司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

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ポツダム政令による市町村への帰属~町内会又は部落会を所有権登記名義人等とする登記がされている土地

2017-11-20 19:21:41 | 空き家問題&所有者不明土地問題
 一昨日(11月18日)は,近司連研修会「民法の改正動向と不動産登記制度の課題」を聴講。講師は,山野目章夫早稲田大学大学院法務研究科教授。いつもながらの軽妙洒脱な語り口で,4時間もあっという間でした。

 さて,山野目教授が講義の中で紹介されていた「ポツダム政令」による町内会等の有する土地の権利の整理方が興味深いので紹介しておく。講義では詳細は触れられなかったが,ネットで検索すると,すぐに出てきますね。


〇 土地の状況別の所有者情報調査の方法と土地所有者が把握できなかった場合の解決方法 by 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/001178696.pdf
※ 90頁

「昭和20年勅令第542号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く町内会部落会又はその連合会等に関する解散、就職禁止その他の行為の制限に関する政令」(昭和22年政令第15号)により解散させられた町内会等が所有しており,同政令に基づき市町村が所有するに至っているとみられる土地は,事実関係についての所要の調査を経て,市町村の嘱託により,市町村を所有権登記名義人等とする所有権の登記を進めることとなり・・・その登記原因は「昭和22年7月3日 昭和22年政令第15号第2条第2項による帰属」となる。


〇 地縁団体名義への所有権移転登記手続の改善促進(あっせん)by 総務省
http://www.soumu.go.jp/main_content/000203516.
※ 5~6頁

 集落名義の土地をポツダム制令に基づき一旦村有財産とした上で,認可地縁団体に所有権を移転した事例が紹介されており,興味深い。
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