おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

あの街の映画館

2008-05-04 | ■ サマザマな おはなし


新聞にゴールデンウィークという言葉の由来のようなことが
載っていました

やはりというか 映画館の動員人数に関したことのようで

確かに 圧倒的娯楽王といわれた時期が長かったですね

楽しい時代でした 映画絶頂期

いまだってファンにとっては一番の趣味となるでしょうが

程度が違いすぎるほどの人気ものでしたね
映画も 映画館も 映画雑誌も
映画男優・女優さん(古い言い方ですね)も


我家も世間に違わぬ貧乏家族でしたが
それでも たまには揃って町まででかけましたね

その 嬉しさたるや 今の方には判ってもらえそうもないような


時には小学校低学年の私一人 バスで行かせてもらいました
山の麓から 隣の町まで 最高の日曜日
(弟たちにはナイショ)  
ゴジラ とか 赤胴鈴乃助 とか

長男の特権というやつで?


入場料が50円 バス賃が5円 駄菓子代が5円
そんな具合だったような記憶

まったく 古きよき時代そのもの(昔を懐かしがってばかりいるわけではありませんが)

そんなことをボンヤリ考えていたら
昨今の殺伐としたニュースの連続の巷に
なにが起きているのだろうかなとしばらく首をかしげてしまいました
麻痺してます 毎日のように凶悪事件
異常を異常と意識しなくなった 恐ろしい感覚




 品格
(ざっくばらんに言うと 恥を どこかで 少しは 気にする心)

これがまったくないと思われる人間が 多すぎるような

すくなくとも あの頃よりは
[映画館の中で正義の味方が登場すると大人までが子供たちと一緒に
拍手で迎えたあの雰囲気の時代・・・そう あの時代]



国中 いたるところ貧乏でしたが たしかに何かが今とは違っていた

その一番の違いは ささやかな品格
 ではないでしょうか


一升瓶を提げて フラフラと村の小道をよく歩いていた隣の隣の小父さんも いざというときは 大人の覚悟と 潔さと 優しさと 
なによりも 僕らとは違うんだな と思わせる 
品格をしまっていて
大事な場面ではそれを子供たちに見せていた

つまり  大人は 大人
      上司は 上司
       政治家は 政治家
        教師は 教師
         学者は 学者
          母親は 母親
           父親は 父親

だったように 思えるのですが
どうも そのあたりが・・

・・だれにも ささやかでも品格だけは・・あったようなあの頃

先日も 身なりだけは超一流?のブランド品でまとまった?
紳士淑女風の六十代の?ご夫婦
自分たちさえ楽なら 他のことなど一切関係なんぞあるか

という態度で 混雑の車内で一区画を占領してました(直ぐ前には
赤ちゃんを抱き幼子の手をひくお母さん)
注意する気にもならないというのは あのようなときでしょうね

その3日後 温泉場の脱衣室で 禁煙の文字のまん前でプカリ プカリ
大きな刺青の いい年をした男でした
さすがにこのときは だまっていられず声をかけると ちょっとした睨み合い この野郎と言う貌でまた睨んでましたが

タバコを放しました

一昔前のその筋の男さんは
そんなふうじゃなかったなアー

だいいち 普段は むしろ ひっそりとしてましたね
(子供たちには人気があったぐらいでした 気風がよくてね
弱いものには けっして手を出さず)
誤解を恐れず言うなら あこがれてましたね(小学校卒業の頃まで)


ヒトのことは言えません 自分だって


品格の無いことを どこで どのようにしてしまっているやら