていくことだ。


●【社説】 河村市長へ 民意が望むのは仕事だ
        中日 2010年11月27日
 驚いた。名古屋市の河村たかし市長が辞職して、出直し市長選に再出馬するという。議会の解散請求が不成立の見通しとなった責任というが、あなたに期待した大きな民意に応える責任はどうする。

 昨年四月の市長選で五十一万票という過去最多の得票で当選してから一年七カ月。任期を半分以上残し、あまりに突然の表明だ。

 再出馬するとはいえ、重い負託を途中で投げ出すのに、どんな大義名分があるというのか。

 確かに、最大公約だった市民税10%減税の恒久化や議員報酬の半減は議会に阻まれている。議会解散を求める署名活動を主導して四十六万五千人分集めたが、十一万人分以上が「不備がある」と市選挙管理委員会に無効とされ、解散の賛否を問う住民投票実施には一万二千人分足りなかった。

 署名した市民らは今、署名簿の縦覧場所に足を運んでいる。自分の署名が無効なら異議を申し立て、必要数に届くよう懸命だ。署名しなくとも河村改革に期待している市民も多いだろう。こんな市民の思いを軽視していないか。

 辞職は「リコール不成立のけじめ」で、再出馬は「もう一回やらせていただいてもいいですか、ということ」と説明するが、納得する市民がどれほどいるか。

 このまま市長選を行っても、多くの市民の支持を集める河村市長の優位は揺るがないかもしれない。ならば何のための市長選か。果たして、市民のためなのか。

 河村市長は今すぐでなく、十二月下旬に辞職するという。市長選を来年二月の愛知県知事選とダブル選挙にするためだ。知事選に挑む盟友の大村秀章衆院議員(自民)と連携し、ダブル勝利を目指す戦略が見えてくる。

 不可欠な選挙なら、市民もいとわない。けれど市長選を、知事選で盟友の援護射撃に利用しようということなら「選挙の私物化」とみなされても仕方あるまい。

 辞職から市長選までの年末年始は、名古屋市が来年度予算を編成する最も大事な時期だ。なのに肝心の市長が不在となる。


 減税恒久化も報酬半額も、これほどの署名数となった民意に押され、議会側は歩み寄らざるをえなくなった。現在の十一月議会で賛成に回る会派も出てきたが、対立の構図に逆戻りする心配がある。

 いよいよ市政を動かし始めたこの民意の力。これを味方に、今は選挙ではなく、仕事をする。考え直す時間はまだある。

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