2010年11月27日 岐阜新聞
●愛知知事選陣営も戦々恐々 年内辞職表明
河村の乱 混迷極める 「市民に説明つくか」
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「強権的」 「公約守る姿勢評価」「岐阜県民ら賛否両論」
名古崖市の河村たかし市長が26白、議会解散の直接謂求(リコール)の署名が法定数を下回った責任を取って辞脇し、出し市長選に再出馬する方針を示したことに対し、岐阜県内の市民からは「強権的な手鎮」と批判の声が聞かれた一方で、「公約を守ろうとする姿勢を評価する」との意見もあった。
岐阜市大黒町、健康教室指導員水野俊彦さんは「無駄を省いて見直すことは賛成だが、河村市長の手法は強引で行数、市議会の私物
化に見える」と受け止めた。
前多治見市長の西寺雅也山梨学院大学教授は「自分の政策が通らないと非常手段を取るのは、小泉元首相の郵政選挙と似ていて強権的。自分の考えとは異なる議会を受け入れない姿勢では二元代表制が危うくなる」と指摘した。
市議選をめぐるポスター代水増し請求事件に絡み、当時市議候補だった県議のリコール運動が起きた山県市では、必要な署名数が集まらなかった。運動を進めた寺町知正市議は「(名古屋市の)選管の厳しい判定には政治的な判断があったと疑念を持たざるを得ない」としながらも、河村市長の判断については「市民の票を味方にした危険な発想であり、首長独裁の行政になりかねない」と厳しい見方だ。
一方、岐阜市東材木町、会社員中尾新一さん(56)は「市民税減税は公約なので、けじめをつける姿勢を評価したい。周囲に流されない個性的なリーダーがいても良い」と一定の評価。
古田肇元知事は「興味深く、注意深く見ている。国では署名期間や制度について見直しの議論も起こっている。今後、地域主権を進めていく中で住民自治をどう考えていくのか、大事な論点を提供している」と語った。
岐阜市立岐阜商業高校を廃止して立命館を誘致する計画を争点に昨年1月、出直し市長選に打って出た細江茂光市長は「河村市長自身の政治哲学に基づいての決断だと思う。一方で、来年度予算の編成時期であり、しっかり対応されるのだと推察する」と賛否につい
ては明言を避けた。 |