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てらまち・ねっと



 今ほど、地方自治体の議会が注目されているときはない。
 過去、4年に一回の統一地方選の時は、報道機関がいろんな視点・切りくちから、特集を組んで議会を採りあげてきた。

 しかし、今は、世論としても「議会」が対象となっている。
 議会が率先して改めていかないとこの流れは止まらないだろう。
 「定数」や「報酬」が注目されているが、本当は「中身」なんだけど、とも思いつつ、幾つかの報道を記録しておく。

 まず、昨日の阿久根市の議会解散の投票は、「解散」の決定。
 次に、市民による議会ウォッチ。
 そして、論点の指摘や各地の議会の動き。

●「議会改革を」 「混乱うんざり」 阿久根市議会リコール /02/21 西日本

●「名古屋が追い風に」「残念の極み」=喜びの実行委、肩落とす議長 /時事 02/20

●居眠り・私語…見られてますよ 広がる地方議員ウオッチ / 朝日 2月20日

●居眠り、私語…ベテラン議員ほど悪いマナー / 2月19日 読売

●定数と報酬の削減が議会改革なのか? 全国各地に広がる地方議員半減の嵐 / 週間ダイヤモンド 2010年7月6日

●議員のしごと:防府から/5止 「民意」 議会も痛み負うべき /山口/ 毎日 2月19日

●県議の報酬「高い」7割 統一地方選へ県民世論調査/ 信濃毎日 2月20日

●議員報酬ダンピング「大阪の陣」 名古屋から大波…統一選にらむ/ サンケイ 2.20

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●「議会改革を」 「混乱うんざり」 阿久根市議会リコール
      =2011/02/21付 西日本新聞朝刊=
 鹿児島県阿久根市議会解散の賛否を問う住民投票で一票を投じる有権者 賛否の理由や議会への注文は何か-。20日の鹿児島県阿久根市議会リコール(解散請求)の住民投票で一票を投じた市民に聞いたところ、さまざまな意見が寄せられた。

■解散賛成
 「今の議会は突き詰めて議論する姿勢がなかった。白紙にして新しい人たちでやり直すべきだ」(73歳男性)

 「改革する議員でなければ、阿久根はつぶれる」(30歳看護師女性)

 「市民そっちのけで議論もせず反対する議員は要らない」(70歳男性)

 「西平良将市長になって議員報酬も職員給与も元に戻った。議会が解散すれば、竹原信一前市長たちが何とかしてくれると思う」(36歳飲食店経営女性)

 「竹原さんも悪かったと思うけど、議会も良くなかった。若い人に議員になってもらいたい」(62歳建築業女性)

■解散反対
 「混乱はもううんざり。この2年で何度も選挙や投票をして疲れた。落ち着いて市政を運営してほしい」(75歳女性)

 「議員も住民投票で自分たちを見直す機会になったと思う。期待したい」(50歳主婦)

 「不安定だった竹原流の市政に戻したくない。市政の安定を望んでいる」(63歳青果業男性)

 「市長が代わって良くなった。議会と話し合って決めている。本来の市長と議会の関係に戻った」(66歳男性)

■議員定数・報酬
 「年間に議会に出る日数は知れたもの。でも一生懸命やっている議員もいるので、報酬は徐々に下げたらどうか」(58歳建設業松木仲静さん)

 「仕事をすれば報酬は月額制で構わない。だが定数は減らしてほしい」(70歳男性)

 「阿久根では高い報酬だ。1-2割削減すべきだ」(66歳男性)

 「現行の定数と月額制を基に在り方を議論してほしい」(50歳主婦)

●「名古屋が追い風に」「残念の極み」=喜びの実行委、肩落とす議長
      時事 (2011/02/20-23:48)
 20日に投開票された阿久根市議会リコール(解散請求)住民投票。リコール実行委員会側は同日夜、「勝利」の知らせを事務所で受けると、支持者らと喜び合った。

委員長の石沢正彰市議は、竹原信一前市長らと記者会見し、「竹原市長が失職させられて、危機感を抱いた結果」と強調。
やはり市議会と対立した河村たかし名古屋市長が2月の出直し市長選などのトリプル投票で勝利を収めたことを引き合いに「名古屋の3連勝が追い風になった」と語った。

 また阿久根市議会が先に日当制から月給制に戻す条例を可決したことを取り上げ、「市民には『なんじゃ』という思いがあったと思う」と分析。竹原前市長は「市民の暮らしなんて関係ないという人たち(市議)を信じている市民がまだ少なからずいる。市民はだまされている。皆さんの報道に責任がありますよ」と持論のマスコミ批判を展開した。

 一方、浜之上大成議長は自宅で、集まった市議4人とともに開票結果をやや神妙な様子で待った。午後10時すぎ、1407票差と結果が判明すると「前市長の影響が大きかった。誤解を解けなかったのは力量不足」と肩を落とし、「残念の極み。(新しい市長の下で)任期残り2年の議会活動を見て判断してほしかった」と続け、悔しさをにじませた。 

●居眠り・私語…見られてますよ 広がる地方議員ウオッチ
   朝日 2011年2月20日13時55分
 市民が地方議会を傍聴して議員の働きぶりを採点する動きが全国に広がっている。低評価の議員からは批判や抗議の声があがるが、私語や居眠りが減るといった具体的な効果も出ている。統一地方選を前に、議会のあり方の議論につながる可能性もある。

 19日、仙台市の市民団体が市議(定数60)の4年間の「通信簿」を初めて発表した。
 作ったのは市内の主婦や元会社員ら約20人でつくる市民団体「議会ウオッチャー・仙台」。本会議での質問の「質」を評価するため(1)事前に調査したか(2)他都市と比較したか(3)改善策を示したか――を採点した。

 結果は100点満点で平均がわずか7.92点。調査対象とした昨年6月議会までに一度も質問しなかった議員が8人もおり、全員「失格」。いずれも5期以上のベテランだった。

 議場での離席や居眠り、私語も複数のメンバーで数えて公表した。最も居眠りの多かった議員(6期)は、計65回にのぼった。
 事務局の庫山(くらやま)恒輔さんは「議場が議論の場になっていない。ベテラン議員ほど議論せず、素行も悪い傾向がある」と話す。一方、失格になった別の議員(6期)は「委員会では質問し、地域のために働いている」と反論する。

 議員の通信簿づくりは東京都国立市、千葉県佐倉市、兵庫県尼崎市などに広がり、活動の積み重ねとともに効果も上がっている。
 1999年発足の「相模原市議会をよくする会」も1月末、3回目の通信簿を公表した。

 選挙で掲げた公約を質問に盛り込んだか、といった観点から議場での私語や居眠りまで25項目を評価している。赤倉昭男代表は「居眠りは半減した」と言うが、100点満点で51点以上の「合格者」は52人中38人。「残り14人の存在意義は薄い。定数を減らしていいのでは」と手厳しい。
・・・・・

●居眠り、私語…ベテラン議員ほど悪いマナー
             (2011年2月19日19時19分 読売新聞)
 仙台市の市民団体「議会ウオッチャー・仙台」は19日、仙台市議(定数60)の「通信簿」を発表した。

 議場での発言や行動を評価したもので、今後、他都市の市民団体とも情報を交換し、取り組みを全国的に広めたいとしている。

 同団体は2008年4月、市民グループ3団体が、「議員活動を市民が監視し、選挙の際の評価基準を作ろう」と結成。メンバー約20人が、発足から昨年12月定例会まで、すべての本会議を傍聴し、議場での離席、居眠り、私語の3項目について評価した。

 議員の質問についても、07年6月~10年6月のすべての定例会を対象に、議事録を参考に評価。〈1〉事前の現地調査〈2〉他都市との比較〈3〉改善案の提示――の三つがあったかどうかの観点から、計9点満点でランク付けした。

 その結果、ベテラン議員ほど態度の評価が低い傾向がみられたという。議会での質問については、質問をしなかったため、評価できない議員も8人いた。

●定数と報酬の削減が議会改革なのか?
全国各地に広がる地方議員半減の嵐

     週間ダイヤモンド 相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記 【第7回】 2010年7月6日
 二元代表制をとる日本の地方自治において、議会の役割は大きい。議会は自治体の最終意思決定の場であり、執行機関をチェックする機能を持つ、いわば地方自治の根幹をなす存在である。

 だが、その重要性に相応しい働きをしている地方議会は残念ながら、皆無に近い。税金のムダ使いや行政の暴走を防ぐどころか、議会そのものが民意から遊離し、ムダ使いの温床となっているケースが多い。議員はお手盛りで決めた高額報酬とさまざまな特典を平然と享受し、税金を貪り食う存在になり下がっている。

 本来の役割を果たさずにいる議会や議員に対し、住民は不信感や怒り、苛立ちを募らせている。なかには二元代表制に問題があるとし、議会不要論を主張する人さえいる。財政逼迫などにより様々な痛みを強いられる住民を尻目に、自らの厚遇に一切メスを入れようとしない議員への怒りもある(もっとも、そうした議員たちも勝手に議員の座についたのではなく、住民に選ばれた人達である)。

 こうした地方議会の実態を憂い、議会改革を叫ぶ声が全国各地で沸き上がっている。きわめて当然の動きと言える。しかし、議会改革の議論がこのところ、本質からずれたものになりつつある。議論が議員の定数と報酬の削減に偏り過ぎており、問題が矮小化されている感がある。議会改革と定数報酬削減はイコールではない。逆にいうと、定数と報酬を削減するだけでは、議会改革とは言えない。

そもそも議会や議員が担う役割とは何なのか。その役割を果たす上でネックとなっている点は何なのか。これらを踏まえた上で、改善すべき点を正していくのが、本来の改革である。

 定数と報酬は改革の部分でしかなく、削減数値まずありきは少々乱暴だ。

 にもかかわらず、議員定数と報酬の削減にばかり注目が集まるようになった。発信力のある首長たちの行動によるところが大きい。議員の定数と報酬の半減を掲げ、議会と対立している名古屋市の河村たかし市長である。

 5月30日に投開票された山口県防府市長選で、市議定数半減を公約に掲げた現職が4選を果たした。松浦正人氏である。松浦市長は6月議会に公約通り、現在の市議定数27を13に半減する条例改正案を提出し、同時に市長の給与半減と退職金廃止も提案した。「合併に頼らない市政運営を貫くためにも聖域なき行政改革が必要」と主張している。

 定数半減案の審議は7月8日から始まるが、防府市の大半の議員は反対の姿勢だという。このため、松浦市長は否決された場合、「議会解散を求める住民運動を起こす」との考えを明らかにしている。議会リコールの署名集めの準備を進める名古屋市の河村市長の手法を参考にしているようだ。

 防府市の松浦市長が定数半減案を議会に提出した同じ6月25日、静岡県沼津市議会で定数削減案が可決された。次回の市議選から議員定数を34から32に削減することになった。
 わずか2議席の削減だが、沼津市では議員定数をめぐって紛糾が続いていた。

 定数削減議論をリードしてきたのは、市の自治会連合会だ。議員定数を21に削減することを求め、直接請求の署名活動に乗り出した。そして、2月定例会に議案として提出にこぎつけたが、議会側は全会一致でこれを否決。かわりに28人案と32人案のふたつの案が議員発議で提案された。2案の決着は6月議会に持ち越され、投票の結果、32案が可決された。こうした議員らの動きに対し、自治会連合会は議会リコールを検討している。

 機能していない議会への苛立ちが、定数や報酬の削減を求める住民運動につながっているといえる。確かに、実際の働きぶりと比べ、議員報酬は高すぎる。財政悪化もあり、当事者以外に報酬削減に異を唱える人はほとんどいないと思われる。それでは、定数の削減はどうだろうか。民意をきちんと吸い上げる手立てを整備しておかないと、思わぬしっぺ返しにあうのではないか。お粗末な議会ばかりだが、それでも役割のひとつとして首長の暴走を抑えることが求められている。そして、議会が最も迅速に首長の暴走を抑えられる存在だ。

 また、極端な定数削減は多様な民意を代表しにくくし、少数意見の切り捨てにつながりかねない。議論の参加者は多い方がよい。もちろん、自らの考えを持った自立した個人であることが大前提だ。定数の大幅削減は、絶大な人気を誇る首長が登場した場合、「民主的な独裁」への道をも開きかねない。定数削減にばかりスポットをあてた議会改革論は、大きな危うさをはらんでいるのではないか。


●議員のしごと:防府から/5止 「民意」 議会も痛み負うべき /山口
         毎日新聞 2011年2月19日
 「議員は靴底が擦り減るまで動いているか」

 17日、防府市議会の定数を27から17に減らす条例改正案を審議する議会特別委員会。参考人として招かれたボランティア団体代表、三田忠徳さん(69)の批判は続いた。「積極的に市民と触れ合おうという気持ちが足りない」「議会改革を進めているというが5、6年は遅い」

 定数の大幅削減に反対という自営業、小林孝光さん(39)もまた、「議員と接する機会が少ないため、市民がその役割を知らない。市全体の代表として、さまざまな民意を『総意』にまとめ上げるプロの政治家であってほしい」と要望。何よりも「定数を巡って市長と議会がいがみ合い、市政が停滞し、地域が衰退していくのではないだろうか」と危惧した。

  ◇
 市民団体「議員定数半減の実現を求める市民の会」が強く求めている定数17。議員定数は、地方自治法で都市の人口規模ごとに上限が定められており、人口約11万9000人の防府市は、「10万人以上、20万人未満」に当たり上限34だ。同規模で、定数が防府市の現行27より少ないのは、全国150市中51市。17人で議会を構成しているのは、大阪府大東市だけである。防府市総務課によると、全国で一気に10以上減らした例はないという。

 市民の会は「大幅削減に、科学的な根拠などない」とし、市議の多くが「無理難題を押しつけている」と受け止めている。

 17に込められた「民意」は何だろうか。

 マツダなどの主力工場を抱えている防府市は、08年秋のリーマン・ショック以降、経済不況の波を大きくかぶった。07年度のピークで25億円あった法人税は、10年度当初予算で9億円に激減。08年度までの10年間で17社と好調だった企業誘致は09年度以降ゼロだ。派遣社員の雇い止めは各地の商店などを直撃した。国土交通省が昨年3月に発表した公示地価で、住宅地8・6%、商業地8・8%といずれも県内ワーストの下落率となった。

 大幅定数削減が実現すれば、8000万円の財源が確保できるという。市の10年度一般会計予算367億8900万円に占める議会費は0・8%で、議員報酬は0・37%だ。市議は「予算規模でみれば微々たるもの。その事実さえ知らずに定数半減を訴えられても」と困惑するが、多くの市民が今の暮らしや将来不安を抱える中、議会も応分の痛みを分かち合うべきだ、という意思表示ではないか。

    ◇
 有権者の36・9%の署名を基にした条例改正案は、3月議会で否決される公算が大きい。

 松浦正人市長が昨年1月の出馬会見で「定数半減」を初めて口にして1年以上が過ぎた。これまでの議論を振り返り、市議の木村一彦さん(68)は「自分たちの仕事が、市民に十分理解されていなかった。市民の中にどれだけ入っていけるかが今後の課題」という。

 特別委の席で、小林さんは期待を込めて語った。

 「市長と議会が知恵を結集し、民主主義を市民と一緒に勉強していく一つのチャンス。地方政治が、ここから変わるかもしれない」   =おわり/この連載は脇山隆俊が担当しました。

●県議の報酬「高い」7割 統一地方選へ県民世論調査
  信濃毎日 2月20日(日)
 4月に改選を迎える県議の報酬や期末手当(ボーナス)を「高い」とする有権者が7割余に達することが19日、信濃毎日新聞社が統一地方選に向けて実施した県民世論調査で分かった。現在58の議員定数の削減を求める声も強く、県会・県議の活動や在り方に厳しい目が注がれている現状が浮かび上がった。県会・県議の存在意義、議会改革の道筋などについて、県議選で立候補予定者が有権者にきちんと示せるか、問われそうだ。

 県議の報酬月額は80万7千円、夏・冬合わせたボーナスの合計は333万4927円(本年度実績)。これについて「高い」とした人は71%に上り、「ちょうど良い」は15%、「低い」は2%にとどまった。現在の議会活動について「やや不満」「まったく不満」とする層で8割近く、「まあ満足」とする層でも7割が「高い」とした。

 県議会改革のために必要なことを二つまで聞くと、「有権者と意見交換する機会を増やす」が31%で最多。これに、県会内では慎重な意見も多い「議員定数の削減」が28%で続いた。県会・県議の活動を有権者に伝えていないと受け止められていることが、報酬や手当、議員定数への不満につながってもいるようだ。

 「県政のチェック機能強化」「政策立案能力の向上や議会事務局の機能強化」「政務調査費の使途の透明性を高める」など県会内に重視する声が強い取り組みは、いずれも2割前後にとどまった。

 一方、県会が議会改革の一環で2009年に制定した議会基本条例は8割近くが「知らない」(「あまり知らない」含む)と回答。若年層ほどその傾向は強く、20代は「知らない」が98%を占めた。ここでも県会・県議と有権者の間にある距離をうかがわせ、条例によって議会改革の実績を上げているかどうかも伝わっていないことを裏付けた。

 市町村議会を含め現在の地方議会が「地域主権(地方分権)」を担えるかを尋ねると、「思わない」(「どちらかと言えば思わない」含む)が52%と半数を超えた。権限や税財源の移譲を伴い、首長と議会の役割が大きくなるとされる地域主権時代に向け、議会が有権者の信頼を必ずしも得ていない現状がのぞいた。

 統一選に「関心がある」(「まあ関心がある」含む)は69・5%。2007年前回選の同時期調査より1・4ポイント低かった。

●議員報酬ダンピング「大阪の陣」 名古屋から大波…統一選にらむ
        サンケイ 2011.2.20 01:30
 議員報酬半減を訴える名古屋市の河村たかし市長が出直し市長選で圧勝したことを受け、大阪府議会でも議員報酬のあり方が争点に急浮上してきた。橋下徹知事が代表を務める地域政党「大阪維新の会」は21日、府議会に議員報酬3割カットの条例改正案を提案する。他党は「選挙向けのパフォーマンス」と反発しながらも、「名古屋の選挙の流れもあり、おいそれと蹴ることもできない」(民主府議)。政務調査費も含めた独自の議員経費削減案の提案に向け、会派間で水面下の調整も始まった。

 「維新の提案は全くのパフォーマンス。本当は反対したいが、反対すれば統一選で不利になる。維新以外の党がつぶしたというイメージになるでしょ」と公明府議は率直に打ち明ける。

 今回、維新の動きに敏感に反応したのが、公明会派だった。支持母体の創価学会を軸に強固な地盤を持つが、定数の少ない選挙区が多い府議選では危機感を募らせている。創価学会側からも、報酬削減を打ち出すよう強い要望が出ていた。

 「なんで、思い付きの維新案に振り回されなあかんのや」。自民府議の重鎮は憤りを隠さない。維新は昨年、府議会の定数を現行の112から88に削減する条例改正案を提出したが、反対多数で否決している。だが名古屋の選挙結果を受け、自民会派でも「内容はもっと議論するべきだが、方向性は同じ」と、報酬削減に向けた動きは無視できないとの見方が広がる。

 「30%カットといっても、以前から15%カットには応じてきているしなあ」。民主府連の幹部は、こう愚痴る。特例条例を制定し任期中の府議報酬についてはすでに15%カットしたからだ。一方で「維新案については、自民や公明でも、賛否両論があがっていると聞いている。賛成するのか、独自案を出すのか、検討していきたい」とも。

共産党府議団は昨年12月、現在15%カットの府議報酬について、さらに5%を自主的にカットし供託すると発表。「他会派にも理解を求め、2月議会に報酬計2割カットの条例案を提案したい」としている。

 維新幹部は「知事の報酬も3割カットの状況で、議員だけカットされないのはおかしい」と息巻くが、月額93万円の府議報酬を3割削減して65万1千円とする維新案では、府議報酬より、府内の市議報酬の方が高くなるケースが出る。

 府議の中には「府議報酬3割カットでは、周辺市にも影響が及びかねない」「そもそも4月に改選期を迎えた議員が、次の議員の報酬削減を決めていいのか」といった声も根強く、政務調査費も含めた議員経費を3割程度削減することで合意できないか、維新を除く会派間で水面下の調整も始まっている。

 全国的に地方議員の報酬削減議論が続くが、河村市長の報酬半減や維新の3割削減は突出。京都市議会と大阪市議会は、市議報酬3割削減案を否決している。2月定例府議会は21日に開会。統一地方選をにらみ、議論が本格化することになる。

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先日、つれあいが中日新聞からロングインタビューを受けた。名古屋の河村流の政治についての意見。その記事が17日にカラーで出た。ブログに紹介⇒◆【地域のかたちを問う】議会「数の論理」超えよう 多様な当事者に発言の場を/無党派・市民派ネット⇒http://bit.ly/eZpNWl
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