歴歩

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福島県川俣町・前田遺跡 縄文期の「屈葬」人骨40体以上が出土

2020年11月17日 | Weblog
 福島県伊達郡川俣町小綱木地区の前田遺跡の今年度の調査で、縄文時代の40体以上の人骨を伴う墓や、木柱を伴う柱穴約140基などが多数確認された。14日、一般向けの現地説明会が開かれた。
 川俣町は、阿武隈山地西斜面の丘陵地帯にあり、現在NHK連続テレビ小説「エール」のモデルとなった古関裕而が、福島商業学校(現:福島県立商業高等学校)を卒業した後、川俣銀行(現:東邦銀行川俣支店)へ勤務していた所である。前田遺跡は町中心部から南東に約3キロの段丘上に位置する。

 縄文中期(約4500年前)の複式炉と呼ばれる大型の石組みを持つ住居跡が見つかった。
 縄文後期(約3500年前)の土坑墓から、「屈葬」による40体以上の人骨や、土器に遺体を納めた「埋甕(うめがめ)」が見つかった。
 縄文晩期(約2700年前)の木柱を伴う柱穴約300基が出土した。木柱は直径約30~40cmが多く、直径約60cmと大型のものもある。穴は浅く、木柱の周りに石が詰められていた。柱群は、掘立柱建物や柱を建ててお祭りをする祭祀の場などが推測されるという。
[参考:2020.11 福島中央テレビ、毎日新聞、2020.10福島民友新聞、福島新報、川俣町HP]
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