「ポスト3.11のマーケティング 企業は、組織は、どう変わるか?」
デジタルコンサルティングパートナーズ
朝日新聞出版 1470円
最近、魅力的な切り口、今風コンセプトで元気のいい朝日新聞出版からの新刊です。
マーケティングの最前線に立つ8名のマーケターから、東日本大震災後のマーケをさまざまな観点から語っています。
震災直後の自粛ムード、消費低迷は多少緩んできたものの、日本の消費構造が大きく転換しているようにも思えます。
流され続けたACジャパンの広告、芸人が大騒ぎするパラエティ番組の差し替え、ツイッターをはじめとするソーシャルメディアの台頭・・・。
今まであまり経験のなかったことが立て続けに連鎖していったのです。
同書の最後に山本直人氏は、「変わるマーケティングの変わらぬ使命」と題し、3.11後の変化を分かりやすく解説しています。
視点1.需給関係の変化が消費を変える
視点2.ブランド価値の組み換えが起こる。
視点3.コミュニティの再編成が起こる。
また、著者は指摘します。
安易なポジショニングはできなくなる、不安への防御行動と積極行動が並行する・・・。
まさにそのとおりだと思います。
プロダクトアウトからマーケットインへ、そしてマーケットインからソサエティインへ・・・。
コトラーもポーターも機能しなくなりつつある現在、本当のマーケティング3.0が求められていると思います。