能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

瀬地山角東京大学教授の講義「ジェンダー論の基本」を拝聴しました LGBT、QIAP、SOGIとコンセプト進化中

2020年01月12日 | 学問

週末、瀬地山角東京大学教授の講義「ジェンダー論の基本」を拝聴する機会がありました。


瀬地山角(せちやま・かく)教授・・・独特の関西弁とエッジの効いたジョークで・・・あっという間の2時間でした。
先生の東大駒場キャンパスでの「ジェンダー論」の授業は500席以上の教室が満員になり、立ち見の学生もいるそうです。
日テレ「世界一受けたい授業」の東大生の受けたい人気講義の第一位に選ばれているとのこと。
分かります、分かります・・・とても面白い授業でした。

瀬地山先生は、1963年奈良県のお生まれ。
10年間、二人の子どもさんの保育園の送迎を一手に担い、今でも毎日の夕食づくりをされているジェンダー論の研究者です。
子連れでの渡米、父子家庭も経験、北海道への転勤、現在はNPO法人の理事として保育所の運営にも参加されているとのこと。
すごい先生です。


ジェンダーは社会的性差と定義されています。意図的に作り出されたものです。
現在では、LGBT、QIAP、SOGIなどの概念も出てきており、ジェンダー論が日々刻刻進化していることを学ぶことが出来ました。


時代に置いていかれそうな昭和のおっさんとしては、痛い所を突かれっぱなしでした(笑)。


当日のノートから、ポイントを抜粋しました(先生の関西弁はそのまま表記しました)。


・子育てで男にできへんことはない
・(こどもが言う)ママがいい!に負けへん!
・男は子供は産めなくても、子育てなら出来ます
・みんなで(社会で)少子高齢化を乗り越えよう!
・配偶者控除、年金の第3号被保険者には反対!
・男の家事・育児、少なすぎます 共働き世帯での家事時間 男性46分、女性4時間54分
・男子にこそ家事能力!女性も専業主婦になるとは思っていない
・植林する林業者と植林しない林業者・・・植林しない林業者の方が儲かる・・・でも、ハゲ山になり、土砂がくずれ、水害になり、大被害が出る・・・それでいいの?
・環境に良い商品は、価格が高い(でも買わないと)
・出産や育児・・・忌引きと同程度に休めるようにしよう
・家族が死ぬ時と家族が生まれる時・・・人生にそれ以上の大事件なんてありますか?休もう!


ここからは、ニッポンのカイシャの話・・・


・残業を減らすには・・・「正々堂々と、お先に失礼!」「まずは、残業時間の見える化、共有化」「次に総量規制」「8割のところで上司に相談」
・エースピッチャー(エース社員)の登板過多が職場を破壊する・・・共倒れを防ぐ
・今からの日本は、撤退戦の時代
・仕事の報酬は、連続の休み!(仕事の報酬は、仕事じゃない)
・上司から休みをとる
・着任したら、仕事の棚卸し ムダな仕事を排除
・就職四季報女子版は、男子必見!くるみんマーク 離職率が低く勤続年数が長いホワイトカンパニー
・なぜダイバーシティ?欧州に多いCSRのアプローチをとるか、それとも「儲かりまっせ」の米国型のアプローチをとるか
・馬車は二頭立てに・・・一頭立て馬車体制は高度成長期の遺物・・・今は「荷物」が重すぎる
・ジャンボ宝くじを必ず当てる方法・・・二人で働くこと・・・夫の家事の時給はけっこう高い!(橘玲さんの2億円論)
・男も大変や!自殺は「男性問題」 自殺するのは圧倒的にオトコ
・内閣府の「〇〇家作戦会議」を検索すべし
・男が受ける差別も結構キツい・・・ハゲ、チビ、デブ・・・男も肩の荷を下ろそう
・女性の好きな「優しくって頼りがいのある人?」・・・そんな男はおらん グラマーでスリムな女性が少ないのといっしょ
・男性脳、女性脳は、エセ科学
・ジェンダーギャップ指数153カ国中121位(2019年)日本は国際的には後進国
・女と男で新しい社会を構築しよう!


「24時間戦えますか?」・・・昭和のサラリーマンとして耳が痛い話がてんこ盛り、でもそこから脱出する方法論や勇気をあたえていただいた楽しい講義でした。
次は、日本社会を潰しそうになっている介護の話も伺ってみたいです。
瀬地山先生、ありがとうございました。


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今年の歌会始めのお題は、「望」。望ましい未来、将来への希「望」、展「望」を持って、しっかり準備をしていく年

2020年01月04日 | 学問
今年の歌会始めのお題は、「」。
未来志向の良いお題だと思います。

お題は、その年のキーワードになると考えており、毎年、その年の目標、計画づくりに活用しています。

毎年新春に天皇皇后両陛下や皇室の方々も参加され皇居で行われる短歌を詠む会・・・歌会始め。
おそらく宮中の陰陽師や風水師が時代や将来を見据えながら、お題を決めるのだと思います(笑)。


去年の皇居の歌会始のお題は、「光」。
やっと光が見え始めたということでしょうか。
「光」から「望み」へ・・・実に未来志向、ポジティブです。

歌会始お題 平成20年~平成31年

平成31年 「光」
平成30年 「語」
平成29年 「野」
平成28年 「人」
平成27年 「本」
平成26年 「静」
平成25年 「立」
平成24年 「岸」
平成23年 「葉」
平成22年 「光」
平成21年 「生」
平成20年 「火」
宮内庁のホームページでは、昭和22年からの歌会始のお題が出ています。
ちなみに昭和22年のお題は、「あけぼの」です。


今年の干支は「庚子(かのえね)」・・・新しい環境に対応する体制を整える年になります。
「庚(かのえ)」という漢字は、臼と杵で穀物をひいている形で、元の形から違うモノへと変化していることを意味しているそうです。
草木としての成長が止まり、花を咲かせて種子を残す準備へと変化していく時期を表しています。

そして、「庚子」の「子」は十二支の最初・・・種子の中で新しい生命を育てている状態を示しています。

また、「神社歴」では、令和2年の日本国は、「前進することよりも、じっくりゆっくり根をはることに努めること」そして粘り強く1年を過ごすべきと提言しています。
「望」のコンセプトとも一致しています。

2020年、令和2年は、国も個人も望ましい未来、将来への希「望」展「望」を持って、しっかりと準備を整える年にすべきということでしょう。
そして、新しい時代「令和」、より良い世の中、ニッポンにするきっかけになればいいなあと思っています。


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上海の風水事情・・・高層ビルからお店まで中国の皇帝が秘匿していた風水のコンセプトが活かされていました

2019年12月17日 | 学問

上海へ行く目的の一つに風水地理学の研究がありました。

中国四千年の歴史を持つ風水・・・皇帝だけが秘匿していた環境地理学。
ちょっと怪しいジャンルですが、バランス、中庸を重視する風水学は昔の科学として意味あるものだったのでしょう。

中国発祥の風水・・・それは、高層ビルをはじめとする近代建築にも大きく影響しています。

香港で勃発した銀行間の風水戦争が有名です。
仕掛けたのは香港上海銀行、中国銀行のとなりに風水の納気法を用いて鉄パイプ、鉄骨むき出しの要塞のようなビルを新築したことから始まります。
中国銀行もこれに対抗して防御ビルを建てます。
両行とも、獅子やライオンを置き、風水の形煞や化煞といったオフェンス、ディフェンスを繰り広げることになります。

きっと資本主義と共産主義の代理戦争だったんでしょうね。

上海の街を歩いても、龍や獅子、蛙といった風水をイメージさせる置物や飾り物を目にします。

一般庶民にも風水信仰はあるようです。

地元の人に聞くと、風水師もいるそうで、店舗診断や新規店舗のアドバイスやコンサルティングなどもしているとのこと。
日本の中小企業診断士に例えていました(笑)。

お土産には、風水尺、龍の銘板、中国算盤のキーホルダーを買ってきました。

ラッキーをいただけそうです。


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今日は朝から勉強会 毎週土曜日は自己啓発の日・リベラルアーツの日です 終わりのない旅を続けていきます

2019年04月13日 | 学問

今日は朝から勉強会。
学べば学ぶほど未知の世界が広がります・・・笑。
そして、アウトプットすればするほど、技量の甘さに涙します。



リベラルアーツとインテリジェンスの習得は、終わりのない旅。

でも決して不毛な旅ではありません。



佐藤一斎先生の言葉を信じて、修行を続けていきます。

佐藤一齋 三学戒(言志晩録)

若(少)くして学べば、壮にして為すあり。

壮にして学べば、老いて衰えず。

老いて学べば、死して朽ちず。


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放送大学から印刷教材が届きました ちょっとワクワク 一学期は「文学・芸術・武道にみる日本文化」です

2019年03月09日 | 学問
放送大学から印刷教材が届きました。
ちょっとワクワク。
いつもの楽しい瞬間です。


一学期は「文学・芸術・武道にみる日本文化」を中心に学んでいきます。
担当は、魚住孝至放送大学教授。
もう一度、日本文化について、学び、考えていこうと思います。

来年度は、シラバスもかなり詳細になっています。
講義内容のポイント、授業の目標、履修上の注意まで説明されています。
学ぶ人に焦点を当てた、なかなか良い取り組みだと思います。

第1回 日本文化の基層(縄文・弥生・古墳時代)
日本列島は海に囲まれ、山と森が多く、四季がある自然環境の中で、縄文土器を生み出し用いた狩猟・漁撈・自然採集の文化が1万数千年以上も続いた。島国で異民族の支配がなかったので、自然を崇拝する感性は、文化の底流で続いていくことになる。2900年程前に北部九州から灌漑稲作が広まり、地域から国家へと統合が進んだ。中部高地の縄文遺跡と諏訪大社の関係を例として、日本文化の基層が形成される様を考える。
【キーワード】日本列島の自然環境、縄文文化、土器、土偶、自然崇拝、祖霊、弥生文化、古墳文化
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第2回 日本文化の基盤形成(飛鳥時代)
6世紀後半以来、大陸から漢字、仏教、律令制度などを導入して、文化と社会の文明化が図られた。大陸の様式を学びながら見事な仏像が制作され、寺院が建設される一方で、神社も作られた。神と仏への祈りの場が出来た。独自の神話や伝承歌謡が誦習されて『古事記』に記録されることになる。
【キーワード】漢字、仏教、律令制度の導入、仏像、寺院、神社、日本の神話、伝承歌謡
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第3回 古代の古典の成立(奈良時代)
8世紀初頭、平城京が造営され、中葉には全国の国分寺を統べる東大寺の大仏も建立された。『古事記』と『日本書紀』には神話も含む歴史が記録される一方、『万葉集』には、飛鳥時代以来、4期に分けられる4500首余りの歌が集められ、有名歌人だけでなく、伝承歌謡や無名の者、敗者、地方の者や防人の歌を今に伝えている。
【キーワード】平城京、東大寺、大仏、正倉院、『古事記』、『万葉集』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第4回 国風化への転換(平安前期)
8世紀末、平安京に遷都し、律令外の官職も多く設けられ日本化が進んだ。仏教では天台宗や真言密教が加わるとともに、山林修行や神仏習合が進んだ。9世紀後半に誕生した平仮名、片仮名によって、日本語の表記が容易になった。10世紀初頭の平仮名表記の『古今和歌集』は、勅撰で花鳥風月の美の基準を定めることになった。
【キーワード】平安京、平安仏教、神仏習合、国風化、平仮名、『古今和歌集』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第5回 王朝文化の展開(平安中期)
10世紀後半から摂関制度が確立した。天皇の后として入内する女性の教養を高めるため有能な女房たちが集められたが、彼女たちは和歌、日記、物語などを書くようになる。11世紀初頭に成立した『源氏物語』は男女の心理や宿命を描き、世界最古の小説と評される。同世紀半ばの平等院は、貴族の浄土への憧れを今に伝えている。
【キーワード】摂関制度、年中行事、女房、王朝文学、『源氏物語』、平等院
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第6回 武士の台頭の中での王朝古典主義(院政期)
11世紀末から院政期となるが、貴族文化の爛熟期でもある。「源氏物語絵巻」が院周辺で企画され、貴族文化を象徴するものとなる。武士が中央に進出し、その支配が進行したが、朝廷は勅撰和歌集を編んで古典主義を標榜した。貴族の凋落が露わになる中で藤原定家は『百人一首』を編んだほか、冷泉家に大量の古典籍を伝承している。
【キーワード】院政期、「源氏物語絵巻」、古典主義、藤原定家、『百人一首』、冷泉家
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第7回 中世の始まりと『平家物語』(鎌倉時代)
12世紀後半、武士の平氏が政権を握ったが、末には源氏が兵を挙げ合戦となる。平氏を滅ぼした源氏により鎌倉幕府が成立する。平氏の興亡を語る『平家物語』が語り物で広まった。個性的な仏像や似絵が作られ、庶民の救済を目指す鎌倉新仏教が生まれた。鎌倉末の『徒然草』は無常観を基にする美を表現した。
【キーワード】「平治物語絵詞」、源平合戦、『平家物語』、語り物、運慶、鎌倉新仏教、『徒然草』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第8回 連歌と能楽-芸道論の成立(室町時代)
14世紀中期、鎌倉幕府は滅び、南北朝の動乱が続いたが、やがて室町幕府が確立する。この時期に和歌を何人かで分けて詠み連ねる連歌が展開した。貴族と武家の文化が融合する中で、能楽の世阿弥は夢幻能を作るとともに、芸を深めて生涯にわたる芸道論を著した。
【キーワード】連歌、寄合、足利義満、北山文化、世阿弥、『風姿花伝』、夢幻能
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第9回 連歌師と茶の湯-芸道の展開(戦国・統一期)
15世紀末、足利将軍の書院造りの部屋では唐物を鑑賞しながら茶の湯を喫した。戦国時代になると連歌師が、京都の伝統文化を地方へ伝播させた。町衆の間で展開した茶の湯は、やがて天下人によって政治的に利用されるが、千利休において侘び茶が大成し、江戸時代には瀟洒な数寄の美が展開する。
【キーワード】足利義政、東山文化、禅文化、連歌師、茶の湯、堺、千利休、茶室
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第10回 武芸鍛練の道-近世の武道(江戸初期)
17世紀初頭に江戸幕府が成立したが、士農工商の身分社会において武士は武芸を鍛練すべきとされた。将軍家の師範となった柳生宗矩が武芸流派の理論と教授法を典型的に示した。他方、宮本武蔵の『五輪書』は、日常生活にまで徹底する剣の鍛練を核とした武士の生き方を説いた。
【キーワード】士農工商、武芸流派、新陰流、上泉信綱、柳生宗矩、宮本武蔵、『五輪書』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第11回 俳諧-近世の文学(江戸中期)
17世紀中期には古典文学が木版印刷によって刊行されるようになり、王朝文化のリバイバルが生じた。経済成長する時代にあって、俳諧が爆発的な人気を呼んだ。京の貞門、大坂の談林に続いて、松尾芭蕉において、俳諧は不易の文芸に高められた。彼の俳論は、和歌、連歌も貫く理念を語っている。
【キーワード】出版文化、俳諧、北村季吟、松尾芭蕉、「不易流行」、『おくのほそ道』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第12回 浄瑠璃と歌舞伎-近世の芸能(江戸中・後期)
18世紀に入って、京・大坂・江戸の三都で大衆芸能が展開した。歌舞伎では役者の荒事や和事の芸が型になる。浄瑠璃は語り芸に三味線と人形が合体して発展した。近松門左衛門の脚本により庶民の生き様を描く世話物が生まれた。浄瑠璃と歌舞伎の代表的な作品を見る。
【キーワード】歌舞伎、浄瑠璃、近松門左衛門、世話物、『曽根崎心中』、『仮名手本忠臣蔵』
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第13回 伝統文化の熟成と幕府の終焉(江戸後期・幕末)
18世紀前後から日本の歴史の捉え直しが盛んになり、国学は古典文学を捉え直し、蘭学は西洋の近代文明を取り入れようとした。浮世絵は、流行を取り入れながら庶民の生活や自然を描くようになる。竹刀剣術は下級武士と豪農の間で流行し、やがて彼らが出世する一つのルートを開いた。幕末、歴史意識の高まりから尊王思想が強まり、国の独立の危機感から本格的な内戦を回避して幕府は倒れた。
【キーワード】『大日本史』、国学、本居宣長、蘭学、浮世絵、葛飾北斎、竹刀剣術、徳川慶喜、大政奉還
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第14回 近代化と伝統の再編成-文学・芸術・武道(明治・大正・昭和初期)
1868年の明治維新以降、新政府は西欧を範とした近代化を進めて伝統文化を否定した。明治22年に憲法が制定され、近代日本の社会が確立するが、伝統文化も文学・芸術・武道として再編成された。大正時代に入ると、西洋的な教養から伝統文化を捉え直す論や民芸などの運動も生じた。
【キーワード】廃仏毀釈、伝統の再編成、正岡子規、岡倉天心、嘉納治五郎、柔道、和辻哲郎、民芸
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

第15回 戦後改革からグローバル時代へ(昭和後期・現代)
1945年以降、占領軍による戦後改革で伝統文化が否定された。7年後に独立を回復し、さらに高度経済成長する中で、日本文化は復活し禅文化など国際的にも広まっている。柔道は国際柔道連盟主導で競技化が著しくJudoになっているが、日本的な身心の修行法がもっと注目されるべきである。日本文化を縄文文化に遡って捉え直して、新たな可能性を探っていかなけばらない。
【キーワード】戦後改革、武道禁止令、国際柔道連盟、『禅と日本文化』、『弓と禅』、縄文文化の再発見、日本文化の捉え直し
執筆担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)
放送担当講師名:魚住 孝至(放送大学教授)

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広島女学院大学でリベラルアーツを学ぶ 公開セミナー「美人のみかた、芸術のかたち」を受講してきました

2018年10月07日 | 学問
ご近所にある広島女学院大学。
牛田山の中腹にあります。
広島市中心部から車で10分のところにある明治19年に創設された老舗の女子大です。
プロテスタント系のキリスト教の学校で、女子中、女子高を併設しています。



広島の女性教育を牽引してきたこの学校、ノーベル平和賞を受賞したICANに強い影響を与えたサーロー節子さん、堀辰雄「風立ちぬ」に登場した節子さんのモデルとなった卒業生などが有名です。



そういえば、大好きな中原中也もここの付属幼稚園の卒園だったと思います。そして、最初の彼女だった長谷川泰子も・・・結局、小林秀雄に取られちゃいますが・・・広島女学院の卒業生です。

今回は、公開セミナーを受講。
女子大では、いくつか仕事をしてきましたが、やっぱり女性の園に立ち入るのは、ちょっとドキドキです(笑)。

2時間の「美人のみかた、芸術のかたち」。
「みかた」は、見方であり、味方とのこと・・・。
日本の美人画を巡る講座です。


生活デザイン学科の福田准教授から、パワポを使った講義を受けました。
江戸時代から明治、昭和の美人画を巡る講義・・・なかなか面白かったです。
帝展や日展の歴史にも触れられ、日本画の歴史についてもざっと知ることが出来ました。

この公開講座は、36回を迎えるとのこと。
受講料は無料。
しっかりと地域に貢献されています。



やっぱり、リベラルフーツは視点や視座を変えてくれます。
受講者の8割は、60歳以上・・・70歳、80歳の方もおられました。
その向学心、リスペクト!です。

経営コンサルタントの大前研一さんが提唱したビジネスパースンにとって必要なスキル、学ぶべきことは、英語、ICT、そしてファイナンス。
そのとおりだと思います。

が、先日、雑誌を読んでいたところ、英語、ICT、ファイナンスは、奴隷の学問であるという記述を見てドッキリしました(笑)。
そういえば、古代ギリシャでも市民と奴隷の差異は、リベラルアーツの有無であったと言います。

世の中、使う者と使われる者で構成されているわけですが、学ぶ権利はすべての人にあるわけで、リベラルアーツに遊ぶということは最高の贅沢であるように思います。

文学、歴史、哲学、音楽、芸術・・・本当に奥深いです。


歴史の世界にどっぷりハマった同級生・・・朝から晩まで研究室や書斎にこもって何十年も研究を続けています。
彼が言っていました・・・好きだからもっているけど、本当に砂をかむような毎日だよ。
実家がお金持ち・・・ちょっと現代の貴族のようにも見えます。
早く、博士号とってくださいね。
文系の世界は、本当にたいへんです。


それに比べれば、マネジメントやマーケティングの世界は、「学」ではなく、「論」の世界なので、まだまだ楽勝です(笑)。
正解はなく、いくつかの模範解答、望ましい解答例、さまざまなオプションがある世界。
しかも、実際の組織や市場で仮説-検証サイクルを回すことも出来ますし、社会という実験室があるので、プロセス、結果を検証することが出来ます。

奴隷の学問と言われようとも、実務、実学の世界で生きてきて本当に良かったなあ、と思います。
でも、人間とは何か?を突き詰めていくためにも、常にリベラルアーツ、教養を深めていく努力をしていかなければならないと思います。

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放送大学の単位認定試験を受けてきました 「現代の危機と哲学」 ソフィア、エピステーメ、フロネシス・・

2018年08月07日 | 学問
週末、恒例の放送大学の単位認定試験を受けてきました。
半年に一回のお約束です。


今回は、「現代の危機と哲学」。
東北大学の森一郎教授が担当されている講座。

ニーチェ、ヤスパース、ハイデカー、ハンナ・アーレントを通じて、
9.11や3.11の歴史的意味をあぶりだしていこうという取り組みです。

アリストテレスのニコマコス倫理学を復習することが出来て、とっても楽しい学習でした。

「労働」とは、どういうことなのか?

アーレントの提唱する「制作」「行為」とは、どういうことなのか?

猛暑の中、エアコンの効いた部屋で哲学する・・・なかなかオツなものです。


学習メモです。

・「知恵(ソフィア)」=「学問(エピステーメ)」+「直観(ヌース)」・・・これを発揮すると「観照(テオリア)」に。

・「思慮(フロネシス)」の発揮・・・「行為(プラクシス)」

・「技術(テクネー)」の発揮・・・「政策(ポイエシス)」

あと、ハンナ・アーレントの「活動的生」、「労働・制作・行為」のところも面白かったです。

通信課題は記述でしたが、試験は択一問題。
最後は、得意の鉛筆転がしです(笑)。

2学期は、大学院の人的資源管理に取り組みます。


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放送大学大学院で学ぶ人的資源管理 もう一度、初心に立ち返って、HRMを学び直したいと思います

2018年05月29日 | 学問
2018年、放送大学大学院の人的資源管理講座が改訂されました。
放送大学の定番コースの一つです。
担当は、原田順子放送大学教授、平野光俊神戸大学教授。


人的資源管理は、英語のヒューマン・リソース・マネジメントを和訳したもの。
通常、HRMと言われています。
人事、労務、能力開発などをトータルにとらえた概念ということが出来ます。

法律学や経済学などと比較すると、入りやすい学術分野ですが、人材(ヒト)という可変性の高い対象を扱うだけに、実際の実践、実務の中での難易度は高いです。

人的資源管理の講座は、全15回の講座で構成されています。

1.企業経営と人的資源管理
2.日本型人的資源管理の変遷
3.モチベーションとリーダーシップ
4.人事等級制度
5.人事考課制度

6.賃金制度
7.キャリア開発
8.労使コミュニケーション
9.長時間労働とワーク・ライフ・バランス
10.雇用区分の多元化と人材ポートフォリオ

11.女性労働者と雇用
12.知識労働者
13.感情労働者
14.グローバル人材の育成
15.共的セクターの人々

マネジメントの現場は、年ごとに複雑、かつ高度化しているように思います。
同じ職場に、正社員、契約社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト等が混在、外国人のいる職場もあります。
個人情報保護やセクハラ・パワハラ防止、長時間労働の回避やメンタルヘルス問題・・・10年前だと、それほど表面化しなかった課題が、今では職場に山積しています。

また、最近の人事労務管理では、LGBTや働き方改革、女性活躍推進といった新しいテーマも十分に考慮していかなければなりません。

もう一度、初心に立ち返って、人的資源管理を学び直したいと思います。

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放送大学「現代の危機と哲学」 今年も3.11から学び始めます 黙とうと祈念から始まる学び直し

2018年03月11日 | 学問
あの日から7年・・・。
今でも大きな傷跡を残しています。

あの時、日本人の意識は大きく変わりました。
その悲しみ、思い、意識、価値観は、後世に語り継いでいかなければなりません。

今年の1月17日、神戸の高校生が打ち出したキーワードも「伝」でした。

東日本大震災、阪神淡路大震災・・・黙とうです。

お隣さんは、震災直後、福島県から引っ越しされてきたご家族。
今では、食事をしたり、お酒を飲んだりと、家族同様のお付き合いをしています。
地元コミュニティにも溶け込まれており、ちよっと嬉しく思います。
慣れ親しんだ土地を離れ、見知らぬ地へ・・・本当に大変だったのだと思います。


毎年、選科履修生として登録・受講している放送大学。

今年の1科目目は、「現代の危機と哲学」を選択。
森一郎東北大学大学院教授が担当されます。
ハイデカー、アーレントについて学び直しです。
毎年、3.11を機に、アクションを起こすようにしています。

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放送大学で試験を受けてきました 単位認定試験「現代会計」 渋谷は勉強する場所です(笑)

2016年08月01日 | 学問

趣味の一つとなっている放送大学での学習。

年に二回、単位認定試験を受けるようにしています。

今回は、「現代会計」。

週末、試験を受けてきました。

横浜国大の齋藤眞哉教授が指導教授。

「現代会計」の内容は、BS、PL、CSなどの最新事情に加え、国際会計基準IFRSや政府会計、非営利法人会計などを加えたもの。

今回の試験は、択一10問で、超簡単!

50分の試験時間でしたが、10分で完答してしまいました。

 

所属しているのは、東京渋谷学習センター。

全国50か所くらいある放送大学の学習センターで一番おしゃれな場所、繁華街にあります。

誘惑多きスポットです・・・。

渋谷にある青学や国学院、戻ってきた実践女子大の学生さんは、勉学に集中するのは大変なんでしょうね。

頑張った自分を褒めてあげたい・・・笑。

陽も傾いてきたし、それでは、くりだしますか・・・いざ、出陣!


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