能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

マッキンゼー責任編集「日本の未来について話そう」

2011年07月02日 | 本と雑誌

マッキンゼー・アンド・カンパニー責任編集

「日本の未来について話そう-日本再生への提言-」

小学館 1995円

 

世界的なコンサルティング会社マッキンゼー社が東日本大震災を被災した日本再生に向けた提言をまとめた一冊。

400ページを超える大作です。

ゴーン社長、ユニクロの柳井さん、ソフトバンクの孫さん、イオンの岡田さん、サッカーの岡田監督、マッキンゼーコンサルタント、海外メディアのジャーナリスト等、総勢65名の有識者による提言集です。

「もしドラ」の岩崎さんも作家として寄稿されています。

 

震災後ということもあり、日本への同情票が感じられるものの、大半の意見が、この震災により日本は変わり、再び経済成長の復活をとげる・・・というものです。

そこには、機能しなくなった政治、失われた20年と言われる経済、アジア勢の台頭に翻弄される日本企業・・・への疑問符と、それに対する処方箋が多数出されています。


圧巻は、巻末の「日本のロードマップ これから20年の道筋」。

これはマッキンゼー社日本支社長エアン・ショー氏の執筆。

ンサルタントらしい冷静な分析と、熱い志が感じられる/名文でした。

そのポイントは次のとおりです。


日本企業の変革

1.余剰能力の削減

2.グローバルチャンピオンの創出

3.より高い目標を目指す成果主義の実現

4.起業家精神を解き放つ

 

抜本的教育改革の必要性

1.自立志向の強い学生の育成

2.グルーバルシチズンの育成

3.大学と企業の連携強化

4.一流大学をアジアにおける研究教育の中心とする

 

少子高齢化社会に潜むチャンス

1.高齢者関連ビジネスの開発

2.世界の高齢者社会の先進事例、研究の中心となる

3.高学歴女性の労働力活用

 

そして、最後にリーダーシップの重要性で締めくくります。

同書の目的は、日本再生に向けての話し合いの「場」を創出することとあります。

日本をどう変え、どこに向かって進んでいくべきなのか?

議論と行動を同時並行して進めていくことが求められていると思います。


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